小松美羽写真展「画家の原点回帰〜ウガンダ〜」(オリンパスギャラリー東京)


小さい頃の私は臆病で、年齢に似合わずおかしな長期展望型だった。ただただ妄想を膨らませては自分を傷つけていたのかもしれない。だけど、いつしかそんな気持ちが消え去ってしまう程、信州の自然は私を少しだけ大人にしてくれた。それから毎日のように眺めていた動物図鑑に登場する、各国の舞台に強く憧れだしたのも同時期の現象だった。
矛先はアフリカ大陸だった。見た事のない生き物に、異なる環境。知らないままなんて嫌だった。
2011年、遂に憧れのアフリカ大陸にあるウガンダ共和国に飛び出した。
そこには神秘的な生き物、マウンテンゴリラが生息している。彼らは人にテレパシーを送ると言われている程、汚れを知らない。人の手により絶滅危惧種に追いやられてもなお、瞳の色に濁りは無い。
ウガンダは、野生の生き物や自然のパワーに溢れ、比例するように人のパワーも溢れている。今を強く生き抜く人々の姿勢は、心を暖かくしてくれる。そして、吸い込まれるような子供たちの笑顔が美しくてたじろぐばかりだった。
人々の想いを託した国旗のシンボルである冠鶴が、優雅に飛ぶ早朝の山道。私は興奮を抑えられないまま、マウンテンゴリラの住む場所を目指す。
原点回帰を望む迷子の私に、言葉にできない程の感謝が込み上げる瞬間が必ずくると確信し、カメラをセットしたのだ。 この気持ちをあなたにシェアしたい。。

出展作品数:約30点(写真・銅版画)
(写真展情報より引用)

  • 名称:小松美羽写真展「画家の原点回帰〜ウガンダ〜」
  • 会場:オリンパスギャラリー東京
  • 住所:東京都千代田区神田小川町1-3-1 NBF小川町ビル
  • 会期:2012年4月5日〜2012年4月11日
  • 時間:10時〜18時(最終日15時まで)
  • 休館:日曜・祝日

(本誌:鈴木誠)

2012/3/21 00:00