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リコー Caplio GX100【第3回】
デジイチではないので

Reported by ケニー・オブライエン


 Caplio GX100は、有効1,001万画素CCDを採用した。1,000万画素を超える撮像素子を搭載したコンパクトデジタルカメラがいくつか市場にでているが、これらをデジタル一眼レフに匹敵すると宣伝したり、作例を比較したりする動きが私は好きではない。同等の画素数でコンパクト対一眼レフの画質比較をし、やはり一眼レフのほうが解像感があるという評価をして、なんの意味があるのだろうか。

 私がデジタル一眼レフを使わない第一の理由は、その大きさだ。旅の荷物はできるだけ少なく小さくしたい。かつて私は、銀塩一眼レフ1台とズームレンズ2本を持って旅をしていた。当時はアメリカと日本しかまわらなかったので、治安というものをあまり気にしなかった。その後いろいろな国に行くようになり、大きいボディに太いレンズといった目立つ機材を肩からさげて歩きまわると注目を集めてしまうのがいやになった。私は写真のために旅をしているのではなく、旅のついでに写真を撮っているのだ。

 だから、ともに旅するカメラは、「大きくない」ほうがいい。使いやすさが損なわれない範囲で大きくないカメラが好きなので、小さければいいというものでもない。そしてGR DIGITALはベストサイズだと思っている。GX100は重さが少し増えたが、ホールド感がいいのでまったく問題ない。

 コンパクトデジタルカメラがどんどん小さく薄くなってきて、私が不満に思っているのは、指の置き場がなくなってきているところだ。背面の液晶モニターが大きくなるのはいいが、右手親指をどこに置けばいいのか。とにかくきちんとホールドできないコンパクトデジタルカメラが多い。手ブレ補正機構を内蔵するのはいいが、それ以前にしっかり構えられるボディデザインにしてほしい。その点GR DIGITALとGX100のホールド感はすばらしい。

 GR DIGITALとGX100は、伝統的カメラメーカーが作り込んだ製品だと、使っていてつくづく思う。デジタルカメラなのに、使い心地がデジタルくさくないのだ。デザインやスペック本位で開発された製品ではなく、まず手にどのように収まるかから考えられている気がする。GX100の外観は、はっきりいって野暮ったい。だが、それでいいのだ。撮るための道具なのだから。


個人持ちのネックストラップをつけた状態
Fnボタンはいいアイデアだ

私がADJ.レバーに登録している機能。フォーカス方式、ISO、測光方式、ホワイトバランス GR DIGITALより軽快に回るようになったモードダイヤル

 GX100を使いはじめて感じたのは、明るめに写るということ。アメリカでの初日はあまり気にせずに撮っていたが、夜にモーテルでその日に撮ったものを見返してみると、少し露出オーバー気味なものが多い。ときどき白トビもしている。GX100では再生表示で白トビを確認できるようになったのがうれしい。私はヒストグラムを表示させて確認しながら撮っているが、撮影結果を見るとGR DIGITALよりも白トビが多くなった。

 広角レンズなので、もともと明るいものを拾いやすいのだが、GX100自体が少し明るめに写るようにチューニングされているのだろう。その翌日は積極的に露出補正をするようになり、その後は起動時に−0.3EVになるようにした。−0.7EVで撮ることも多い。GX100には「Fnボタン」があり、ADJ.レバーのように好みの機能を割り当てて一発で呼び出せる。私は露出補正を登録した。

 ヴァーモント州に入ると、晴天が続くようになった。空には「粒状感」のようなノイズが少し乗るが、階調表現はけっこう気に入った。晴れたので、やっとGX100の色表現がわかりはじめた。それまではさえない天気が続いたのだ。思ったより鮮やかに写る。だが、コンパクトデジカメにありがちな派手な色ではない。私は階調性を飛ばしてまで色飽和気味に鮮やかにしてしまう絵作りがきらいだ。GX100はほどほどにメリハリがきいて、私にとっては好ましい発色である。

