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リコー Caplio GX100【第6回】
高感度で夜は更けゆく

Reported by ケニー・オブライエン


 アメリカでは気に入った夜景が撮れなかったので、高感度での作例は重慶で撮ろうと決めていた。以前使っていたCaplio GX8は、ISO感度を上げていくと色ノイズが加速度的に増えていったので、GX100ではどのくらい改善されたのか気になるところだ。

 またGX100にはCCDシフト方式の手ブレ補正機構が採用されている。私は手ブレ補正がついたデジタルカメラを所有するのはGX100がはじめてなのだ。今回は暗くなってからのGX100の使い心地を中心にレポートしたい。

 私は今まで、手ブレしそうなシャッタースピードになると、2秒のセルフタイマーを活用して数枚撮るようにしていた。すると、ひとケタ分の1秒で撮っても4枚に1枚くらいは手ブレを起こさずに撮れていたのだ。でも便利な機能は歓迎である。GX100では手ブレ補正は常時ONにしている。

 手ブレ補正機構を備えたコンパクトデジタルカメラを使ってみたことはあった。光学式もCCDシフト式も。だが微妙なタイムラグのようなものを感じて、なんだか気持ちが悪かった。そして手ブレ補正をONにしてひとケタ分の1秒で撮ってみても、わりとブレてしまうので、思ったほど効果があるものではないと思っていた。

 ではGX100の手ブレ補正はどうか。結果として、ないよりは助かるが、効率的に手ブレカットを減らすには2秒のセルフタイマーと併用するのがいいようだ。動きのあるものの撮影には無理な方法だが、その場で消去するカットがセルフタイマーだけで撮るよりも減ったことは確かだ。

 さて重慶での夜景撮影だが、出発前から撮影場所を決めていた。そしてそこから徒歩数分のホテルを選んだ。その場所とは、重慶でいちばんの繁華街にある「解放碑」。碑といっても一見灯台のような建物だ。新宿駅東口の繁華街に無理やり広場をつくった感じの場所に立っている。

 私はホテルからすぐの較場口駅からモノレールに乗り、嘉陵江沿いの夕景を撮ってから解放碑最寄りの臨江門駅で降りて、目的の場所に歩きはじめた。角を曲がって視界に入ってきた解放碑は、なんと工事用シートで全体がおおわれていた。

 アメリカから東京に観光で来て、渋谷に行くのを楽しみにしていた。渋谷のシンボル的存在の「ハチ公」はぜひ撮りたい。そして渋谷駅を出て目にしたのは、工事中のハチ公だった。私にとっての解放碑は、まさにこんながっかり感だった。


 とはいえ、高感度での作例は撮りたい。私は解放碑に背を向けて、20mほど歩いたところで撮りはじめた。設置されているゴミ箱の上で、プラスチック製小型三脚を使ってISO感度を変えつつ撮っていた。人通りはかなり多く、目立つ外国人が妙なことをやっているので、露光中にカメラをのぞき込んでいく人もいた。浮浪者化した子どもたちがこちらを見ていたのに気づき、私はGX100のハンドストラップを放さないようにしていた。

 色ノイズは、ISO400から増えていく感じだ。200が予想以上によく、400でも許容範囲かと思う。800と1600は非常用と考えたい。

 想定していた撮影場所ではなくなってしまったが、結果としてGX100の個性が見えた作例になった気がする。というのは、解放碑をメインにして撮ったら印刷された広告が写真の中に入ってこなかったからだ。

 感度が上がるにつれてノイズは増えていくが、文字の解像感はISO1600でもけっこう保たれている。ネオンサインなどはにじんでいくものの、光の芯は損なわれていない。リコーは、むやみなノイズリダクションによって解像感を台なしにするよりは、ノイズは残るものの芯や骨格などを残す方針のようで、GX100にもしっかりと受け継がれている。

 さらに新しい画像エンジン「スムースイメージングエンジンII」の効果なのだろうか。ISO200〜400でのノイズは軽減されている。意地でも最低感度で撮り続けている私も、ISO200を使ってみたくなった。

 GX100は、ボタン類がGR DIGITALよりも出っ張っており、暗いところでも手探りで操作しやすい。ロックできないモードダイヤルも、見ずに操作するときはロック式よりもいい。ただしEVFは、薄暗くなってくると見やすいとはいえない。

 日本に戻ってしばらくたってからWeb版「人民日報」を見たら、見事に化粧直しを施した解放碑の記事が載っていた。重慶市は1997年に四川省から分離して政府直轄市になり、今年で10周年だったのだ。その記念行事に備えてシンボルである解放碑を整備していたようだ。私は行くのが早すぎた。

※すべて記録画素数は3,648×2,736ピクセル、AWB、絞り優先AEで撮影しています。
※サムネール下のデータはシャッター速度/絞り/ISO感度/露出補正値/実焦点距離です。
※サムネールをクリックすると、等倍の画像を別ウィンドウで開きます。


1/5秒 / F4.1 / ISO80 / -0.3EV / 5.1mm
シャッタースピードは1/5秒だが、手ブレ補正で楽勝。中国は、高級ホテルに安く泊まれるのがいい。ソウルでは一泊4万円はかかるJWマリオットが、重慶では1万円しなかった
1/3秒 / F5.1 / ISO80 / 0EV / 5.1mm
暮れてゆく嘉陵江。これは手すりに置いて撮った

ISO80
1/5秒 / F5.1 / 絞り優先AE / ISO80 / 0EV / 5.1mm
ISO100
1/6秒 / F5.1 / 絞り優先AE / ISO100 / 0EV / 5.1mm

ISO200
1/10秒 / F5.1 / ISO200 / 0EV / 5.1mm
ISO400
1/16秒 / F5.7 / ISO400 / 0EV / 5.1mm

ISO800
1/32秒 / F5.7 / ISO800 / 0EV / 5.1mm
ISO1600
1/64秒 / F5.7 / ISO1600 / 0EV / 5.1mm


URL
  リコー
  http://www.ricoh.co.jp/
  製品情報
  http://www.ricoh.co.jp/dc/caplio/gx100/
  GX100長期レポートバックナンバー
  http://dc.watch.impress.co.jp/static/backno/longterm2007.htm#gx100

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( ケニー・オブライエン )
2007/06/22 00:41
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