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富士フイルム、「FUJIFILM X-Pro1」の発表会を開催

〜「最高品質で究極の画質。フルサイズと同等以上の性能」

 富士フイルムは26日、同日発表したレンズ交換式デジタルカメラ「FUJIFILM X-Pro1」の発表会を都内で開催した。ここでは発表会の模様をお伝えする。なお、カメラやレンズの詳細については「富士フイルム、『FUJIFILM X-Pro1』を国内正式発表」を参照されたい。

FUJIFILM X-Pro1

 会場では、富士フイルム取締役常務執行役員 電子映像事業部長の樋口武氏がX-Pro1について説明した。

 まず同氏は、2011年の世界市場に触れた。景気低迷、東日本大震災、タイの洪水などでサプライチェーンが寸断されたことに加え、スマートフォンの普及により、コンパクトデジタルカメラ市場は対前年で91.9%にとどまったとした。特にコンパクトデジタルカメラのエントリーモデルが縮小しているという。

富士フイルム取締役常務執行役員 電子映像事業部長の樋口武氏
2011年のコンパクトデジタルカメラ市場(世界)は対前年マイナスだった 富士フイルムのコンパクトデジタルカメラ市場のシェア推移(世界)
2011年の同社のシェア(国内)
FUJIFILM X100などが好調だったという X-Pro1は先の2012 International CESでいくつかの賞を受賞している

 しかしその中でも富士フイルムは、台数シェアを対前年で1.4ポイント、金額で同2.2ポイント引き上げることができたと好調さをアピール。「FUJIFILM X100」など上位機種の拡販が奏功したとする。3年前に6%強だったシェアは2011年に12%まで上昇した。「Xシリーズは、投入してから好評を得ている。この勢いで今年も邁進していきたい」(樋口氏)と意気込みを述べた。

 X-Pro1については、「APS-Cサイズ相当のセンサーながら、35mmフルサイズと同等以上の性能を実現した。要素開発から2年をかけて、富士フイルムの総力を結集して開発した。最高品質で究極の画質。フルサイズデジタル一眼レフカメラの大きい、重いといった問題を解消した」(樋口氏)とした。同社デジタルカメラのフラッグシップモデルと位置づける。

X-Pro1では最高の画質と品質を実現したとする
X-Pro1
シャッター速度ダイヤルも備える バッテリーは新型の「NP-W126」
シャッターボタン周り このグリップは取り外せない
Xシリーズ4機種のサイズ比較。左からFUJIFILM X10、FUJIFILM X100、FUJIFILM X-Pro1、FUJIFILM X-S1

 ターゲットユーザーは、プロカメラマンやハイアマチュアとしているが、FUJIFILM X100において4割が若い女性に売れたことから、幅広い層に訴求するとしている。

 樋口氏は、「他社がミラーレスにするのは小型化のため。X-Pro1は高性能化のためにミラーレス構造を採用した」と説明した。バックフォーカスをできる限り短縮することで(フランジバックは17.7mm)、画面周辺まで光量と画質を確保した。また、明るいレンズが作れるのもメリットだという。さらに、マウントアダプターの使用も考慮したものだとする。同社では、X-Pro1用のライカMマウントアダプターも詳細は未定ながら発売を予定している。

X-Pro1のために4つの新技術を開発した フランジバックは17.7mm
レンズとの通信機能も設ける 単焦点の比較的明るいレンズを揃えた
EDガラスなども採用 絞りリングは1/3段ステップで調節できる

 新開発の「Xマウント」ではレンズと通信を行なうことで、それぞれのレンズに最適な画像処理を行なえるようにした。歪曲収差や色収差を自動的に補正するという。レンズのラインナップについては、プロカメラマンの意見なども参考にした上で単焦点レンズを3本用意する。「最高の画質を実現するためには、単焦点レンズがベスト」(樋口氏)との考えによるもので、「さしあたって、かなりの被写体をカバーできる単焦点レンズを揃えた」(樋口氏)としている。

