写真で見るカシオ「EXILIM PRO EX-F1」
Reported by 本誌:武石 修
EXILIM PRO EX-F1
カシオが28日に発売した高速連写カメラ「EXILIM PRO EX-F1」を借りることができたので、外観とメニュー画面をお伝えする。また、高速度動画のサンプルも掲載した。なお、実写画像については後日別記事で掲載する。
EX-F1は、フル画素(有効600万)で60枚/秒の高速連写が可能なほか、300fps、600fps、1,200fpsでの動画撮影ができるデジタルカメラ。ボディは、同社で初めてとなる高倍率ズーム機のスタイルを採用している。外観では、モードダイヤル以外に高速連写のための「連写ダイヤル」をボディ上面に備えるのが特徴的。また、ストロボをポップアップすると、通常の発光部のほかにLED照明を搭載している点も珍しい。
ボディの材質はプラスチックながら、細かな凹凸のある仕上げで質感は良い。グリップはディンプルのあるゴムが巻き付けてありホールド感は良好だ。背面のメニュー項目や再生時のコマ送りなどに使用するコントロールダイヤルには、ローレットが刻んであり回しやすい。ズームやピント合わせを行なう鏡胴のファンクションリングは幅広で指掛かりもよく、滑らかに回転する印象。なお、連写時のシャッター音はスピーカーから再生されるが、連写速度に応じて音が変化する。
■
外観
付属のフードを装着したところ
高速撮影のモードを選択する連写ダイヤル(左)とモードダイヤル
シャッターボタン周り。メッキパーツを採用
鏡胴横に、フォーカスモード切替ボタン、逆光ボタン、AE-L/AF-Lボタンを装備
鏡胴にはファンクションリングを装備。ズームリング、ピントリング、連写速度調節に使用できる
グリップには、ディンプルを施したゴムを採用
背面のスイッチ類は右側にまとめた
十字ボタンの周囲にはコントロールダイヤルを備える
親指部分には滑り止めの突起を配置。赤丸の部分が録画開始ボタン。リングスイッチでHS(高速度動画)、HD(ハイビジョン)、STD(スタンダード動画)を切り替える
ファインダーは、0.2型のEVF。ホットシューも搭載
ファインダーを覗いたところ
本体側面にSDHC/SDメモリーカードスロットを備える
上から電源、HDMI、USB/ケーブルレリーズの各端子。左下はマイク端子
バッテリー室
付属の充電器(左)とバッテリー
35mm判換算36~432mmの12倍ズームレンズを採用。全長が変化しないインナーズーム式。62mm径のフィルターを装着可能
レンズキャップを装着したところ。フードは逆さに装着できる
内蔵ストロボをポップアップしたところ
ストロボの上部にLEDライトを備える
ストロボ収納部の左右の窪みはステレオマイク
ケーブルレリーズが付属する
同梱品。このほかに取扱説明書とCD-ROMが付属する
パッケージ
■
液晶モニター表示など
■撮影画面
設定項目を表示する「操作パネル」を右側に表示
ヒストグラム表示
ハイライト警告
表示無し
絞り優先AEモード
シャッター優先AEモード
マニュアル露出モード
マニュアルフォーカス時は中央の枠部分が拡大表示する
フォーカス操作は、ファンクションリングか十字ボタンの横方向キーで行なう
■操作パネル
画像サイズ設定。RAWはDNG形式。RAW設定時は自動的に600万画素のJPEGも記録する
最高感度はISO1600
露出補正
測光方式
AFエリア選択。中央1点(スポット)のほか、フォーカスエリアを任意に移動できる「フリー」と被写体を自動的に追尾する「自動追尾」が利用できる
フリーでフォーカスエリアを移動しているところ
場所を決定するとフォーカスエリアが移動する
自動追尾にしたところ
■高速連写
○高速連写
最大60枚/秒で撮影できるモード。
コマ速を1~60枚/秒の間で設定できる。写真は10枚/秒に設定したところ(赤い四角)
コマ速の上限値も設定できる
メモリカードの容量いっぱいまで連写できる「AUTO-N」モード。コマ速はカメラが自動的に設定
最大60枚まで連続撮影できる「AUTO-H」モード。コマ速は、明るさに応じてカメラがなるべく早い速度に自動設定する
○フラッシュ連写
ストロボまたはLEDライトを使用して高速撮影できるモード。
ストロボを発光させながら撮影する「フラッシュ連写」のコマ速設定画面。7枚/秒まではストロボ、10~60枚/秒はLEDの発光となる
ストロボ発光撮影時(7枚/秒まで)の連続撮影枚数を設定できる。連写枚数が多いほど、ストロボの到達距離は短くなる
○パスト連写
