デジカメ Watch

【那和秀峻の最新デジカメレビュー】ニコン D50

~ファミリー向け戦略機をD70と実写比較
Reported by 那和 秀峻

 ニコンはこのところ急ピッチで新製品を投入している。そのため本レビューも4回連続してニコン製品を取り上げることになった。D2X、D2Hs、D70s、そして今回はD50だ。

 D50の特徴をごくおおざっぱにいうと、前回紹介したD70sのボディをやや小型化して、SDメモリーカードを採用し、少し低価格にして、同じ6.1メガピクセルながら新規開発のイメージセンサーを搭載した機種だ。そして、ファミリーユースを意識して、イメージプログラムに「こどもスナップ」モードを追加。また、AF-S DXズームニッコール ED 18~55mm F3.5~5.6G、AF-S DX ズームニッコール ED 55~200mm F4~5.6Gとのダブルズームセットも用意している。さまざまな点から見て、キヤノンのEOS Kiss Digital Nに対するニコンの回答がこのD50といえるだろう。

 発売は6月とアナウンスされているが、製品版(ファームウエアはバージョン1.0)を借用できたので、急遽レビューを行なうことにした。実写は筆者のD70(バージョン2.0にファームアップずみ)と比較撮影してみた。使用レンズはセット販売の18~55mm F3.5~5.6がメインだが、従来とできるだけ画角を合わせるため、一部で筆者のDX 18~70mm F3.5~4.5Gとマイクロ 60mm F2.8Dを使用している。


D70、D70sに近いデザインと操作系

 右上の写真でおわかりのように、外観のデザインはD70、D70sと大きな違いはない。6面写真で見るように、横幅は少し小型化され、高さもわずかに低くなっているが、いっしょに並べないとD70シリーズとの区別は難しいほどだ。これはあえて操作性や外観を継承するという、ニコンのいつもの路線だと思う。大幅に変えるのではなく、あくまでも先行機種との継続性を重んじているわけだ。





D70s(左)との比較。小型化されたことがわかる

 そのいちばんいい例がグリップである。EOS Kiss Digital Nではグリップも細身にしているが、あたかも女性専用という感じで、指の大きなユーザーにはやや扱いづらい。一方、このD50のグリップはD70シリーズと大差ないから、筆者はホールドしやすかった。

 ボディ上面右手側に液晶パネルを配置した標準的なレイアウト。その前方に露出補正ボタンがあるのはニコンの定石だが、D70シリーズなどの測光モード切替ボタンのかわりにセルフタイマー・リモコンボタンが置かれた。ファミリーユースということでセルフタイマーを重視したのだろうが、これはとっさに間違えやすい。筆者の実感では、いまセルフタイマーを使うユーザーは減っているように思うのだが。

 ボディ上面左手側にはモードダイアルがあり、前述のように「こどもスナップ」モードが追加された。そのかわりに夜景モードが風景モードと統合されたため、イメージプログラムの合計は全自動モードを含め7種類と変わらない。モードダイアル後方には連写切替ボタンがある。

 背面のマルチセレクタ(十字キー)に隣接していたロック機構は省略された。このカメラは初期設定ですますようにできているので、マルチセレクタを使うケースはあまり多くない。

 2型液晶モニターの左には上から再生、MENU、ISO(縮小再生を兼用)、WB(ヘルプとプロテクトを兼用)、画質モード(ENTERおよび拡大を兼用)と、基本的にはD70シリーズと変わらない。ただ、ボタンが少し大きくなって、わかりやすくなった。なおD50には、液晶モニターの透明プラスチックカバーが付属していない。


D70にあった測光モード切替ボタンがセルフタイマーボタンになった モードダイヤル。こどもスナップが加わり、夜景と風景モードが統合された

マルチセレクタ周りは簡略化されたが基本は同じ 液晶モニターは2型。左側の操作ボタンはD70とほぼ同じ

 記録メディアはSDメモリーカードで、デジタル一眼レフとしては、ペンタックス*ist DSについでの採用。このあたりも、コンパクトデジカメからの買い替え組をターゲットにしているのだろう。JPEGのラージ/ノーマルでは、最大連続撮影コマ数が137コマ(256MBのSanDisk Ultra II使用時)。このあたりがD70シリーズ(約144コマ)と少し違うところだが、実用上はほぼ同じと考えていい。なお、連写速度は毎秒約2.5コマ。なお、今回の撮影ではSDメモリーカードにはUltra IIの512MB、D70のCFカードは同じメーカーのUltra IIの1GBを使用している。

