ニュース

ニコン、「D600」のダスト問題対応に“新品交換”を追加

部品交換で改善なき場合、D600または同等製品に

 ニコンは3月28日、デジタル一眼レフカメラ「D600」の“ダスト問題”と呼ばれる現象に関するサポート情報を更新した。

 すでに実施している「無償点検・清掃」および「シャッターや関連部品の交換」でも改善が見られない場合、「D600または同等製品への新品交換」を行なうと新たに発表。具体的な対応内容については、告知の時期も含め未定としている。

D600(2012年9月発売、生産完了)

 同現象は、D600のローパスフィルター上にゴミが付着し、撮影画像に複数の黒い粒状の写り込みが目立つ場合があるというもの。2013年2月に同社は「ニコンデジタル一眼レフカメラ D600ご愛用のお客様へ」としてサポート情報を掲載し、ユーザー自身によるクリーニング実施のほか、サービス機関での清掃についても案内していた。

 ローパスフィルターにゴミが付着して写り込むのは、デジタル一眼レフカメラの機構上起こりうる現象だとしているが、他機種に向けて同様のサポート掲載は行なわれていない。

 加えて2014年2月、D600の同現象については無償対応を保証期間外にも適用すると発表。シャッターや関連部品の交換による対応も新たに始まった。

 今回のサポート情報更新では、上記の部品交換でも改善が見られない場合、D600または同等製品に新品交換するという対応が加わった。株式会社ニコン広報・IR部によると、国内で本体交換が行なわれた例はまだないとのこと。

 また、ニコンは中国でも同様の発表を行なっており、中国の場合は法令により「2回以上の修理対応で改善が見られない場合は新品交換」が行なわれるという。今後、他の各国でもサポート情報が掲載される見込み。

 D600は、有効約2,426万画素の35mmフルサイズCMOSセンサー、視野率約100%の光学ファインダー、防塵防滴性能などを備えるモデル。これらのスペックを継承しつつ、連写速度やオートホワイトバランス精度の向上を行なった「D610」が2013年10月に発売済み。

D610。ボディ実勢価格は18万8,000円前後

 なお、D610において同様の現象でサポート情報が掲載された例はない。

(本誌:鈴木誠)