シャッター半押し状態で内部メモリーに静止画を記録することで、シャッター全押し以前の映像を記録できるモード。
シャッターを押す以前の映像を記録できるパスト連写も最大60枚/秒で記録できる
シャッターを押す前と後での連写枚数(連写時間)の割り当てが設定可能。時間は0.1秒単位で調節できる
■スローライブ撮影
シャッターを半押しすると、内蔵メモリに2秒間の静止画を一時的に記録しながら、記録した画像をスロー再生する。スロー再生を見ながらシャッターを押すと、その画像が記録できる。瞬間的な出来事をゆっくり見ながら撮影可能。
スローライブ撮影で、スロー再生する速度を8段階で調節できる
■保存と再生
高速連写時は、保存方法選択メニューが現れる
画像選択保存の場合は、コントロールダイヤルを回して保存したい画像を選択する。選択はシャッターボタンで行ない、選択箇所にマークが付く
高速連写画像は、高速連写を表すアイコンで表示
高速連写画像の再生画面。動画を再生する感覚で画像を切り替えることができる
1枚表示
ヒストグラムと撮影パラメータ表示
文字表示無し
最大8倍まで拡大可能
■ベストショット(シーンモード)内の連写を利用した機能
同社製デジタルカメラと同様にベストショットを備える
ズームレバーで説明を表示する
被写体があらかじめ設定した枠の外に出ると動的に撮影できるムーブアウト連写機能
ムーブアウト連写の撮影画面
枠の大きさは変更可能
位置も自由に移動できる
ムーブアウト連写はパスト連写で行なうため、コマ速をあらかじめ設定する
被写体の動く速さに応じて、3段階の動作感度を設定する
カメラがシャッターを切る前後の記録時間の割合も設定可能
ムーブアウト連写の保存画面。高速連写と同様に必要な画像のみ保存できる。シャッターが切れた部分にアイコンを表示する
被写体が枠内に入るとシャッターが切れるムーブイン連写もムーブアウト連写と同様の設定で利用できる
連写した画像を合成することで、効果的な流し撮りが可能な「デジタル流し撮り」機能も搭載
■設定メニュー
撮影設定1
撮影設定2
撮影設定3
画質設定1
画質設定2
設定1
設定2
ピントと露出を人物の顔に合わせる顔検出機能も搭載
AEブラケティング設定画面。3枚と5枚が選択できる
設定3
WBブラケティングも同様に3枚と5枚が選択可能
ピント位置をずらして撮影するフォーカスブラケティング。3枚と5枚が選択できる
ファンクションリングは、静止画の連写速度、ズーム、フォーカスのいずれかの調節に割り当てる
連写画像保存設定
白トビと黒ツブレを軽減する「ダイナミックレンジ」も搭載。高速度動画では機能しない
スライドショウ機能も備える
■動画
ハイビジョン動画はフルHD(1,920×1,080ピクセル)とHD(1,280×720ピクセル)を選択できる
高速度動画撮影は300fps、600fps、1,200fpsを選択可能。「30-300fps」は、最初30fpsで撮影を開始し、300fpsに切り替え可能なモード
600fpsに設定したときの撮影画面。中央の明るい部分が撮影範囲となる
1,200fps時は、さらに撮影範囲が狭くなる
300fpsの再生画面。記録解像度は512×384ピクセル
600fpsの再生画面。記録解像度は432×192ピクセル
1,200fpsの再生画面。記録解像度は336×96ピクセル
動画の編集も可能
YouTube用の動画を撮影するモードも搭載(ベストショット内)
動画から静止画を作成しレイアウトするモーションプリント機能を搭載
高速度動画サンプル
※画像下のリンクをクリックすると、MOV動画ファイルを開きます
※動画の再生環境に関するお問い合わせは受け付けておりません(編集部)
30fps、640×480ピクセル
MOV(H.264)形式、音声あり
約1.5秒、約977KB
300fps、512×384ピクセル
MOV(H.264)形式、音声なし
約7秒、約1,386KB
600fps、432×192ピクセル
MOV(H.264)形式、音声なし
約11秒、約892KB
1,200fps、336×96ピクセル
MOV(H.264)形式、音声なし
約32.5秒、約1,138KB
■
URL
カシオ計算機
http://www.casio.co.jp/
製品情報
http://dc.casio.jp/product/exilim/ex_f1/
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本誌:武石 修
2008/04/01 00:03
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