 GX100には2点吊りネックストラップがオプションで用意されているが、私はハンドストラップを常用しているので、首からさげたいときはIDカード用のネックストラップを使っている。今回の旅では運転中にGX100を首からさげていた。24mmは、ちょっとした停車中にノーファインダーで撮影しやすい。画面によけいなものが写り込んだりするが、旅の写真としては好きなのだ。一眼レフの大きくて重いボディでこれをやるのは大変だ。

 コンパクトデジタルカメラなら、ステアリングのあたりで右手を伸ばして構える感じだ。一眼レフだと、ある程度手を伸ばしたまま保持してもカメラが重いから不安定だが、コンパクトならカメラを持ったまま右手の手首あたりでステアリングを支えにすることもできるし、急に運転しなければならなくなったらカメラを放してしまえばいい。ネックストラップで吊っているから大丈夫だ。

 こういうことをくり返していたので、GR DIGITALにはあったモードダイヤルのロックがGX100ではなくなったのが残念なのだ。私はほとんどをAモードで撮っているため、モードダイヤルを回すことがあまりない。ところが運転中に首からさげていたら、服かシートベルトで擦れて、Aモード以外になってしまっていたことが何度もあった。

 とはいえGX100は、機動性にとてもすぐれたカメラだと思う。三脚に据えて撮るカメラというより、歩いて撮る、走って撮るのがぴったりなカメラだ。

※すべて記録画素数は3,648×2,736ピクセル、AWB、ISO80で撮影しています。
※サムネール下のデータはシャッター速度/絞り/露出補正値/実焦点距離です。
※サムネールをクリックすると、等倍の画像を別ウィンドウで開きます。


1/133秒 / F6.5 / 絞り優先AE / -0.3EV / 5.1mm
思ったより鮮やかに写る。少しフレアが入ったか
I-87, Plattekill Travel Plaza, New York
1/90秒 / F6.5 / 絞り優先AE / -0.3EV / 4mm
オプションのワイドコンバージョンレンズを装着して、19mm相当で撮影。運転席からここまで撮れる
Brattleboro, Vermont

1/310秒 / F6.5 / 絞り優先AE / -0.3EV / 5.1mm
アメリカ農家の納屋は、たいていこの色だ
State Highway 110, Vermont
1/570秒 / F6.5 / 絞り優先AE / -0.3EV / 5.1mm
「Highway」は高速道路だけを意味する単語ではない。日本の高速道路も国道も県道もアメリカでは「Highway」なのだ。私なりの定義は、「現在いる町を脱出できる道路」。片側7〜8車線もあるNew Jersey Turnpikeも、この道路も公式に「Highway」だ
State Highway 110, Vermont

1/153秒 / F6.5 / 絞り優先AE / -0.3EV / 5.1mm
道路工事で片側通行の場所で、停車中に撮影。Flagmanが持っている標識は、逆側が赤い「STOP」になっている
State Highway 110, Vermont
1/125秒 / F7.2 / マニュアル露出 / 0EV / 5.1mm
交差点で停車中。複雑な様相の空。対向車の助手席には犬がすわっている
Lincoln, Maine

1/133秒 / F6.5 / 絞り優先AE / -0.3EV / 5.1mm
カナダ国境付近。見えている施設でアメリカを出国し、200mぐらい先の施設でカナダに入国する。カナダの国旗はシラカバ林に隠れてしまった
Vanceboro, Maine
1/270秒 / F10 / 絞り優先AE / -0.3EV / 15.3mm
メイン大学の駐車場にスクールバスが勢ぞろい。見学に来た高校生が乗ってきたものと思われる
Orono, Maine


URL
  リコー
  http://www.ricoh.co.jp/
  製品情報
  http://www.ricoh.co.jp/dc/caplio/gx100/

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( ケニー・オブライエン )
2007/05/31 01:10
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