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ニコンD2X/D70によるニッコールレンズ簡易描写性能テスト

〜広角レンズ編(その2)

  D2X
 ニコンのデジタル一眼レフカメラ「D2X」、「D70」による、ニッコールレンズの簡易描写性能テスト「広角レンズ編(その2)」をお届けする。


テスト方法について

 撮影は「広角レンズ編(その1)」と同様、リンホフ製大型三脚にアルカスイスのボール雲台か、エルグの3WAY雲台を使用し,カメラあるいはレンズを固定して行なった。D2Xではわずかなブレも怖いので、レリーズは使わずカメラを三脚に押しつけて1コマずつ丁寧に撮影している。レンズごとに天候条件や撮影時刻が異なっており、このため画像の印象もかなり異なる場合もある。

 カメラの設定はすべて出荷時の状態で、ホワイトバランスや露出はすべてオート、色空間はAdobe RGBになっている。ISO感度は最低か1段アップしている。ピントはカメラのAFにまかせた。MFレンズをテストする場合は、カメラのフォーカスエイドを参考にしながら、スクリーン上でピントを決めている。

 すべてRAWデータで撮影したが、掲載にあたりNikon Capture 4.3、あるいはNikon View 6.2.5でJPEGに変換している。Nikon Caputure 4.3の色収差補正機能は使用してない。

 なおこのテスト結果は、あくまでD2XあるいはD70との組み合わせにおけるもので、銀塩カメラで使用した場合の描写性能とは異なることは、十分に理解してほしい。デジタル一眼レフカメラでも機種が変われば結果も異なるはずである。

 なおD2XとD70の間で、同じレンズの同じ焦点距離において開放絞り値の表示値が微妙に異なる場合があった。原因はわからない。

 またズームレンズの場合、中間焦点距離はレンズの指標に合わせたが、撮影後の画像データに記録されている焦点距離にわずかのずれが生じている場合があった。これは操作上の誤差ということで、ご容赦いただきたい。


AF-S VR Zoom Nikkor ED 24-120mm F3.5-5.6G(IF) [98,700円]

 それまでの24-120mmの大改良型として、2003年6月28日に発売が開始された高性能レンズ。13群15枚の光学系には2枚の非球面レンズと2枚のEDレンズを採用し、さらにニコンの広角〜標準域レンズでは初となるVR機構(手ブレ補正)が登載された。このVR機構は絞り3段分の手ブレ軽減効果を発揮するという。

 さらにAFは超音波モーターでフルタイムMFが可能。現在考えられるすべてのハイスペックを搭載したこのレンズは、それまでの旧24-120mmより全長は少し伸びたが、鏡胴はわずかにスリムになっている。ただ絞り環がないGタイプレンズとなってしまった。搭載されているスペックからみれば非常に安いと言える価格設定で、発表されてから発売されるまで待ち遠しかった記憶が残っている。

 ところが実際に手に入れて撮影してみると、35mmフルサイズでは焦点域全域での絞り開放での周辺減光の問題は解消されておらず、旧24-120mmレンズにくらべて画質が向上したとはかならずしも言えないことがわかった。もちろん操作性は比べものにならないほど良くなり、VRの効果もしっかり体感できるから、その点は文句なく満点なのだが、肝心の画質についてはEDレンズも使っているからという期待が大きすぎたのかもしれないが、今ひとつの印象であった。

 しかし肝心のD2Xで使用してみると、特に広角側は旧24-120mmにくらべてかなり性能が落ちていることがわかる。これにはがっかりだ。望遠側も同等とは言い難い。D70ではF8まで絞ると、各焦点域でまあまあの画像となるが。

 デジタルは、特にD2Xは撮影者の手ブレに敏感で、そのことに気がついていないユーザーがAF性能が悪いとかインターネットに書き込んでいるのを時々見かける。D2XのAF性能は非常に素晴らしい。D2Xを仕事に使っているプロの皆さんは、例えば三脚に付けても大判カメラ並みの慎重さでカメラブレに対処しないと、性能が発揮できないと言っている。であるからこのレンズのVR機能は、非常に魅力があるし効果もある。しかし肝心の光学性能が今ひとつでは、本末転倒ということにならないか。


●簡易描写性能テスト
http://dc.watch.impress.co.jp/static/lenstest_02/24-120mmf3.5-5.6g/
●製品情報
http://www.nikon-image.com/jpn/products/lens/af/zoom/wide/af-s_vr_ed_24-120mmf35-56g_if.htm


AF Zoom Nikkor 24-120mm F3.5-5.6D(IF) [生産終了]