 レンズマウントはもちろんニコンFバヨネットマウントで、AFモード切替えスイッチもマウント部にあり、このあたりはD70シリーズと同様だ。

 内蔵ストロボはD70sと同様に焦点距離18mmレンズの画角をカバーする。それほど高い位置に発光部がセットされるわけではないが、実写ではケラレはなかった。

 電池はD70やD100と同じEN-EL3が付属。D70sの発売とあわせて登場した大容量版のEN-EL3aも使用できる。

 メニュー画面はD70sとほぼ同じで、ファームアップしたD70とも区別がつきにくい。ただ、ヘルプ機能が充実し、文字でヘルプの内容が表示されるようになった。ただ、ヘルプというにはちょっと不親切だ。もう少し情報を増やしてほしい。

 なお、測光モードは初期設定が新たに420分割となった3D-RGBマルチパターン測光であるが、メニューで中央重点測光やスポット測光にも切り替え可能である。また、AFモードも初期設定はAF-A(自動モード切替)だが、メニューでAF-SとAF-Cが切替可能。また、イメージプログラムによっては、AFモードが自動的に切り替わるのはD70シリーズと同様だ。また、イメージセンサーはD70シリーズと同じプログレッシブスキャン型で、電子シャッター併用のため、シンクロ速度が1/500秒と高速なのも特徴である。

 以上のように、D70sを小型化し、操作をさらにシンプルにしたのがD50だ。さて、その実力のほどはどうだろうか。


ニコン製一眼レフで初めてSDメモリーカードを採用 レンズマウントはもちろんニコンFバヨネットマウント

内蔵ストロボ発光部の位置は高くないが、ケラレはほとんどない 電池はD70と同じ。別売でD70sと同じEN-EL3aも使用可能


●D50のメニュー画面例




ファームアップ済みD70と画質を比べてみる


【お断り】D70の作例の一部にコントラストが「ソフト」になっているものがあります。これは初期設定の「標準」が、被写体の条件によって自動的に変化する仕様のためです。このため、Exifを表示するソフトによって、コントラストの設定が「オート」、または「ソフト」などに変化します。本レビューでは第1回から初期設定を基本としていますので、今回もコントラストを「標準」で揃えました。また、カラーモードは初期設定でD50はIIIa、ファームアップ後のD70はIaになっていますが、これも初期設定を基本とするという趣旨でテストしているため、あえてカラーモードを合わせてはいません。



 実写は例によって、新橋駅前ビルの定点撮影からスタート。使用したレンズはD50レンズキットに付属する新しい18~55mmである。

 まずは18mm側で撮影。D50は狙った位置にほぼぴったり合焦し、絞り開放からシャープな描写になった。ワイド側のテスト撮影ではいままででベストの画質である。わずかに色モアレが出ているが、気になる程度ではなく、実用上は無視できるぐらいだ。また、発色もよく、AWBが正確に働いていることがわかる。2段絞り込んでF6.3にすると、当然画質はさらに良くなる。

 D70はD70s相当になるというファームアップを適用済みだが、AFの精度がいまひとつで、やや前ピン気味になる。また、ビルがわずかに青みがかっている。しかし、ファームアップ前よりは改善が見られる。2段絞り込むとまずまずの画質になる。このシーンではD70の方が1/3EV露出アンダーに出るので、左上の白看板はD50より出ている。しかし、露出が同じカットでは同じように白飛びをしていた。それでも、従来から比べると、D50およびファームアップ後のD70は白飛びの度合いが減り、ダイナミックレンジが広がったといえるだろう。



※作例のリンク先は撮影画像をコピーした後、リネームしたものです。

※キャプションの撮影データは、使用レンズ/画像解像度(ピクセル)/露出時間(秒)/レンズF値(F)/露出補正値(EV)/ISO感度/ホワイトバランス/焦点距離(mm)です。

※その他の共通データは、カラーモード(D50=IIIa、D70=Ia、子どもスナップ作例のみD50=Ia)、記録解像度=3,008×2,000ピクセル、測光モード=マルチパターンです。


【D50/F3.5】18-55mm F3.5-5.6G / 3,008×2,000 / 1/1,250秒 / 3.5 / 0 / 200 / オート / 18 【D70/F3.5】18-55mm F3.5-5.6G / 3,008×2,000 / 1/1,250秒 / 3.5 / 0.3 / 200 / オート / 18

