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【西川 和久のポートレート インプレッション】
富士写真フイルム FinePix Z1で撮ってみました!

Reported by 西川 和久

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 今回は富士写真フイルム「FinePix Z1」の登場。屈曲光学式3倍ズームレンズを搭載し、薄さ18.6mmのスリムなボディでコンパクト。さらに「FinePix F10」で話題になった高感度(最大ISO800)対応の500万画素機だ。

 掲載した写真は、量産試作機を使い、前半の6枚は500万画素ファイン、後半6枚は300万画素で撮影。コントラストを若干強調する目的でPhotoshopのトーンカーブを少し触っている。予めご了承頂きたい。


FinePix Z1の仕様

 仕様の詳細はメーカーの製品情報をご覧頂きたいが、大雑把なところでは、有効画素数512万画素の1/2.5型スーパーCCDハニカム V HR搭載、35mm判換算36-108mm/F3.5〜4.2の屈曲光学式3倍ズームレンズ、ISO感度オート64/100/200/400/800、ワイド端で約8〜80cm、テレ端で約45〜80cmまで寄れるマクロ、2.5型液晶モニター、リチウムイオン充電池NP-40、ピクチャー・クレードル付属など、F10と比較すると少し見劣りする部分もあるものの、スリムなボディとのトレードオフとなる。

 掲載した写真はカットによってISO感度を変更した。他の設定は基本的に全てWB:Auto、前半5Mファイン、後半3Mで撮影している。冒頭にも書いたように、若干コントラスト強調を施しているが、リサイズやシャープネスなどは一切行なっていないので、ノイズ感や輪郭などはオリジナルと見比べる限り同じである。オリジナルのデータ2枚はこちら(ISO100/前半)こちら(ISO400/後半)から。興味のある人は見て欲しい。ISO64はシャッタースピード的に辛いので使わなかった。


ISO100(F3.5 1/125秒)
前半は全てワイド端。F3.5からの3倍ズームなので、シャッタースピードが少し落ちる
ISO100(F3.5 1/150秒)
量産試作機だったのが原因かも知れないが、同社独特の肌色がZ1では少し薄れている

ISO200(F3.5 1/80秒)
こうしてみると、ノイズ感やダイナミックレンジはF10のISO400並なような気がする
ISO200(F3.5 1/75秒)
葉の部分が紫色になっているのが気になる。極端に出たのはこのシーンのみだった

ISO100(F3.5 1/56秒)
色乗りは良いものの、コントラストはF10と比較すると若干浅め。解像感も少し甘めか?
ISO400(F3.5 1/150秒)
ノイズリダクションが効いているのか? 肌の生っぽさが無い。つるつるになっている

F10との違いは!?

 F10では、「SP」モードとして独立していたダイアルポジションがZ1では無くなり、メニューの中に入っている。機能としては、AUTO/ナチュラルフォトモード/人物/風景/マニュアル/スポーツ/夜景と、同じものだ。ISO1600だけが省略されている。ほぼ同時期に発表されていることから、写り的に違うとすれば、有効画素数630万画素の1/1.7型スーパーCCDハニカム V HRvs有効画素数512万画素の1/2.5型スーパーCCDハニカム V HR、一般的な光学3倍ズームvs屈曲光学式3倍ズームレンズになるだろうか!?

 肝心の写りはご覧のようにF10を非常に気に入っている筆者からみると少々不満だ。ダイナミックレンジは狭く、ノイズっぽく解像度も低い。使用したカメラが量産試作機だったのが原因かも知れないものの、経験上、量産試作機から出荷版で劇的に良くなった例はなく、多かれ少なかれ傾向は似ていると思われる。従ってこの違いはレンズとCCDの差によるものだろう。これまで他社のを含め屈曲光学式ズームレンズ搭載機を何種類か触ったが、全般的に写りの甘いものが多く、ルックスは魅力的でも、結果的にあまり好みではなかった。

 さて、後半の6枚に関しては300万画素モードに切り替えた。F10も日頃300万画素モードで使っているので、その差を知りたかったからだ。


ISO100(F3.5 1/80秒) ISO100(F3.5 1/150秒)

ISO100(F4.2 1/56秒) ISO100(F4 1/52秒)

ISO100(F3.5 1/160秒) ISO400(F3.5 1/100秒)

 画素数の違う両モードを使っての感想は、先に書いたコメントと同じである。実はトップのカメラを持っているカットはF10を使って撮影したものであるが、リサイズ及びコントラストやシャープネスの強調はしているものの、写りがまったく違うことがわかる。これだけ差が出ると、コンパクトで便利より、筆者は画質を取ってしまう。

 画質的には期待が大きかっただけに厳しい意見となってしまった。しかし、一転して使用感は良い。レンズバリアを開くと即撮影可能となる。AFや書き込み速度、再生など、時間的な面は合格点だ。液晶パネルに表示される絵は、パソコン上で見てもほぼ同じで信頼できる。唯一バッテリーが小型なので駆動時間が不安であったが、少なくとも今回の撮影中に切れることはなかった。更に薄さ18.6mmは、どこにでも楽々持ち運ぶことができる。Gパンのポケットへ入れても携帯電話よりかさばらない。なかなかいい感じである。ただ、持ち方によってはレンズに指がかかってしまうので要注意!


結論

専用ソフトケース
 F10が凄過ぎただけに、Z1は辛口になってしまった。もちろん、このクラスのデジカメが欲しい人は、画質や画素数が最優先というわけでもないと思うので、バランスが良ければOKなのだろう。もうひと頑張りして、F10並の画質を確保したZシリーズを期待したい。

 カラーバリエーションも豊富。しかも超薄型と、お洒落にデジカメを楽しみたい人向けのモデルと言えるだろう。



URL
  富士写真フイルム
  http://www.fujifilm.co.jp/
  製品情報
  http://fujifilm.jp/personal/digitalcamera/finepixz1/

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西川 和久
(にしかわ かずひさ) 1962年11月生まれ。もともとPC系のライター&プログラマーであったが、周辺機としてデジカメを使い出してから8年。気が付くとグラビアカメラマンになっていたと言う特殊な経歴の持ち主。初めて使った一眼レフはCanon EOS DCS 1c。現在、いろメロ待受@DWANGOのグラビアマガジン、着エロ系DVDのジャケ写などで活躍中! http://www.cfc.co.jp/knishika/index.html

2005/06/20 00:02
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