 1996年、ニコンF5が発売になった年の11月に発売が開始された、広角端24mmの高倍率ズーム。販売終了時の価格は88,200円であった。鏡胴は太いが全長が短めで、取り回しやすいズームレンズだった。AFはボディ駆動だがIFなので速く、その際全長は変化しない。ズーミングすると望遠側でかなり伸びる。

 11群15枚の光学系には2枚の非球面レンズが使用されている。35mm判フルサイズで撮影すると、どの焦点域でも絞り開放では四隅が周辺減光で少し暗くなるが、1段絞ればほぼ解消し、画質は120mm端を除けば絞り開放から周辺まで非常に良く、ズームレンジが広い分だけ他のレンズより活用範囲の広いズームレンズだった。実際私もこのレンズばかり使っていた時期がある。ともかく良く写るのである。

 D2Xでの撮影結果もとても良好で、焦点距離全域でF5.6で周辺部まで良く像が整い、F8以上に絞れば隅まで均質な高画質となる。EDレンズは採用されていないので、色にじみが多少現れるが、今は解決方法があるのでさしたる問題ではないだろう。D70でも同様に良く写るが、レンズの鏡胴が太いので、バランスが悪くなるのは仕方がない。しかしDXフォーマットでは36〜180mmという広い範囲をカバーするレンズであるから、その全域で性能が良いというのは実に嬉しい。

 現在では中古価格も相当に下がっているので、状態の良いレンズを探せばお買い得なのではないか。同焦点距離のVRレンズがこのレベルの画質があれば見事だったのだが……


●簡易描写性能テスト
http://dc.watch.impress.co.jp/static/lenstest_02/24-120mmf3.5-5.6d/
●製品情報
http://www.nikon-image.com/jpn/fi_cs/af_nikkor/af_zoom_24-120.htm


Ai AF Nikkor ED 14mm F2.8D [231,000円]

 その昔、ニッコールには当時長らく世界最短を誇った13mm F5.6というレンズがあった。巨大な前玉が未来を占う水晶玉のようで、見ているだけで感動するレンズだった。

 現在は2000年7月15日に販売が開始されたこの14mm F2.8Dが、ニッコールの単焦点レンズで最短焦点(最広角)を担っている。このレンズも前玉がかなり大きく突出していて、超広角レンズの迫力十分の外観である。花形のフードはレンズ組み込みである。

 AFはボディ側駆動だが、MFへの切り替えがレンズ側でできるA-M切り替えリングが装備されているので、操作性は悪くない。そもそも14mmとなると被写界深度で通常の撮影距離は全域カバーされてしまうので、いちいちピントを合わせる必要はないことが多いのであるが。

 レンズ構成は12群14枚で2枚の非球面レンズと1枚のEDレンズを採用している。レンズ構成図をみると某レンズメーカーの14mmとそっくりだが、業界内の事情を詮索しても仕方がない。それより問題は性能である。発売された時期からして、当然デジタルでの使用を想定しているはずである。

 D2Xでは中心部は絞り開放からシャープだが、周辺部の描写が悪く、F11まで絞っても満足できるレベルに達しない。甘いままなのである。D70では画素数が少ない分周辺部の甘さは少なくなるが、やはりF11まで絞っても完全には解消しない。A3ノビ程度のサイズでプリントすると、周囲の像の悪さにがっかりすることになる。

 このレンズはDXフォーマットでは、35mm判換算での焦点距離が21mm相当となるわけだが、銀塩フィルムでの20mm級レンズの描写にはとうてい及ばない。私も手元のこのレンズを使って、頭をかかえてしまった。やむなくDX 12-24mmを購入することにしたのである。それにしても価格が価格だけに、早急になんとかして欲しいものである。ニッコールの名前が泣くというものだ。


●簡易描写性能テスト
http://dc.watch.impress.co.jp/static/lenstest_02/14mmf2.8/
●製品情報
http://www.nikon-image.com/jpn/products/lens/af/singlefocal/wide/ai_af_ed_14mmf28d.htm


Ai AF Fisheye Nikkor 16mm F2.8D [108,150円]

 1993年11月発売開始。魚眼レンズで世界初の近距離補正機能が組み込まれていて、近接撮影時も周辺部まで鮮明に写るというのが、アピールポイントである。標準レンズ程度のコンパクトなレンズで、取り回しは容易である。AFはボディ駆動であるが、さっとピントは合う。それにごく近距離の撮影でなければ、いちいちピント合わせをしなくてもよいレンズだ。

 35mm判では対角線で180度を包括する対角魚眼レンズで、DXフォーマットでは24mm相当となり、対角で107度をカバーする。特殊なレンズなので、一般的なレンズの描写と比較することに意味がないかもしれないが、絞り開放では中心部はシャープだが周辺部が相当に甘い。隅まで良く写すためにはF8まで絞りたい。D70でも同様であった。

