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カシオ EXILIM ZOOM EX-S500【第6回】 オリジナルベストショットで常時ISO1600に
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Reported by
本誌:折本 幸治
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コンパクトデジタルカメラの例に漏れず、EX-S500にもいわゆる「シーンモード」が搭載されている。カシオでは「ベストショット」(BS)と呼んでおり、背面の「BS」ボタンで選択一覧画面を呼び出せる。さらにズームボタンを押すと、今風にモードごとの解説を表示。ベストショットは計32種類あり、そのうち3種類は動画用、1種類がボイスレコードとなっている。
ここまではよくある話だが、カシオの場合はユーザー独自のBSをカスタム登録できるのが特徴。といってもそんなにたいそうなものではなく、測光方式やフォーカス方式などを変えて撮った画像を「新規BS」として登録するだけ。登録後、BS選択一覧画面から選べるようになる。動画用のカスタム登録も可能だ。
これまでのEXILIMだとほとんど使うことのない機能だったが、EX-S500を手にして、個人的にがぜん重要なものになった。
というのも、ISO1600まで対応するEX-S500の「アンチシェイクDSP」は、オートだとISO800止まり。ISO1600まで増感するには、BSの「ブレ軽減」か「高感度」を選ぶ必要がある。ちなみにメニューの「ISO感度」だと400まで。ならば「ブレ軽減」か「高感度」のどちらかを選択し、「モードメモリ」でBSを「入」にしておけば、電源ONからISO1600への自動増感が可能になる。
これで心置きなく使えると考えていたところ、電源をOFFにすると、各種設定がモードメモリに関係なく、BSそれぞれのデフォルト設定に戻ることが判明した。私の理想はISO1600と中央重点測光だが、ブレ軽減、高感度ともにデフォルトはマルチ測光。ゆえに電源OFFのたびに測光方式を変えることになる。なお中央重点にこだわるのは、被写界深度内の明るい場所をロックし、白飛びを軽減するクセが付いたためだ。こうすると露出補正の回数や段数も減る。
この問題の解決をBS登録に求めたわけ。BSで「ブレ軽減」か「高感度」を選び、中央重点測光にして撮影した画像を新規BSに登録。モードメモリでBSを「入」にしておけば、電源ONでのISO1600と中央重点測光が手に入ると考えた。
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BS一覧選択画面
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ズームボタンで個別表示。ここから新規BSを登録する
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今回作ったオリジナルBS。登録画像がイマイチ
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さて、静止画用のBSでカスタム登録できるのは、フォーカスモード、EVシフト、ホワイトバランス、フラッシュモード、ISO感度、測光方式、フラッシュ光量、フラッシュアシスト、フィルター、シャープネス、彩度、コントラストの12項目。
私の設定は「ブレ軽減」をベースに、フォーカスモード=AF、EVシフト=0.0、ホワイトバランス=オート、フラッシュモード=発光禁止、ISO感度=オート、測光方式=中央重点、フィルター=切、シャープネス=0、彩度=0、コントラスト=0というもの。回りくどいことをした割に、測光方式以外はデフォルトだ。本当はコントラストを常用している+2にしたいところだが、最近はデフォルトの0に戻すことも多い。とりあえず今回は0とした。
これで撮影すると、ばっちりISO1600への増感が可能になった。オートでISO800、絞りF2.7、シャッター速度1/30秒のシーンが、ISO1600だとF2.7、1/80秒になる。あたり前だがシャッター速度が1段分速くなり、その分ノイズが増えるものの、少しでも手ブレ率が減るのはうれしい。いまのところISO1600で撮る場面はそれほどないが、アンチシェイクDSPを最大限利用している感じで気に入っている。なお、BSからオートに戻すのは、「BSボタン」→「MENUボタン」→「OKボタン」と比較的少ない手数で済む。
せっかくなのでもうひとつ、遊び要素のあるBSを登録してみた。といっても上記の設定のうち、フィルターを「白黒」、コントラストを「+2」、シャープネスを「+1」にしただけ。モノクロ用のBSとしては「サイレント」が存在するが、ISO100までしか上がらず、ストロボも発光する。「ブレ軽減」をベースにしたオリジナルBSならISO1600でも撮れるし、カラーよりノイズが気にならないとの読みがあった。発想は良かったと思うが、センスの問題で使いこなせない。
ISO1600へのこだわりが高じてのBS登録だったが、ちょとした問題を2つ抱えている。ひとつは、内蔵メモリをうっかりフォーマットできなくなったこと。登録情報が内蔵メモリに入っているためだ。とはいえ、なるべくSDカードに撮るようにしているし、同じく内蔵メモリに記録する「おきにいり」機能を使用していないので、問題になることはないだろう。
もうひとつは登録画像がカッコ悪いこと。登録作業をしたのが定食屋の中なので、その辺にあった湯飲みや割り箸入れの写真で登録してしまった。登録画像はBS選択時だけでなく、電源を入れたときやBS切り替え時にも表示される。そのたびに食べたチキン南蛮丼を思い出すのがイヤ。登録したオリジナルBSで素晴らしい写真を撮り、さっさと上書きするのが現在の目標だ。
※作例のリンク先は、撮影画像をリネームしたものです。
※作例データのキャプションは、記録解像度(ピクセル)/露出制御モード/露出時間/レンズF値/露出補正値(EV)/ISO感度/コントラスト/ホワイトバランス/35mm判での焦点距離(mm)です。
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2,560×1,920 / オリジナルBS(カラー) / 1/125秒 / F5.2 / +1EV / ISO1600 / 0 / 蛍光灯2(昼白色) / 114mm
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2,560×1,920 / オリジナルBS(カラー) / 1/320秒 / F5.6 / -6.7EV / ISO50 / 0 / オート / 66mm
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2,560×1,920 / オリジナルBS(カラー) / 1/320秒 / F5.8 / -0.67EV / ISO50 / 0 / オート / 66mm
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2,560×1,920 / オリジナルBS(カラー) / 1/400秒 / F4.8 / -1EV / ISO50 / 0 / オート / 47mm
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2,560×1,920 / オリジナルBS(カラー) / 1/200秒 / F3 / 0EV / ISO100 / 0 / オート / 47mm
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2,560×1,920 / オリジナルBS(モノクロ) / 1/160秒 / F3 / 0EV / ISO100 / 2 / ― / 47mm
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2,560×1,920 / オリジナルBS(カラー) / 1/200秒 / F4.1 / 0EV / ISO400 / 0 / オート / 79mm
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2,560×1,920 / オリジナルBS(モノクロ) / 1/200秒 / F4.1 / 0EV / ISO400 / 2 / ― / 79mm
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■ URL
カシオ
http://www.casio.co.jp/
製品情報
http://dc.casio.jp/product/exilim/ex_s500/
気になるデジカメ長期リアルタイムレポートバックナンバー
http://dc.watch.impress.co.jp/static/backno/longterm.htm
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・ 【河田一規のデジカメナビ】カシオ EXILIM EX-S500(2005/07/06)
・ カシオ、高感度撮影に対応した「EXILIM CARD EX-S500」(2005/06/09)
( 本誌:折本 幸治 )
2005/09/12 00:02
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