新宿ニコンサロン、張富傑写真展「幻相の迷宮」


 新宿ニコンサロンは、張富傑写真展「幻相の迷宮」を11月23日から開催する。

(c)張富傑
 この世は迷宮に似ている。中に入ると容易にはわからず、迷うように生きている。物質に執着して尽きることのない欲望は、常に人々を無辺際な渦巻きの中へ迷い込ませる。それは、私たちの慣れた住処に、まるで不確定性の道を隠しているようである。

 作者は、「目で見えないものは存在していない。目で見えるものは本当に存在している」とは限らないと思う。現在、どんな災難に遭うかわからない時代で、この世は予想以上に無常である。物事は想像以上に変化しやすいし、消え去りやすい。それに執着してしまう。

 作者は、住宅地は“肉眼で見える社会の基盤”であり、“肉眼で見えないこの世の最も近い基本”だと思う。では見える幻相(*)とは何だろうか? 見えない真実とは何だろうか?

 作者はこの迷宮の中で、歩いて探して、感じて、迷宮から出るための手がかりを見つけた。

 本展では、その問いかけと手がかりの両方が作品に写しだされており、出口の曙光が見えそうである。(*幻相:仏語。幻のように実体がなく、はかないありさま。世間の無常の姿)カラー33点。(写真展情報より)

 なお、11月27日13時から14時にギャラリートークを開催する。

  • 名称:張富傑写真展「幻相の迷宮」
  • 会場:新宿ニコンサロン
  • 住所:東京都新宿区西新宿1-6-1新宿エルタワー28階
  • 期間:2010年11月23日~2010年11月29日
  • 時間:10時30分~18時30分(最終日は15時)
  • 休館日:会期中無休

(デジカメWatch編集部)

2010/11/9 00:00