 このレンズも私の手元に来て既に10年以上になるが、実はあまり出番がない。魚眼レンズはなかなか仕事では使えないレンズなのである。


●簡易描写性能テスト
http://dc.watch.impress.co.jp/static/lenstest_02/16mmf2.8/
●製品情報
http://www.nikon-image.com/jpn/products/lens/af/singlefocal/wide/ai_af_fisheye_16mmf28d.htm


Ai AF Nikkor 18mm F2.8D [181,650円]

 1994年4月発売。14mmが2000年に登場するまで、ニッコールのAF単焦点レンズでは、魚眼を除けば最広角のレンズであった。フィルター径は77mmでレンズ前枠は大きく広がっているが、レンズの鏡胴部は標準レンズ並みのコンパクトサイズで、取り回しは容易である。AFはボディ側駆動。20-35mmと共用の花形フードが付属する。

 10群13枚の光学系の中に非球面レンズを1枚採用し、特にコマフレアの補正を重視し周辺部まで点像が得られるという。DXフォーマットでは27mm相当となり、ようやく広角レンズらしい画像が得られる焦点距離となる。

 D2Xで使用すると中心部はどの絞りでもシャープだが、絞り開放では周辺部がやや甘く、周辺減光も目立つ。絞ると周辺減光は改善するが、周辺部はF11でも少し甘いままである。色にじみも特に端の部分で大きく現れる。ただしこれはいつもの「Nikon Capture 4.3」の色収差補正できれいに解消するが。

 D70も同様の傾向だが、周辺の甘さの程度は非常に少なくなるので、周辺減光を気にしなければ絞りF4くらいから使え、F8以上に絞ればほぼ均質な画面になる。ただし価格を考えると、このレンズももっとなんとかならないのかと言いたくはなる。

 確かに銀塩フィルムではなかなかの性能のレンズであるのだが、広角端17mmクラスのズームレンズを使うようになって出番が激減してしまった。単焦点レンズにはズームレンズを越える魅力が絶対に必要だと思う。


●簡易描写性能テスト
http://dc.watch.impress.co.jp/static/lenstest_02/18mmf2.8/
●製品情報
http://www.nikon-image.com/jpn/products/lens/af/singlefocal/wide/ai_af_18mmf28d.htm


Ai AF Nikkor 20mm F2.8S [販売終了]

 1989年7月発売。1994年3月にDタイプ化されて、現在に至る。現行品の価格は75,600円。ニッコールの広角レンズは全般に他メーカーよりコンパクトなのが特徴と言え、この20mmレンズも標準レンズ並の小ささで携帯性は非常に良い。AFはボディ駆動、フードは円形のものが別売である。

 テストしたレンズは旧型のSタイプであるが、現行レンズと光学系は同じであり、使用頻度を考えるとDタイプに買い直すのは辛いので、手元のこのレンズでご容赦いただきたい。

 9群12枚構成の光学系には、非球面レンズもEDレンズも採用されていない。近距離補正機構が採用されているので、近距離での撮影でも周辺部まで描写が良いという。

 D2Xでの撮影結果は、今までの14mmや18mmと同様、中心部はともかく周辺部の描写が悪く、いくら絞ってもある程度以上は改善しない。色にじみもそれなりに出る。これはいつもの手を使えば良いが。D70ではF5.6くらいまで絞ると、周辺部の画質もかなり良くなり実用的に使えるだろう。それ以上絞っても画質にほとんど変化はない。

 設計が古いレンズなので、この程度であるのはやむを得ないことなのだろうか。


●簡易描写性能テスト
http://dc.watch.impress.co.jp/static/lenstest_02/20mmf2.8/
●製品情報
http://www.nikon-image.com/jpn/products/lens/af/singlefocal/wide/ai_af_20mmf28d.htm



URL
  ニコン
  http://www.nikon.co.jp/
  レンズ交換式一眼レフカメラ機種別記事リンク集(D2X)
  http://dc.watch.impress.co.jp/static/link/dslr.htm#d2x
  レンズ交換式一眼レフカメラ機種別記事リンク集(D70)
  http://dc.watch.impress.co.jp/static/link/dslr.htm#d70



根本 泰人
(ねもと やすひと)クラシックカメラの収集が高じて有限会社ハヤタ・カメララボを設立。天体写真の冷却CCD撮影とデジタル画像処理は約10年前から、デジカメはニコンE2/E900から。趣味は写真撮影、天体観測、ラン栽培、オーディオ(アンプ作り)等。著書「メシエ天体アルバム」アストロアーツ刊ほか。カメラ雑誌、オーディオ雑誌等に寄稿中。 http://www.otomen.net
http://www.hayatacamera.co.jp

2005/11/16 00:48
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