イベントレポート

ニコンミュージアムで企画展「ファインダーの秘密」

レンジファインダー・一眼レフ・ミラーレスのそれぞれの仕組みを体感

ニコンミュージアムは、企画展「ファインダーの秘密—のぞいてみる。カメラで見る世界。」を10月22日(木)から開催している。会期は2027年2月27日(土)まで。入館無料で予約は不要。

特定の機種ではなく、レンジファインダー、一眼レフ、ミラーレスの3方式のファインダーをテーマとした企画展。実機や模型に触れながら、方式ごとの見え方の違いとその仕組みを確かめられる。

同館によると、これまでの企画展は展示物をじっくり見る内容が多かったが、今回は「体験」を重視した。スマートフォンでの撮影が主流となり、ファインダーをのぞく機会が減るなか、カメラで写真を撮る楽しさをあらためて感じてもらうのが狙い。カメラに詳しい人だけでなく、普段カメラに触れない人や子どもにも来てほしいとしている。

像はなぜ逆さまにならないのか

入口では、Z9を特大サイズで描いたパネルが来場者を迎える。そのEVF部分をのぞくと、見えるのは上下左右が反転した像だ。正体は大判カメラのすりガラスに映ったニコンFの小さな模型で、仕掛けはパネルの周囲で確かめられる。

虫眼鏡を使った簡易カメラで、自ら反転像を結ばせる体験も用意した。「ファインダーではなぜ正しい向きで見えるのか」という疑問を持って次のエリアへ進む構成となっている。

ファインダーを触って確かめる

プリズムをイメージしたという三角形のテーブルの各面に、レンジファインダー、一眼レフ、ミラーレスを1方式ずつ配置した。それぞれ実機、光路が分かる模型、体験模型、映像の順に並ぶ。キャプションは「ファインダーをのぞいてみよう」など来場者の行動を促す文言を大きく掲げ、体験で分かることと仕組みの解説を左右に分けて記している。

レンジファインダーのコーナーでは、二重像を合致させるピント合わせに加え、ファインダー窓と撮影レンズの位置の違いから生じる視差(パララックス)を、穴をのぞいて確かめる模型を置いた。担当者は、レンズキャップを付けたままフィルムを1本撮り切ってしまう失敗を「あるある」として紹介した。

解説用に透明の模型を用意

一眼レフカメラのコーナーでは、ボタンを押すとミラーが跳ね上がり、ファインダーが暗転する様子を模型で再現。左右反転した「F」の文字をペンタプリズム越しにのぞく体験模型もある。映像では、カメラ開発時に作成するというシャッター幕とミラーの動きのアニメーションを特別に公開している。

ミラーレスカメラのコーナーではEVFの接眼光学系を展示している。ミラーとペンタプリズムがなくなり薄くなったボディに対し、ファインダー用の小さな表示パネルの前には多数のレンズが並ぶ。体験模型では、2cm先に貼ったフィルムを、EVFと同じレンズを組み込んだ側と組み込んでいない側でのぞき比べられる。

各コーナーには、ニコンのカメラにまつわるエピソードを記したしおりを用意した。それぞれ日本語版と英語版がある。開発時の苦労話など収録しているという。来館者は自由に持ち帰れる。

裏面には開発時のエピソードなどが収録されている

ニコンSPとニコンFの部品を見比べる

会場奥には、レンジファインダー「ニコンSP」と一眼レフ「ニコンF」の分解部品を並べた。両機は共通部品が多く、共通部品とそれぞれの方式に固有の部品を見比べられる。

ニコンFの分解展示

会期

2026年10月22日(木)~2027年2月27日(土)

会場

ニコンミュージアム(東京都品川区西大井1-5-20 株式会社ニコン 本社/イノベーションセンター1F)

開館時間

10時00分~17時30分(最終入館は17時)

休館日

月曜日、日曜日、祝日、同館の定める日(土曜日が祝日の場合も休館)

本誌:佐藤拓