写真展
中塚八男写真展「しじま」
(ニコンサロン)
Reported by 本誌:河野知佳(2015/10/20 11:00)
作者は、2013年5月頃から廃校になった小学校を訪ねて撮影することが多くなった。
廃校のありさまは、他の施設に転用され新しく今に生き続けている学校、取り壊されて記念碑だけになってしまった学校、住民の手によって清掃され美しく保たれている学校、放置され荒れ果てていくままになっている学校とさまざまである。
置き去りにされた学校に、一歩足を踏み入れると、それは静寂の世界。
その静寂に身を置くと、何かしら聞こえてくるような気がする。
教室から、廊下から、グラウンドから、悲喜こもごもの声々がする。
訪ねた小学校の多くに百周年の記念碑が建っている。長くさまざまな歴史の中で、何人の子供たちがどんな思いを抱いて、巣立っていったのだろう。
廃校は、今、多くの子供たちの思いや、それを導いた人々の思いを包み込んで、“しじま”の中に泰然としている。カラー35点~40点。
(写真展情報より)
会場・スケジュールなど
- ・会場:ニコンサロンbis大阪
- ・住所:大阪市北区梅田2-2-2ヒルトンプラザウエスト・オフィスタワー13階
- ・会期:2015年10月29日木曜日~2015年11月4日水曜日
- ・時間:10時30分~18時30分(最終日は15時まで)
- ・休館:会期中無休
- ・入場:無料
作者プロフィール
1948年滋賀県生まれ。本展が初の写真展である。