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ニコン COOLPIX S10【第5回】 |
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Reported by
本誌：折本 幸治
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今週は東京文京区の六義園に出かけた。ライトアップ開始の11月23日から毎週に通い、ようやく見頃を迎えたのは12月1週目だった。それでもまだ紅葉度は7割といったところ。 マニュアル露出やシャッター速度優先AEのないCOOLPIX S10の場合、夜景を撮る手段は「AUTOモード」(プログラムオート)、あるいはシーンモードの「夜景」に頼ることになる。それぞれ短所があり、シーンによって使い分けなければならない。 まずプログラムオートの場合、スローシャッターの下限が1秒までになる。S10の最低シャッター速度はスペック上2秒だが、AUTOだと1秒。ISO50でも1秒。「長秒時露光が必要なら夜景モードを使ってください」というパターンだ。コンパクトデジカメにはよくある。 もうひとつプログラムオートで困るのは、被写体が暗すぎるとAFが合わなくなる点。補助光が当たらない距離だと、フォーカスを合わせようという意思すら見せず、最初からAF不能の警告が出る。これもコンパクトデジカメにありがちなケースといえる。 その代わりプログラムオートでは、ISO感度、露出補正、ホワイトバランス、カラーモードなど、いつもの機能がすべて使える。なのでシャッター速度の件は、あまりにも暗くなければ感度を上げて対応できる。ただし、ISO400以上だと輪郭がボロボロになり出すので、ISO200までが限界かなと思う。
一方夜景モードは、フォーカスが常に無限遠になるので、暗すぎることによる測距不能を回避できる。ただしこれも痛し痒しで、遠景とは限らない今回のような撮影の場合、明らかに後ピンが多かった。また、ISO感度を固定できないのも困り者だ。帰宅して確認すると、最高でISO400まで増感している。低感度で長時間露光したいがために夜景モードを選んだのに、増感されるとは悲しい。もちろんS10で2秒を超える長時間露光ができないせいもあるが……。なお、夜景は撮影後にノイズ低減が行なわれているようだが、あまり効果がわからなかった。 というわけで、どちらのモードも帯に短したすきに長しといった具合。マニュアル露出、シャッター速度優先AE、マニュアルフォーカスのどれかひとつがあれば、もっと自由に撮れたのかもしれない。スポット測光も欲しかった。また、三脚を使っていたのに関わらず、どう撮っても開放F3.5になってしまうのも物足りない。 結局、プログラムオートをメインとし、低感度でも撮れる被写体と構図を探す方が楽だった。そうなると超望遠域が大活躍。つまりライトが当たっている部分を切り取るだけ。こういう使い方に走ると、S10の望遠端380mm相当が大変便利に感じる。毎週しつこくて恐縮だが、この大きさで超望遠域を楽しめるのは本当に痛快だ。昨年は36～108mm相当の平凡な3倍ズームレンズ搭載機だっただけに、同じ場所、同じ被写体でもずいぶん写真が変わることを実感できた。 夜景モード以外に積極的に試したのは、ピクチャーカラーのひとつ「ビビッドカラー」。デフォルトの「標準」よりも彩度が上がるのはもちろん、コントラストも上がる。ライトアップ紅葉にハマるかと考えて試してみたところ、ほどよく派手な絵が得られて満足。S10にはコントラストや彩度を個別に変更する機能がないが、標準よりも鮮やかさやコントラストが欲しい場合に、ビビッドカラーで押さえておくのも手だと思った。
■ ＵＲＬ ニコン http://www.nikon.co.jp/ 製品情報 http://www.nikon-image.com/jpn/products/camera/compact/coolpix/s10/ 気になるデジカメ長期リアルタイムレポートバックナンバー http://dc.watch.impress.co.jp/static/backno/longterm.htm ■ 関連記事 ・ ニコン、手ブレ補正付きの10倍ズームスイバル機「COOLPIX S10」（2006/08/24） （ 本誌：折本 幸治 ） 2006/12/11 00:01
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