今からでも間に合う「金環日食」リンク集


 いよいよ5月21日の金環日食が近づいてきました。日本国内で金環日食を観測できるのは1987年以来25年ぶりで、次回は18年後の2030年。特に首都圏で観察できる金環日食は173年ぶりと言われており、話題になっています。

 ここでは、金環日食を観察・撮影するための情報を掲載しているWebサイトへのリンクをまとめました。特別な用意がなくても思い出を残せるような情報も集めています。

 金環日食とは、月が太陽の前を横切るために太陽が隠れる「日食」のうち、皆既日食より月が少し遠くにあるため、太陽が月からはみ出して細いリング状に見える状態のことを言います。太陽がすべて隠れる「皆既日食」では周囲が夜のように暗くなりますが、金環日食の場合はそれほど暗くならないと言われています。

どこで観察できるの?

 日本の太平洋側で広く金環日食を観察でき、それ以外の場所でも部分日食が見られます。中心線に近いほどきれいなリングが観察できるので、下記リンク先のマップなどを参考に観察場所を探してみてください。

・全国市区町村別 金環食・部分日食観測ガイド
http://www.annulareclipse2012.com/
・せんだい宇宙館-2012年5月21日 金環日食の予報図-(薩摩川内市せんだい宇宙館)
http://sendaiuchukan.jp/event/news/2012eclipse/2012eclipse-map.html
・アストロアーツ、金環日食をARでロケハンできる無料iPhoneアプリ
http://dc.watch.impress.co.jp/docs/news/20120508_531135.html

日食を撮影するには

 太陽を撮影するには、高濃度のND(減光)フィルターを用いるのが一般的です。撮影画質を重視しなければ観察シートをレンズ前にかざすなどの代替手段もありますが、どちらの場合も事前にWebや関連書籍などで安全な方法を調べておくとよいでしょう。

 なお、写真撮影用のNDフィルターは赤外線を通すため、肉眼での観測に用いることはメーカーが禁じています。そのためデジタル一眼レフカメラでの撮影時は、なるべく光学ファインダーを覗く時間を短くし、ライブビューを用いたフレーミングが推奨されています。観察・撮影ともに目や機材を痛めないよう注意のもと、自己責任で行なってください。


・金環日食の撮影にチャレンジしませんか?(富士フイルム)
http://fujifilm.jp/support/information/eclipse2012/index.html
・2012年5月21日:金環日食 | 天文 |(ケンコー・トキナー)
http://www.kenko-tokina.co.jp/special/celestial/eclipse-2012.html
・金環日食を撮影するフィルタ-は、マルミ光機のND100000(マルミ光機)
http://www.marumi-filter.co.jp/shootingsun/
・2012.5.21金環日食特集|特集記事|BORG WORLD(トミーテック)
http://www.tomytec.co.jp/borg/world/tokusyu/kinkan/
・アストロアーツ「金環日食2012」特設サイト(アストロアーツ)
http://www.kinkan2012.jp/
・ビクセン「日食グラス」で金環日食を見よう!(ビクセン)
http://www.vixen.co.jp/se/solarprotec.htm
・特別寄稿:インターバル合成モード【応用編】(リコーGR BLOG)
http://www.grblog.jp/2012/02/post-427.php

 カメラメーカーのWebサイトなどによると、日食撮影に向くとされているカメラは、35mm判換算で600mm以上の焦点距離があり、マニュアルフォーカスおよびマニュアル露出が可能な機種だといいます。テレコンバーターやデジタルズームも活用してみるとよいでしょう。

 NDフィルターを選ぶ基準となる露出倍数は、太陽撮影の場合に1万〜10万(ND10000〜ND100000)が推奨されています。フィルターメーカーから日食撮影に向けた製品も発売されていますが、太陽撮影以外に活用する場が少ないため、購入には躊躇することと思います。そこで、比較的使い道のあるND400を2枚重ねて使う方法も考えられます。

