浜崎さわこ写真展「Rose」(ペンタックスフォーラム)



 日常の中で花を目にしたとき、一瞬そこに心が留まります。喜びや悲しみ、愛しさや励まし…感情が言葉にならない時、花はなぜその気持ちに寄り添ってくれるのでしょう。もう長い間撮り続けていますが「なぜ?」という想いがいつまでも消えることはなく、花に魅了されています。
 そんな花好きが縁で、二年ほど前に一人のバラ栽培家と出会いました。その人は200種400株あまりのバラに心血を注いで、ただひたすらに美しく咲いてくれることを喜びとしています。世話をしながら「我が子を産むようだ」と語り、花姿が一番美しい朝に切り取って、プレゼントした友人の笑顔を喜んでいる。
  バラの栽培家・西村英子氏は「咲いては散るからこそ美しい」と、日々をバラ時間で生活し、十年来庭を守り続けています。熱烈なバラマニアをロザリアンと称するのですが、まさにバラに身を捧げているとしか言いようがありません。
 長年撮り続けてきた普通の草花と、人の手になるバラは意識の中で少し分けていた私は、そこまで夢中させるものは何だろうと、彼女の想いをトレースするように撮影を続けました。そして次第に私自身がバラの虜になる一方、花の存在への想いはいっそう深まるばかりなのです。(写真展情報より)

  • 名称:Rose
  • 会場:ペンタックスフォーラム
  • 住所:東京都新宿区西新宿1-25-1新宿センタービルMB(中地下1階)ペンタックススクエア内
  • 会期:2011年10月19日〜2011年10月31日
  • 時間:10時30分〜18時30分(最終日16時まで)
  • 休館:火曜日

(本誌:折本幸治)

2011/10/19 16:31