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富士フイルム FinePix F11【第4回】
シャッター優先AEでライトアップ紅葉を撮る

Reported by 本誌:折本 幸治


(ヨドバシカメラの貼り革シール「革っちゃいマス。」を付けてます)
 今週はF11で紅葉を撮りに行くことにした。しかし関東地方の平野部だと広葉樹が色づくにはまだ早い。何か変わった趣向はないものかと考えた挙句、ライトアップされた紅葉でお茶を濁すことにした。場所は以前から気になっていた東京文京区の六義園だ。目標を「闇夜にほんのり浮かぶ紅葉」と定め、F11による長時間露光を試した。

 出かけたのは11月23日。結論からするとまだ早かったようで、現場の紅葉度はいまひとつ。絵になりそうなのは1〜2本といったところだ。人手も思ったほどではない。といっても限られた時間の中、被写体を絞ることができ、かえって良かった気もする。

 さて、三脚を使っての夜景撮影といえば、コンパクトデジカメといえども長時間露光とISO固定が最低条件。そこでF11で夜景を撮るとなると、まず思い浮かぶのは「夜景モード」になる。露出時間は最長約3秒。感度はオート以外にユーザーが固定する。露出時間がカメラ任せになるため、今ひとつ使いづらい。

 もうひとつは「長時間露光モード」で、これはデフォルトではOFFになっている。設定メニューでONにすると、夜景モードの代わりに選択可能になる仕組みだ。ユーザーが1〜15秒、13段階で露出時間を指定できるのが特徴で、絞りは変えられないが、露出時間を指定のできないコンパクトデジカメの多い中、それなりに本格的だ。なお、ISO感度は夜景モード、長時間露光モードともにISO80 / 100 / 200 / 400 / 800 / 1600を指定できる。ISOオート設定はもちろんなし。

 というわけで、長時間露光モードでトライ&エラーしながら撮るつもりだったが、もうひとつ使えそうなモードに気が付いた。F11から加わった「シャッタースピード優先モード」だ。こちらは3秒までの露出時間を選択可能。3秒以上には対応できないが、その代わりに長時間露光モードで使用できない露出補正、測光モード、ホワイトバランス、AFモード、測光モードなどを選ぶことができる。あと、シャッタースピード優先AEだと露出補正が使えるので、車のヘッドライトの軌跡を撮るときなど、「露光は長く、明るさはほどほどに抑えて」といったシチュエーションでも利用できる。

 このうち役立ちそうなのがホワイトバランスの変更だろう。ホワイトバランス=オートのみの長時間露光モードだと、光源のタングステン系ランプの影響でいまひとつ色付きが悪い(気がした)。そこで、ISO100なら3秒までの露光で十分と判断し、シャッタースピード優先AEで露出時間3秒に固定。適当にホワイトバランスを変えてみた。

※作例のリンク先は撮影画像をコピーしたものです。

※写真下の作例データは、記録解像度/撮影モード/露出時間/絞り値/露出補正値/ISO感度/ホワイトバランス/実焦点距離を表します。


2,848×2,136 / シャッター速度優先AE / 3秒 / F5 / 0EV / ISO100 / オート / 24mm 2,848×2,136 / シャッター速度優先AE / 2.83秒 / F5 / 0EV / ISO100 / 晴れ / 24mm

2,848×2,136 / シャッター速度優先AE / 3秒 / F5 / 0EV / ISO100 / 日陰 / 24mm 2,848×2,136 / シャッター速度優先AE / 3秒 / F5 / 0EV / ISO100 / 蛍光灯1(昼光色) / 24mm

2,848×2,136 / シャッター速度優先AE / 3秒 / F5 / 0EV / ISO100 / 蛍光灯2(昼白色) / 24mm 2,848×2,136 / シャッター速度優先AE / 3秒 / F5 / 0EV / ISO100 / 蛍光灯3(白色) / 24mm

2,848×2,136 / シャッター速度優先AE / 3秒 / F5 / 0EV / ISO100 / 電球 / 24mm

 夜景撮影におけるホワイトバランスの定番は太陽光だが、今回は紅葉をさらに赤くする意味で日陰や蛍光灯が面白い結果になった。ほぼ真っ黒に落ちた背景といい、不健康で怪しい雰囲気。さらにF-クロームモードにしたため、色も妙に濃い。結果として私にしては珍しく、狙いに近い出来が得られてうれしい。ISO100の長時間露光だが星状ノイズもなく、背景の黒もきれいだ。

 長時間露光モードではホワイトバランスが変えられず、測光もマルチのみ。一方、シャッタースピード優先AEだと3秒を超える露光が行なえないなど、凝ったことをしようとするとオート優先思想のジレンマを感じる。ちなみにナチュラルフォトモードは1/4秒が限界で、さらに勝手に増感するので三脚を使った夜景に適さない。

 話は変わって背面の2.5型液晶モニターについて。「でかい」、「きれい」と喜んでいたのは入手当初だけのことで、今となっては何の感動もなく普通に接している。人間の慣れとは恐ろしいなものだ。これくらいの大きさと精細感があれば、ファインダーおよびビューアとして大きな不満がない証拠だろう。

 ところが今回三脚に装着して撮っていると、多くの人が背後から液晶モニターを覗き見ていることに気づいた。確かに暗闇の中にこれくらい大きくて明るい画面があると、つい覗き込むのが人情。中には露光後のプレビューを見て「プッ」とか失笑する人もいて、大変恥ずかしかった。さらにはむずがる幼児をあやすため「ほらお兄ちゃんの写真、きれいでしょう」と、F11の液晶モニターをガラガラ代わりに使う婦人も。結局泣き止まない幼児にこちらが責任感じたりして。というわけで2.5型液晶モニターを三脚につけるときは、人の目を覚悟してうまく撮りましょうというのが今回のまとめ。下手くそなプレビューはうかつに表示できないぞ、と思った。


2,848×2,136 / シャッター速度優先AE / 1秒 / F4.8 / 0EV / ISO100 / 晴天 / 20.1mm 2,848×2,136 / シャッター速度優先AE / 3秒 / F5 / 0EV / ISO200 / 電球・白熱灯 / 22.1mm

2,848×2,136 / プログラムAE / 1/50秒 / F2.8 / -0.7EV / ISO1600 / オート / 8mm


URL
  富士フイルム
  http://www.fujifilm.co.jp/
  製品情報(FinePix F11)
  http://dc.watch.impress.co.jp/cda/review/2005/10/26/2562.html
  気になるデジカメ長期リアルタイムレポートバックナンバー
  http://dc.watch.impress.co.jp/static/backno/longterm.htm


( 本誌:折本 幸治 )
2005/11/30 00:57
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