昨年までのペンタックスは、望遠レンズの選択肢がないに等しかった。FA★300mm F2.8(現在は生産終了)やFA★600mm F4といった銀塩時代の資産が一部残っていたものの、FA★200mm F2.8 EDやFA★300mm F4.5 EDなど高性能な望遠レンズが相次いでカタログから姿を消し、残る現実的な選択肢としては、DA 55-200mm F4-5.6 ED、DA★50-135mm F2.8 ED SDM、DA 18-250mm F3.5-6.3 ED ALの3本のみ。ペンタックス純正の望遠レンズラインナップは、まさに壊滅的な状況に陥っていた。
しかし、K20DおよびK200Dの発表と同時に、DA 55-300mm F4-5.8 ED、DA★200mm F2.8 ED、DA★300mm F4 EDの3本の望遠レンズも発表された。また、PIE2008には、以前からロードマップに載っていたDA★60-250mm F4 ED SDMも消えずに参考出品されていたし、シグマやタムロンもペンタックスマウントの望遠ズームを発表。タムロンSP AF 70-200mm F2.8 Di MacroやシグマAPO 70-200mm F2.8 II EX DG Macro HSM、APO 50-150mm F2.8 II EX DC HSM、APO 120-400mm F4.5-5.6 DG OS HSM、APO 150-500mm F5-6.3 DG OS HSMなど、高性能な望遠ズームが選り取り見取りだ。
DA 55-300mmズームは、ワイド端の画角が70-300mmズームよりも広く、キットレンズの18-55mmズームとのつながりもイイ。APS-Cサイズのデジタル一眼レフに70-300mmズームを装着すると105-450mm相当の画角になるので、運動会などで使うにはちょっとワイド端が狭い。その点、DA 55-300mmズームなら82.5mm相当の画角からスタートして、450mm相当の超望遠までカバーでき、守備範囲が広いのが魅力だ。