【D50/F6.3】
18-55mm F3.5-5.6G / 3,008×2,000 / 1/500秒 / 6.3 / 0 / 200 / オート / 18
【D70/F6.3】
18-55mm F3.5-5.6G / 3,008×2,000 / 1/500秒 / 6.3 / 0.3 / 200 / オート / 18

 55mm側でも、やはりD50の方が絞り開放からシャープである。これはAF精度だけではなく、輪郭強調をやや強めているようだ。ダイレクトプリントを想定してのことと想像される。ローパスフィルターも変わっているそうで、そのあたりも影響しているのかも知れない。色モアレはわずかに出ているが、気にならないほどの微量である。2段絞り込むと、さらに良い画質になる。

 D70の方は、わずかだが絞り開放ではピントが甘く、またわずかに青よりの発色がある。同じレンズを使っているのだが、このテストではD50の方がD70よりも優れている。撮像素子を新規設計し、ローパスフィルターも変え、またASIC(いわゆる映像エンジン)も変えているので、トータルとして性能が上がっている。


【D50/F5.6】
18-55mm F3.5-5.6G / 3,008×2,000 / 1/500秒 / 5.6 / -0.3 / 200 / オート / 55
【D70/F5.6】
18-55mm F3.5-5.6G / 3,008×2,000 / 1/500秒 / 5.6 / 0 / 200 / オート / 55

【D50/F11】
18-55mm F3.5-5.6G / 3,008×2,000 / 1/160秒 / 11 / -0.3 / 200 / オート / 55
【D70/F11】
18-55mm F3.5-5.6G / 3,008×2,000 / 1/160秒 / 11 / -0.3 / 200 / オート / 55

 つぎの撮影はいつもどおりに女性のポートレートである。これは18~70mmズームを使用した。

 D50のAFピント精度は非常に良い。狙った左目にぴったり合焦している。D50のAWBと晴天モードの差は実用上無視できる程度だ。それだけAWBの精度が高いということである。また、D70では、AWBの方が、晴天モードよりもわずかだが良い。また、AF測距精度はピクセル等倍ではD50よりごくわずかだが甘い。なお、D70はこのシーンでは露出がややアンダー気味になる。


【D50/AWB】
18-70mm F3.5-4.5G / 3,008×2,000 / 1/400秒 / 4.5 / 0.3 / 200 / オート / 70mm
【D70/AWB】
18-70mm F3.5-4.5G / 3,008×2,000 / 1/400秒 / 4.5 / 0.3 / 200 / オート / 70mm

【D50/晴天】
18-70mm F3.5-4.5G / 3,008×2,000 / 1/400秒 / 4.5 / 0.3 / 200 / 晴天 / 70mm
【D70/晴天】
18-70mm F3.5-4.5G / 3,008×2,000 / 1/640秒 / 4.5 / 0.3 / 200 / 晴天 / 70mm

 場所を変えての7分身の撮影。やはりAWBと晴天モードを比べている。D50のAWBは晴天モードよりもごくわずかだが青い。また、D70では、AWBと晴天モードの差はほとんどない。ただ、両方ともわずかにシアンがかかる。木陰モードでは補正過剰になるし、難しいところだが、D50、D70ともそれほど不自然ではない。


【D50/AWB】
18-70mm F3.5-4.5G / 3,008×2,000 / 1/250秒 / 4.5 / 0.3 / 200 / オート / 70mm
【D70/AWB】
18-70mm F3.5-4.5G / 3,008×2,000 / 1/200秒 / 4.5 / 0.3 / 200 / オート / 70mm

【D50/晴天】
18-70mm F3.5-4.5G / 3,008×2,000 / 1/320秒 / 4.5 / 0.3 / 200 / 晴天 / 70mm
【D70/晴天】
18-70mm F3.5-4.5G / 3,008×2,000 / 1/200秒 / 4.5 / 0.3 / 200 / 晴天 / 70mm

 つぎは、タングステン照明でのAWBと、プリセットの白熱電球モードとの比較。今回から、カラーメーターを新型(コニカミノルタカラーメーターIIIF)にして、測定し直した。その結果、今回の場合の色温度は約3,700Kだった。D50はAWBではわずかに黄色みが残っているがほぼ自然。白熱電球モードではほぼ完全に補正されている。追尾温度は使用説明書に載っていないが、メーカーに聞くと約3,500~8,000KとD70やD70sと変わらない。D70もAWBでやや赤系統が残っている。使用説明書によると、追尾は約3,500Kまで行なっているはずだが。白熱電球モードのほうはわずかに青いがほぼ自然である。


