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【伊達淳一のデジタルでいこう!】LUMIX DMC-LX1で春を撮る

〜SILKYPIX Developer Studio“SAKURA"で仕上げてみた
Reported by 伊達 淳一

 今更ながら、ようやく松下電器のLUMIX DMC-LX1を買った。本当なら発売と同時にLX1を買いたかったのだが、キヤノンEOS 5DやニコンD200といったデジタル一眼レフや魅力的な交換レンズが矢継ぎ早に発売されるため、LX1を購入するだけの金銭的余裕がなかったのと、ここまで買うのが遅くなったのなら、割高なのを承知でライカD-LUX2を思い切って買おうかな、と迷っているうちに、気がつくと桜が咲き始めていた。

 ちなみに、LX1の16:9の写真を楽しむために、PCのモニターをEIZO FlexScan S2110Wに買い換えたし、ハイビジョンサイズでフチなしプリントできるように、エプソン カラリオPM-A890も購入。液晶TVを松下電器 TH-32LX500にしたのも、LUMIXのHDモード(16:9)の写真を画面をフルに活かして再生できるからだ。にもかかわらず、肝心のLX1が揃わない状態が続いていたのだ。

 桜もチューリップも旬は短い。この一瞬を逃してしまうと、次は1年後。LX1を買うのなら今しかない。とはいえ、高倍率のDMC-TZ1も捨てがたいし、ワイドにこだわるならDMC-FX01もある。上下カットの16:9とはいえ、ポケットに入る薄さは魅力的だ。正直、そんな迷いもあったのだが、たまたま台数限定でポイント還元率が高く、下取りキャンペーンも合わせると、実質4万円を切ってLX1を買えるネットショップがあったので(もしや後継機種の登場が間近か、という不安を感じつつも)半ば衝動的に購入してしまったのだ。

 LX1の特長は、なんといっても16:9CCD&広角28mmのワイド感あふれる写真が撮れることだ。ただ、1/1.65型とコンパクトデジカメとしては大きめなCCDを搭載している割にはノイズが多めで、レンズ性能も際だって優秀というわけではない。なにしろ16:9という横長の画面をカバーするイメージサークルを確保しなければいけないので、レンズにとってはかなりムダが多く、しかもコンパクトに設計するにはキビシイ条件だからだ。パッと見のシャープさなら、最近の1/2.5型機のほうが上かもしれない。

 しかし、LX1はRAW記録ができる数少ないコンパクトデジカメで、市川ソフトラボラトリーのSILKYPIX Developer Studio 2.0でデジタル現像すれば、JPEG撮影した写真とはまるで異なるテイストに仕上げることもできる。LX1のRAWはファイルサイズが恐ろしく巨大で、JPEGも同時記録されるので、2GBのSDメモリーカードを使っても100枚ちょっとしか撮影できないが、もともと連写しまくるようなデジカメではないし、フィルム時代と同様、1枚1枚丁寧に撮影するよう心がければいい話だ。

 そんなわけで、せっかくLX1を買ったのだから、一瞬しかない春を最高の画質を表現しようと、LX1での撮影はすべてRAWで記録し、SILKYPIXで自分好みの色と階調を引き出してみた。


 ちょうどSILKYPIXの開発テスト版“SAKURA”が公開されたので、その実力を試そうと、さっそくSAKURAを使って仕上げている。一般的な使い方においては現行のSILKYPIXと大きな違いはないものの、ハイライト調整にダイナミックレンジを微調整できるスライダが加わり、白トビや色転びの調節がより簡単になっている。また、調子に“忠実”というプリセットが追加され、SILKYPIX標準よりも中間調のコントラストが低めに仕上げられるようにもなっているが、個人的には中間調を立てた描写が好きなので、今回のLX1の写真もSILKYPIX標準の絵作りよりもかなりメリハリを効かせた仕上げにしている。

 なお、同時記録したJPEGも併せて掲載しておくので、SILKYPIXでボク好みのテイストに仕上げた写真と見比べてみるとおもしろいと思う。



SILKYPIXで調整した画像
1/320秒 / F5.6 / +0.66EV / ISO100 / オート / 28mm / 絞り優先AE
同時記録されたJPEG

 ボクがSILKYPIXで調整する基本パターンは、ホワイトバランスを色温度指定でバランス良く仕上げ、必要に応じてカラーモードを、記憶色1、2、フィルム調V1のいずれかに変え、青空を深く濃く落とす。デジタル一眼レフの場合は、さらにファインカラーコントローラを活用して、青空の明度を落とすのだが、LX1でこれをやるとノイズの影響でグラデーションがまだらになってしまう危険性があるので、今回は明度の調整は行なっていない。その代わり、絵を引き締めるために、周辺光量低下の補正を逆にかけ、周辺部をわずかに落とし気味にしているカットもある。また、ズームワイド端では周辺部に倍率色収差による色ズレが生じてしまうので、これをSILKYPIXのレンズ収差補正機能を使って目立たないようにしている。ノイズに関しては、NR(ノイズリダクション)を強めにかけることで低減できるが、低コントラスト部の解像感が喪失したり、グラデーションにムラが生じやすいので、ほとんどNRは標準状態のままにしてある。


