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2/3型X-Trans CMOS IIセンサー搭載コンパクト「FUJIFILM XQ1」

 富士フイルム株式会社は、Xシリーズで最小最軽量のコンパクトデジタルカメラ「FUJIFILM X-Q1」を11月23日に発売する。価格はオープン。店頭予想価格は4万5,000円前後の見込み。

 富士フイルムが展開するXシリーズの新製品。おおざっぱにいうと「FUJIFILM XF1」(2012年11月3日発売)のマニュアル(手動)ズームレンズを2段沈胴式の電動ズームレンズとし、撮像素子をEXR-CMOSからX-Trans CMOS IIに変更した製品となる。

 カラーバリエーションはブラックとシルバー。それぞれで外装の質感が異なる。ブラックは細かい縮緬状の凹凸が施されており、一方シルバーは、クリアですっきりした触りごこちになっている。ブラックは、上カバーと前面パネルで表面仕上げが異なる。

 撮像素子は2/3型有効1,200万画素のX-Trans CMOS II。独自の画素配列によるローパスレス構造で、スペック的には「FUJIFILM X20」と同じセンサーとなる。回折ボケやレンズ周辺部のわずかなボケを補正する「点像復元処理」も同様に備えている。

 ちなみにXF1の撮像素子は、有効1,200万画素の2/3型EXR-CMOSだった。

 映像エンジンにも、最新の「EXRプロセッサーII」が使われている。これにより起動時間0.99秒、シャッタータイムラグ0.015秒、撮影間隔0.3秒の高速レスポンスを実現した。

 レンズの光学系はXF1とほぼ共通。焦点距離25-100mm相当(35mm判換算)、開放F値F1.8-4.9のフジノン光学4倍ズームレンズを採用する。

 ただし前述の通り、手動ズームから電動ズームになっている。そのためXF1と異なり、右手のみで起動から撮影が可能。XF1は左手でレンズを繰り出して起動する必要がある上、ズーム操作も左手で行なわなければならない。つまり片手での起動・撮影が困難だった。その代わり電動ズームのXQ1では、手動ズームならではの迅速なズーム操作をあきらめる必要がある。

 XQ1の右手のみのワンハンドオペレーションをアシストするのが、斜めに前傾配置されたシャッターボタン。これにより、自然な動作でスムーズなレリーズを実現するという。

 カスタマイズ設定も充実している。レンズ根元のコントロールリングは、ズーム、露出補正、プログラムシフト、感度などの各種機能を割当可能。割当は背面のE-Fnボタンを押すことで、すばやく別の機能を設定できる。

 Wi-Fi機能も搭載した。カメラ側の操作はWi-Fiボタンを押すだけで、あとはスマートフォンのアプリから操作する(初回は認証が必要)。

 液晶モニターは3型92万ドット。

 バッテリーはNP-48。標準撮影枚数は約240枚。USB充電に対応する。XF1はNP-50Aを使用し、約300枚の標準撮影枚数となっている。ちなみにXQ1からは、市販のmicro USBケーブルで充電が可能になった。

 ボディ上部にポップアップ式のストロボを内蔵する。

 ストラップの両吊りが可能。

 外径寸法は100×58.5×33.3mm。質量は約206g(バッテリー、メモリーカード含む)。

 専用アクセサリーとして、ショルダーストラップ付きのレザーケース「BLC-XQ1B」(ブラック)、同「BLC-XQ1BW」(ブラウン)が用意される。価格はいずれもオープン。

レザーケース「BLC-XQ1B」(ブラック)装着例
レザーケースBLC-XQ1BW」(ブラウン)装着例

 また、2月には防水プロテクター「FWP-XQ1」(オープンプライス)を発売。XQ1のコントロールリングを水中から操作できるという。

(本誌:折本幸治)