【D50/AWB】
18-55mm F3.5-5.6G / 3,008×2,000 / 1/4秒 / 4.5 / 0.3 / 200 / オート / 34mm
【D70/AWB】
18-55mm F3.5-5.6G / 3,008×2,000 / 1/6秒 / 4.8 / 0.3 / 200 / オート / 34mm

【D50/電球】18-55mm F3.5-5.6G / 3,008×2,000 / 1/5秒 / 4.5 / 0 / 200 / 電球 / 34mm 【D70/電球】
18-55mm F3.5-5.6G / 3,008×2,000 / 1/6秒 / 4.8 / 0.3 / 200 / 電球 / 34mm

 さらに、いつもの蛍光灯照明でもAWBと蛍光灯モードとを比較した。やはり新しいカラーメーターで測ると、色温度は約5,000Kだった。D50ではAWBの方がやや黄色いが、蛍光灯モードよりもよかった。D70ではAWBと蛍光灯モードとほとんど差はなく、D50の蛍光灯モードと似た傾向だ。ただ、この条件ではD70は露出アンダーになる傾向がある。露出補正してもこのぐらいだから、かなりのプラス補正が必要だ。


【D50/AWB】
18-70mm F3.5-4.5G / 3,008×2,000 / 1/8秒 / 5 / 1 / 200 / オート / 70mm
【D70/AWB】
18-70mm F3.5-4.5G / 3,008×2,000 / 1/30秒 / 4.5 / 0.7 / 200 / オート / 70mm

【D50/蛍光灯】
18-70mm F3.5-4.5G / 3,008×2,000 / 1/13秒 / 5 / 1 / 200 / 蛍光灯 / 70mm
【D70/蛍光灯】
18-70mm F3.5-4.5G / 3,008×2,000 / 1/30秒 / 4.5 / 0.7 / 200 / 蛍光灯 / 70mm

 特急列車を撮る比較では、それぞれ10コマ連写したうちの最後の5コマである。D50とD70の間にあまり差がないように見える。このため、連写毎秒約2.5コマもまったく問題ないし、予測駆動フォーカス(動体予測)もよく効いている。一方、D70のほうも優れた動体追従能力である。

 なお、前回のD70sのテストのときよりも最後のカットの列車がより近い距離で写っているが、これはシャッターレリーズのスタート位置のわずかな違いのためである。また、都合により、D50とD70の撮影は別の日に行なっていることをお断りしておく。


●D50





●D70




 夜景の長秒時ノイズもいつも通りにレインボーブリッジ。30秒の露出時間だが、両方ともノイズ除去をオンにしてある。このため、露出時間と同じだけノイズ除去の時間がかかる。その効果は十分に高く、D50もD70もノイズが目立たない。


【D50】
18-55mm F3.5-5.6G / 3,008×2,000 / 1/30秒 / 22 / 0 / 200 / オート / 55mm
【D70】
18-55mm F3.5-5.6G / 3,008×2,000 / 1/30秒 / 22 / 0 / 200 / オート / 55mm

 常用撮像感度のノイズの出方を見るため、キネエキザクタを被写体にタングステン照明で撮影した。ノイズがわかるように、あえて白熱電球モードにはせず、AWBで撮っている。

 ノイズはD50、D70に大きな差はない。ISO200~800はじゅうぶん実用に耐える。ただ、この写真用電球は約3,000Kなので(経年変化で色温度が下がっている)、D50のやや赤みを帯びた結果は当然である。しかし、このシーンではD70は露出アンダー傾向なのと、わずかに黄色みがかっている。


【D50/ISO200】
60mm F2.8D / 3,008×2,000 / 1/10秒 / 8 / -0.3 / 200 / オート / 60mm
【D70/ISO200】
60mm F2.8D / 3,008×2,000 / 1/15秒 / 8 / 0.3 / 200 / オート / 60mm

【D50/ISO400】
60mm F2.8D / 3,008×2,000 / 1/20秒 / 8 / -0.3 / 400 / オート / 60mm
【D70/ISO400】
60mm F2.8D / 3,008×2,000 / 1/30秒 / 8 / 0.3 / 400 / オート / 60mm