ケンコー・トキナーの「PRO ND100000」マルミ光機の「DHG ND-100000」

 NDフィルターは、丸形フィルターをレンズに装着するか、フィルターホルダーを介して角形フィルターを装着するのが一般的です。使用レンズのフィルター径に合うものがない場合は、フィルター径を変換するステップアップリングを用いると装着可能です。

 関連機材は駆け込み需要による品薄傾向が想定されるため、撮ると決めたら早めに用意することをおすすめします。

・ケンコー・トキナー、レンズにかざして使う日食撮影用フィルター
http://dc.watch.impress.co.jp/docs/news/20120507_530994.html
・ケンコー・トキナー、iPhone 4/4S用の「太陽撮影キット」
http://dc.watch.impress.co.jp/docs/news/20120410_525352.html
・ケンコー・トキナー、「PRO ND100000」の丸枠タイプ。金環日食撮影ガイドブック付き
http://dc.watch.impress.co.jp/docs/news/20120229_515327.html
・マルミ光機、金環日食用NDフィルター「DHG ND-100000」
http://dc.watch.impress.co.jp/docs/news/20111111_490227.html
・ケンコー・トキナー、金環日食を撮影できる「ND 100000」フィルター
http://dc.watch.impress.co.jp/docs/news/20111027_486679.html

機材がない場合

 上に挙げたような焦点距離の長いレンズや減光フィルターがないという場合にも、木もれ日を観察する方法、壁に反射させて観察する方法などで楽しむことができます。仕事の都合でじっくり撮影できないとお嘆きの方は、ぜひ手元・足元にも目を向けてみてください。

・2012年5月21日 金環日食(国立天文台)
http://naojcamp.mtk.nao.ac.jp/phenomena/20120521/
・「みんなで木もれ日を撮ろう」キャンペーン(JAXA宇宙教育センター)
http://edu.jaxa.jp/komorebi/

 撮影ではなく観察だけしたいという場合は、日食グラスの使用が推奨されています。

・5月21日の金環日食に備え日食グラスを購入(ケータイWatch)
http://k-tai.impress.co.jp/docs/column/todays_goods/20120509_531082.html
・セガトイズ、5月21日の金環日食を安全に観測できる日食グラス(家電Watch)
http://kaden.watch.impress.co.jp/docs/news/20120203_509681.html

 また、金環日食のライブ配信を予定しているWebサイトもあります。

・金環日食2012(ウェザーニュース)当日生中継予定
http://weathernews.jp/kinkan2012/
・ISAS | 金環日食 / イベント(JAXA相模原キャンパス)Ust中継予定
http://www.isas.jaxa.jp/j/topics/event/2012/0521_annulareclipse.shtml
・パナソニック、太陽光発電の電力だけで金環日食を富士山から生中継(家電Watch)
http://kaden.watch.impress.co.jp/docs/news/20120418_527246.html

日食の基本情報など

 最後に、金環日食の原理説明や注意事項をなどをまとめているWebサイトを集めました。金環日食への理解をより深められることうけあいです。

・2012年金環日食日本委員会
http://www.solar2012.jp/
・【金環日食】金環日食が起きるとどうなるの?(日本気象協会tenki.jp)
http://tenki.jp/forecaster/diary/detail-4640.html
・金環日食特集「黄金のリング」を目撃せよ(Yahoo! JAPAN)
http://event.yahoo.co.jp/eclipse2012/interview/index.html
・はじめよう!惑星探検2012年(スタディスタイル★自然学習館@文具スタイル)
http://www.study-style.com/contents/topics/topics_1201.html
・日食観測の学習(日食観測学習連絡会)
http://www.astor-eclipse.com/eclipse-learning/index.html
・キヤノンサイエンスラボ・キッズ|光のなぞ 日食・月食のふしぎ(キヤノン)
http://web.canon.jp/technology/kids/mystery/m_01_10.html

(本誌:鈴木誠)

2012/5/10 14:41