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カシオ EXILIM CARD EX-S500【第4回】 「旅メモ」にうってつけのデジカメ
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Reported by
本誌:折本 幸治
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これまでにEX-S500を連れて行った泊まり旅行は2度あり、行き先はどちらも国内で2泊3日の一人旅だった。今回も同じような日程で伊豆に出かけてみた。
こうした場合、EX-S500の役どころは、目的地に付くまでの「旅メモ」となる。気の向くまま、気になったものを撮影するだけで、使い方はまったく普段と同じ。ただし、スナップというよりは記念写真の趣で、家を出るときに1枚、駅に到着して1枚、列車が到着して1枚、自由席に座れて1枚……といった具合に何でも撮る。思えば、一人旅の寂しさを紛らわす意味もあったはず。いつも以上に撮影枚数が多くなった。
EX-S500はそうした旅メモ用途でも真価を発揮した。胸ポケットから取り出してすぐ撮影できるレスポンスのよさと、少々暗いところでも強引に撮れるアンチシェイクDSPは強力だ。特に感動したのは、アンチシェイクDSPによるISO800やISO1600への自動増感のおかげで、屋内での料理が気軽に撮影できること。一人旅が多い人なら分かってもらえるだろう。家族連れやカップルでにぎわう有名店の中、心細く席に着いた独身男が、ひっそりとストロボなしで撮影できるありがたさを……。
もちろん、例によってアンチシェイクDSP発動時のノイズは多いが、撮れないよりはマシ。出てきたおしぼりでホワイトバランスをとるという適当さだが、記念写真としては個人的に満足できるレベルになった。
ただし、高感度にするとラチチュードが狭くなるので、料理によってはご飯が白飛びしやすい。撮っているときはノイズよりこちらに困り、マイナス補正が必須だった。また、マクロモードの最短撮影距離がレンズ広角端17cmからなので、私の座高では中腰になったり、立ち上がることが多くちょっと恥ずかしかった。
もうひとつ面白かったのが動画記録。ロープウェイ、遊覧船、路面電車など、乗り物に乗ったときに動画を撮ると、結構楽しいことを初めて知った。たとえば、私が乗った遊覧船は海が少々荒れていたせいで揺れが激しく、写真を撮る気は起こらなかった。しかし、静止画だと単にブレて失敗のところ、動画なら「かなりゆれて怖かったなあ」などと後で見てみてもそこそこ楽しめる。EX-S500は動画記録中にも静止画が撮影できるので、要所要所で静止画も一応撮っておく、といった使い方も可能だ。ただし動画撮影中のズームには対応していないのがもったいない。
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別売の充電器「BC-10L」
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上がEX-S20の同梱品。下のEX-S500同梱品にはホログラムシールが
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ところで、EX-S500は製品付属のクレードル経由で充電する。本体に即してそれほど大きくはないが、旅行に持参するには少々大げさだ。そこで旅行には、オプションの充電器「BC-10L」を一緒に持っていくことにしている。これはCARDシリーズやEX-Z4などの薄型EXILIM用のリチウムイオン充電池「NP-20」に対応するもので、クレードルより薄くて軽い。少しでも荷物を減らしたい旅先では役立つだろう。ACアダプタもプラグが折り畳めるタイプで、比較的小さいのがうれしい。欲をいえば充電器とACアダプタを一体化し、そこに折り畳み式プラグを内蔵してもらうと、さらにありがたいのだが……。
EX-S500の電池持続枚数は、CIPA規格基準で約200枚。最近のコンパクト機に比べると少なく感じるものの、調べてみると、薄型500万機に限定すればこれでも多いことが分かった。たとえば、DiMAGE X60が約150枚、サイバーショットDSC-T7が約150枚、IR-300が約135枚、Optio WPが約180枚、COOLPIX S1が約200枚、FinePix Z1が約170枚といった具合になる。液晶モニターが2.5型ではなく2.2型なのを差し引いても、EX-S500の約200枚は立派な数字といえる。長時間寿命のカシオはCARDシリーズでも健在だ。
CIPA基準でのテストはストロボ発光を伴うので、私のようにほぼ無発光で使うと、もう少し数字が伸びる。旅行初日の場合、撮影不可能になるまで約296コマ撮れた。液晶モニターでの再生を減らせばもっと伸びただろう。これだけ撮れれば普通の旅行ならもう十分だ。同じタイプの電池を採用する「EX-S20」に付属のNP-20も持参したが、動画を多く記録した日以外、使うことはなかった。
余談だが、同じNP-20でも、EX-S500に付属のものとEX-S20のものとは外観が一点異なる。というのも、EX-S500のほうには、模造品対策と思われるホログラムシールが貼られているからだ。EX-S20の発売は2003年10月なので、そのころはまだ模造品による問題が顕在化していなかったのだろう。
というわけで、EX-S500のおかげで一人旅を満喫できた次第。東京に戻って見返すと「何を撮ったんだろう」という変な写真も多かったが、撮影地に着くまでのスナップが、こんなに楽しいものだとは気付かなかった。薄さが目立つのか、撮影しているとご高齢の方に「すごいカメラですね」、「高いんですか」などと声をかけられることも。これからも旅行には必ず携帯したい。
※作例のリンク先は、撮影画像をコピー後、リネームしたものです。
※作例データのキャプションは、使用レンズ/記録解像度(ピクセル)/露出制御モード/露出時間/レンズF値/露出補正値(EV)/ISO感度/コントラスト/ホワイトバランス/35mm判での焦点距離(mm)です。
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2,560×1,920 / 1/1,250秒 / 4.3 / 0 / 50 / +2 / オート / 38mm
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2,560×1,920 / 1/640秒 / 4.3 / -0.33 / 50 / +2 / 曇天 / 38mm
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2,560×1,920 / 1/320秒 / 5.2 / +0.67 / 100 / +2 / オート / 114mm
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2,560×1,920 / 1/320秒 / 4.1 / 0 / 50 / +2 / オート / 79mm
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2,560×1,920 / 1/60秒 / 3.6 / -1 / 200 / +2 / マニュアル / 66mm
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2,560×1,920 / 1/640秒 / 5.2 / -1.33 / 50 / +2 / 太陽光 / 55mm
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2,560×1,920 / 1/40秒 / 3 / -0.67 / 800 / +2 / マニュアル / 47mm
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2,560×1,920 / 1/640秒 / 4.3 / 0 / 50 / +2 / オート / 38mm
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■ URL
カシオ
http://www.casio.co.jp/
製品情報
http://dc.casio.jp/product/exilim/ex_s500/
気になるデジカメ 長期リアルタイムレポートバックナンバー
http://dc.watch.impress.co.jp/static/backno/longterm.htm
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・ 【河田一規のデジカメナビ】カシオ EXILIM EX-S500(2005/07/06)
・ カシオ、高感度撮影に対応した「EXILIM CARD EX-S500」(2005/06/09)
( 本誌:折本 幸治 )
2005/08/29 00:02
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