【記録メディア転送速度テスト】シリコンパワー「SP016GBSDH010V10」(SDHC Class10)

  • 記録メディアの転送速度を編集部で簡易に計測して掲載するコーナーです。
  • 掲載した結果はテストした個体によるもので、市場におけるすべての製品の性能を保証するものではありません。
  • 記事中の価格や仕様は執筆時のものです。価格は市況により変動する可能性があります。
SP016GBSDH010V10

 シリコンパワーが2009年末に発売したClass10のSDHCメモリーカードは、同社としては初となるスピードクラスの製品。特に高速転送を前面に押し出してはいないようだが、市場においては値ごろ感のある価格が魅力となっている。

 ラインナップは32GB(実勢価格1万2,980円前後)、16GB(6,480円前後)、8GB(3,480円前後)、4GB(1,980円前後)。永久保証もつく。今回比較対象となる中では安価な部類に入るトランセンドと同価格帯に位置している。

 比較的入手しやすい価格だが、はっきりと速度を謳っていない分、実測値は気になるところだ。


ニコン「D90」による書き込みテスト

  • カメラ内のバッファをすべて開放した状態で、RAWデータ(ファイルサイズ約8MB)とJPEGデータ(ファイルサイズ約300KB)の同時記録で連写し、レリーズ回数を調べた。途中でバッファがフルになってもシャッターボタンを押し続けている。また、パワーバッテリーグリップなどのオプションは使用していない。
  • Exifに記録された撮影時間をもとに、撮影開始から30秒間のレリーズ回数をチェックしている。
  • Exifには0秒以下の記録がないため、1秒間の誤差を考えて5回計測し、その平均枚数を小数点第1位まで掲載している。
  • フォーカスはマニュアル。レンズは装着せず、ボディキャップを装着した。
  • 露出はマニュアルモードで、シャッタースピードは1/2,000秒に固定。

各カードのレリーズ回数(RAW+JPEG)
製品名容量発売元区分スピードクラスレリーズ回数
SDSDX3-016G-J31A
(Extreme SDHC)
16GBサンディスクSDHCClass1054.8
LSD8GBDRBJP133
(Professional SDHC 8GB)
8GBレキサーSDHCClass649.6
SP016GBSDH010V10
(SDHC Class10)
16GBシリコンパワーSDHCClass1045.8
TS8GSDHC10
(Transcend SDHC 8GB Class10)
8GBトランセンドSDHCClass1044.4
RP-SDW64GK1K64GBパナソニックSDXCClass1033.4
SDSDH-064G-J95
(Ultra SDXC)
64GBサンディスクSDXCClass433.2

USBカードリーダーでのテスト

  • 「CrystalDiskMark Ver.2.2.0」の連続書き込みと連続読み出し(Sequential)で5回ずつ計測し、各転送量(KB/秒)の平均を記載した。
  • テスト環境は、Windows XP Professional SP3、Core 2 Quad@2.66GHz、メモリ4GB、SATA500GBのデスクトップPC。
  • USBカードリーダーはバッファローの「BSCRA38U2」(Turbo USB ON)。計測結果にはSDXCメモリーカードのデータを含む。BSCRA38U2はSDXC非対応の製品だが、SDXCメモリーカードをexFAT形式へのフォーマットを含めて問題なく使用できたので、そのまま計測に使用した。
各カードの転送速度(KB/秒)
製品名容量発売元区分スピードクラスWriteRead
SDSDX3-016G-J31A
(Extreme SDHC)
16GBサンディスクSDHCClass1021,12823,154
LSD8GBDRBJP133
(Professional SDHC 8GB)
8GBレキサーSDHCClass620,66223,206
SP016GBSDH010V10
(SDHC Class10)
16GBシリコンパワーSDHCClass1019,73222,836
TS8GSDHC10
(Transcend SDHC 8GB Class10)
8GBトランセンドSDHCClass1017,51022,202
RP-SDW64GK1K64GBパナソニックSDXCClass1017,05422,358
SDSDH-064G-J95
(Ultra SDXC)
64GBサンディスクSDXCClass411,95423,086


まとめ

 デジタル一眼レフカメラとUSBカードリーダーのいずれのテストにおいても、サンディスクやレキサーの高速モデルに次ぐ結果となった。カメラのレリーズ回数テストでは高速モデルとの差がやや目立つ形となったが、価格を考えればまずまずの結果だろう。

 性能面で強いインパクトはないが、比較的安価で実用性を備えているという要素は重要だ。長い目で見ればどの記録メディアも消耗品なので、記録メディアを一時保存媒体として扱うならば、「安価で高速」なのはユーザーとしても助かる。記録メディアにあまりお金はかけたくないが、性能にもこだわりを持つ人には適しているだろう。






2010/6/7 00:00