【D50/ISO800】
60mm F2.8D / 3,008×2,000 / 1/40秒 / 8 / -0.3 / 800 / オート / 60mm
【D70/ISO800】
60mm F2.8D / 3,008×2,000 / 1/60秒 / 8 / 0.3 / 800 / オート / 60mm

 ISO1600の高感度ノイズは台場小香港で撮影して調べた。D50はD70よりも少し良い結果である。特に中間部(たとえば左側の壁)を比べるとわかる。同じスペックのCCDでもやはり新しい方が進歩しているのがわかった。このあたりはファームアップでは直すのが難しい部分だ。


【D50】
18-55mm F3.5-5.6G / 3,008×2,000 / 1/100秒 / 3.5 / 1.3 / 1600 / オート / 18mm
【D70】
18-55mm F3.5-5.6G / 3,008×2,000 / 1/125秒 / 3.5 / 1.3 / 1600 / オート / 18mm

 新レンズの18~55mmの画質はかなりいいが、広角側で樽型のディストーションが目立つ。しかし、55mm側では歪曲収差は非常に少ない。


【D50】
18-55mm F3.5-5.6G / 3,008×2,000 / 1/80秒 / 3.5 / 0.3 / 200 / オート / 18mm
【D50】18-55mm F3.5-5.6G / 3,008×2,000 / 1/20秒 / 5.6 / 0.3 / 200 / オート / 18mm

 次は内蔵ストロボの配光特性をチェック。D50は18mmレンズをカバーする照射角度を持つという(D70は20mmまで)。比べてみると、わずかにD50の周辺光量低下が少ない。しかし、白い壁を撮ってわかる程度で、実用上はほぼ同じである。ただ、D70はわずかに青かぶりがある。


【D50】
18-55mm F3.5-5.6G / 3,008×2,000 / 1/60秒 / 3.5 / 0 / 200 / オート / 18mm
【D70】
18-55mm F3.5-5.6G / 3,008×2,000 / 1/60秒 / 3.5 / 0 / 200 / オート / 18mm

 最後にD50の特徴といえる「こどもスナップ」モードを試してみた。イメージプログラムをここにセットすると、AFはAF-Aになり、フォーカスエリアモードは至近優先ダイナミックAFが初期設定になる(ただし、これは設定を変更可能)。初期設定のまま、カメラまかせで写してみたら、子どもたちの元気な様子がきっちりと撮れた。なお、Exif Readerでは「ポートレート」と表示されるが、最新版のNikon View 6ではちゃんと「こどもスナップ」と表示されることも付記しておこう。


【D50/こどもスナップ】
こどもたちのかわいい様子がうまく撮影できた
18-55mm F3.5-5.6G / 3,008×2,000 / 1/250秒 / 5.6 / 0 / 250 / オート / 18mm / カラーモードIa

まとめ

 こうして実写してみると、D50は初心者向け、ファミリーユースのデジタル一眼レフといいながら、やはりニコンらしさに溢れている。記念写真だけではなく、旅行などに持って行くにはちょうどいい。このクラスのカメラは実は個人的にはあまり興味はないのだが、写りを見ると欲しくなってきた。

 画素数が6.1メガピクセルのままだが、それでもA3サイズぐらいにプリントしても大丈夫だ。これという難点がないから、サブカメラとしてもおすすめできる。当然だが、初心者にはD70sよりもD50の方が操作が簡単なだけとっつきやすい。ニコンが真正面から取り組んだ普及機だけに、実力が高い。



URL
  ニコン
  http://www.nikon.co.jp/
  製品情報
  http://www.nikon-image.com/jpn/products/camera/digital/slr/d50/

関連記事
ニコン、レンズキットで10万円台のデジタル一眼レフ「D50」(2005/04/20)



那和 秀峻
(なわ ひでたか)写真家およびテクニカルライター。1976年以来、カメラ雑誌を中心に活動。現在はほとんどデジカメ関係の仕事が多い。PC Watchに「那和秀峻の最新デジカメレビュー」を2003年より不定期連載。PCは自作Pentium 4機が主力だが、Mac G4もときどき使用。モバイルはInterlinkだが、バッテリーがダメになったので、新しいInterlinkを買った。無線LAN内蔵でかなり快適だ。1989年よりMS-DOS 3.3CでPC入門。趣味のウェブサイトもあります( http://www.nawa-jp.com )。

2005/06/06 00:01
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