※作例のリンク先ファイルは、SILKYPIXで現像した画像で、記録解像度は3,840×2,160ピクセルです。

※写真下の作例データは、露出時間/絞り値/露出補正値/ISO感度/ホワイトバランス/35mm判換算焦点距離/露出プログラムを表します。

※同時記録されたJPEG画像はスペースの関係上、サムネールを掲載しません。テキストリンクをクリックすると、別ウィンドウでJPEG画像を開きます。


25秒 / F4.9 / 0EV / ISO100 / タングステン / 28mm / マニュアル
JPEGはこちら
1/400秒 / F6.3 / 0EV / ISO100 / オート / 45mm / 絞り優先AE
JPEGはこちら

1/400秒 / F4.9 / 0EV / ISO80 / オート / 30mm / プログラムAE
JPEGはこちら
1/250秒 / F6.3 / 0EV / ISO80 / オート / 28mm / 絞り優先AE
JPEGはこちら

1/320秒 / F6.3 / 0EV / ISO80 / オート / 28mm / 絞り優先AE
JPEGはこちら
1/200秒 / F6.3 / 0EV / ISO80 / オート / 103mm / 絞り優先AE
JPEGはこちら

1/400秒 / F4.5 / 0EV / ISO80 / オート / 28mm / プログラムAE
JPEGはこちら
1/250秒 / F4 / 0EV / ISO80 / オート / 28mm / プログラムAE
JPEGはこちら

1/200秒 / F4 / 0EV / ISO80 / オート / 28mm / プログラムAE
JPEGはこちら
1/100秒 / F6.3 / 0EV / ISO80 / オート / 30mm / 絞り優先AE
JPEGはこちら

1/100秒 / F4.9 / 0EV / ISO80 / オート / 103mm / プログラムAE
JPEGはこちら
1/320秒 / F4.5 / +0.33EV / ISO80 / 晴れ / 85mm / プログラムAE
JPEGはこちら

1/250秒 / F4.9 / 0EV / ISO80 / 晴れ / 112mm / プログラムAE
JPEGはこちら
1/160秒 / F4 / 0EV / ISO80 / 晴れ / 30mm / プログラムAE
JPEGはこちら

1/125秒 / F4 / 0EV / ISO80 / 晴れ / 36mm / プログラムAE
JPEGはこちら
1/400 / F4.9 / 0EV / ISO80 / 晴れ / 112mm / プログラムAE
JPEGはこちら

1/800 / F4.9 / 0EV / ISO80 / 晴れ / 112mm / プログラムAE
JPEGはこちら
1/500 / F4 / 0EV / ISO80 / 晴れ / 74mm / プログラムAE
JPEGはこちら

1/100秒 / F4 / 0EV / ISO80 / 晴れ / 28mm / プログラムAE
JPEGはこちら
1/100秒 / F4 / 0EV / ISO80 / 晴れ / 60mm / プログラムAE
JPEGはこちら

1/200秒 / F4 / 0EV / ISO80 / 晴れ / 39mm / プログラムAE
JPEGはこちら
1/200秒 / F4.9 / 0EV / ISO80 / 晴れ / 112mm / プログラムAE
JPEGはこちら

1/250秒 / F4.9 / 0EV / ISO80 / 晴れ / 112mm / プログラムAE
JPEGはこちら
1/500秒 / F4.5 / 0EV / ISO80 / 晴れ / 80mm / プログラムAE
JPEGはこちら

1/125秒 / F5.6 / 0EV / ISO80 / 晴れ / 64mm / 絞り優先AE
JPEGはこちら

1/100秒 / F3.6 / 0EV / ISO80 / 晴れ / 28mm / プログラムAE
JPEGはこちら
1/200秒 / F4.9 / 0EV / ISO80 / 晴れ / 112mm / プログラムAE
JPEGはこちら
1/125秒 / F6.3 / 0EV / ISO80 / 晴れ / 28mm / 絞り優先AE
JPEGはこちら

1/400秒 / F5.6 / 0EV / ISO100 / オート / 28mm / 絞り優先AE
JPEGはこちら
1/320秒 / F6.3 / 0EV / ISO80 / オート / 45mm / 絞り優先AE
JPEGはこちら
1/320秒 / F6.3 / 0EV / ISO80 / オート / 36mm / 絞り優先AE
JPEGはこちら

1/200秒 / F5.6 / 0EV / ISO80 / オート / 28mm / プログラムAE
JPEGはこちら
1/250秒 / F4 / 0EV / ISO80 / 晴れ / 48mm / プログラムAE
JPEGはこちら
1/320秒 / F4.9 / 0EV / ISO80 / 晴れ / 112mm / プログラムAE
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伊達 淳一
1962年生まれ。千葉大学工学部画像工学科卒業。写真、ビデオカメラ、パソコン誌でカメラマンとして活動する一方、その専門知識を活かし、ライターとしても活躍。黎明期からデジタルカメラを専門にし、カメラマンよりもライター業が多くなる。自らも身銭を切ってデジカメを数多く購入しているヒトバシラーだ。

2006/04/26 15:44
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