樋口徹写真集「5冊の余熱」(大阪ニコンサロン)


梶井基次郎の『檸檬』。安部公房の『箱男』。横光利一の『上海』。そして異色の獄中文学、永山則夫の『木橋』。これら小説の舞台となった場所、街を歩き、文中を彷徨い、行間にはフィクションを加えて“写真捩り”をした作品である。
また、明治29年の三陸大海嘯を綴った山内ヒロヤスの『砂の城』は、歴史の教訓から今回の3・11を予告していた。
被災地の壮絶な光景を目の当たりにして、作者は《津波の脅威》を僅かでもとどめたいと、個の力の限界を感じながらも記録した作品である。カラー25点・モノクロ60点。
(写真展情報より)

  • 名称:樋口徹写真集「5冊の余熱」
  • 会場:大阪ニコンサロン
  • 住所:大阪府大阪市北区梅田2-2-2 ヒルトンプラザウエスト・オフィスタワー13階
  • 会期:2012年1月26日~2012年2月1日
  • 時間:10時30分~18時30分(最終日は15時まで)
  • 休館:会期中無休



(本誌:鈴木誠)

2012/1/12 00:00