今回発表した3本のレンズ。左から「フジノンレンズ XF 18mm F2 R」、「フジノンレンズ XF 35mm F1.4 R」、「フジノンレンズ XF 60mm F2.4 R Macro」。いずれも後方にあるレンズフードが付属する
Xマウントの本体側(左)とレンズ側(右)

・「フジノンレンズ XF 18mm F2 R」および装着例

・「フジノンレンズ XF 35mm F1.4 R」および装着例

・「フジノンレンズ XF 60mm F2.4 R Macro」および装着例

 レンズのロードマップも発表した。今後2年以内に6本を新たに発売する計画。これ以外にも「特殊なレンズを出す可能性もある」(樋口氏)としている。魚眼レンズや200mm以上の望遠レンズの計画は? との問いには、「ある程度、ポートレート向けなども含めて特化したレンズも考えていきたいが、今はまだどうとはいえない。ただ、ラインナップの充実は必要だと思っている」(富士フイルム電子映像事業部 次長兼営業部長の松本雅岳氏)。

レンズのロードマップ

 今回のレンズはオールガラス製で、金属の絞りリングも備えた。1/3段枚にクリックストップがあり、1段枚にはより重いクリックストップがある。同社では、ファインダーをのぞいたままでも感覚的に絞りの操作が可能だと説明している。

 なお、富士フイルムはマイクロフォーサーズシステム企画に賛同しているメーカーの1つ。今回、マイクロフォーサーズではなく独自マウントを選択した理由については、「商品の一番大事なコンセプトとして“最高画質”を狙った。その検討の結果としてXマウントを採用することにした」(富士フイルム電子映像事業部 商品部長の西村亨氏)という。

 新開発のセンサー「X-Trans CMOS」は、解像力の妨げとなっていたローパスフィルターを廃したタイプ。独自のカラーフィルター配列にすることで、ローパスフィルターがなくともモアレや偽色を発生しにくくした。同社によると、ある35mmフルサイズセンサーのデジタル一眼レルカメラよりも同感度での解像力と低ノイズ性に優れるという。画像処理エンジンも従来比2.6倍の処理能力を持つ新型を採用している。

センサーも新開発した
ローパスフィルターをなくすことで、細かい部分の解像力が向上したという
カラーフィルターを独自配列とした 高画質を実現するために新画像処理エンジン「EXRプロセッサーPRO」を採用
35mmフルサイズのデジタル一眼レフカメラよりも高画質だとする

 ファインダーは、OVFとEVFを切り替えられ、かつレンズに応じて倍率が変わる「ハイブリッドマルチビューファインダー」を採用した。ファインダー内部のレンズが切り替わることで、倍率を変える仕組み。画角に応じた液晶表示のフレームが表示される。

ハイブリッドマルチビューファインダーの動作
60mm時は小さなフレームが出る

 ボディサイズが、APS-Cセンサーのカメラとしては大きいのでは? との質問には、「ハイブリッドマルチビューファインダーなどを搭載したことで、この大きさになった。もって心地いい大きさでもある。是非手に取ってみてほしい」(富士フイルム)とした。

 世界での販売目標は、初年で15〜20万台を目指すとした。ミラースカメラの市場については、「さらに伸びるだろう。日本が4割のシェアで海外はまだ少ないが日本発で増えていくと思う。高性能で小型化という方向に行くだろう」(樋口氏)との見通しを示した。

X-Pro1のデザインに合わせたというストロボ「EF-X20」とハンドグリップ「HG-XPro1」を装着したところ
HG-XPro1の背面 EF-X20
上下分割式の専用レザーケース「LC-XPro1」。レンズ用のポーチが付く スーパーEBCコートのプロテクトフィルターも新たに発売する
本体とレンズの店頭予想価格
スペシャルサイトもオープンした カメラと写真のイベント「CP+」でX-Pro1を披露する
「FUJIFILM X-Pro1写真展」も富士フイルムスクエアで開催 富士フイルムのデジタルカメララインナップ
発表会場の様子




(本誌:武石修)

2012/1/26 19:51