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オリンパス・ペンE-P1でポートレートを撮ってみました

Reported by 西川和久


 今回は、「オリンパス・ペンE-P1」でポートレートを撮ってみた。モデルは小沢えみりちゃん。使ったレンズは「M.ZUIKO DIGITAL 17mm F2.8」1本。全てJPEG+RAWで撮影し、「OLYMPUS Master 2」で現像、3:2へトリミングのみ行なったオリジナルをそのまま掲載している。

 E-P1の主な仕様は、有効画素数1,230万画素の4/3型ハイスピードLive MOSセンサー、最大記録画素数4,032×3,024ピクセル、ISO感度AUTO/100/200/400/800/1600/3200/6400、バッテリーはリチウムイオン充電池「BLS-1」、記録メディアはSDHC/SDメモリーカード、約23万ドット3型ハイパークリスタル液晶……など。

 何と言っても最大の特徴は、マイクロフォーサーズシステム規格対応デジタルカメラだと言うこと。従来の一眼レフのようにカメラ内部にミラーボックスを持たず、レンズ交換式としては小型化に成功している。ルックスもご覧のようにちょっとレトロな感じに仕上がっており、一目惚れしたファンも多いと聞いている。

 今回カメラの設定は、下ブロックの室内だけISO200、ほかはISO100で撮っている。撮影モードは上ブロック左上以外、絞り優先AE。F2.8に固定してシーンに応じて露出補正を行なった。現像パラメータは、ホワイトバランスと露出補正を主に触っている。仕上がりは「NATURAL」(上ブロックの1枚だけ「セピア」)。またRAW現像でも「アートフィルタ」に対応していることもあり、気分で何種類かのアートフィルターを使って雰囲気を出している。

 なお代表的な仕上がり、「NATURAL」、「FLAT」、「PORTRAIT」、そしてアートフィルタの全パターンを文末に掲載しているので参考にして欲しい。個人的に好みなのは「トイフォト」と「ラフモノクローム」だろうか。ただ、トイフォトは被写体を選ばず全般的にいい雰囲気になるのだが、ラフモノクロームは被写体を選ぶ。


 E-P1を使った印象であるが、思っていたほど動作は遅くなく、全体的にキビキビ動く。AFもこの手のカメラとしては速い方だろう。操作系は、一眼レフカメラのEシリーズとは部分的に同じところもあるのだが、新搭載の「ライブコントロール」は、基本的に異なっており、各ボタンなどの動きを理解し、何かの時にパッパと操作できるようになるまで少し時間がかかった。さらに縦長のサブダイアルはデジタルカメラとしては珍しく、この部分についても慣れが必要だった。とは言え、慣れの問題だけなので、わかってしまえば思い通りに操作でき、特に難解だったり複雑な部分は無く、扱いやすいカメラだ。

 M.ZUIKO DIGITAL 17mm F2.8 はコンパクトで、見た目も含めこのボディにベストマッチ。35mmフィルム換算34mmの画角もいい感じだ。最短撮影距離は0.2mなので、かなり寄った絵も撮れる。ジュースを飲んでいるカットが、ちょうど0.2m程度だろうか。

 撮っていた時にはわかり辛かった部分として、シーンによってAFは後ピン癖があると思われる。もしかすると測距点の中央を使えば大丈夫なのかも知れないが、ポートレートの場合、左右の点を使うケースが多く、若干精度が違う可能性がある。フォーサーズシステムのイメージャーサイズを考えると、APS-Cや35mmフルサイズと比較して、同じF値なら被写界深度は深いため、それほど気にならないだろうと思っていたが、実際はそうでもなかった。ただこの点は、カメラ本体の個体差かも知れないし、筆者が慣れてなかったことも考えられる。

 そのほかとしては、ネットなどの意見を読んでいると、ストロボを内蔵していない点がかなりマイナスポイントになっているようであったが、筆者の場合、まず使わないので大丈夫だ。ただ、このルックスで液晶モニターを見ながら撮るのは、何となく雰囲気が合わない。AFとの兼ね合いが微妙であるが、できればオプションの「光学ビューファインダーVF-1」が欲しいところだ。バッテリー駆動時間は今回程度の内容であれば全く問題無い。

 このE-P1、ポジション的に面白いのは、一眼レフカメラのようにレンズが交換できる点、にも関わらず扱い方はコンパクトカメラ並みに手軽と言う点につきる。もちろん画質もコンパクトカメラよりずっと良い。先月のシグマ「DP2」も含め、長年デジタルカメラとしては空白だったカテゴリーだ。しかもPENの冠が付いているので、往年のファンも興味を持つ。いずれにしても、この手のカメラが出てきた背景は、コンパクトカメラと一眼レフがもはや普通になり過ぎた証拠だろう。

 加えて、このカメラの魅力を引き出すもう1つの機能がアートフィルターだ。撮影後に処理時間が秒単位でかかるものもあるが、RAW現像時にPCで適用することもできる。これが実際使ってみるとなかなか味がある。筆者のお気に入りは冒頭でも書いたトイカメラとラフモノクローム。今回掲載した作例で、ラフモノクロームに関しては特に必要性の無いカットとなってしまったが、トイフォト、特に上ブロックの2枚に関してはなかなかハマった。いつもの代官山で撮っているにも関わらず、まるで“昔撮った田舎の夏休み”だ。基本的にデジタルカメラで撮った写真は隅々までパッキリ写り過ぎ。こんな感じで周辺光量が落ち、黄色くなったアナログっぽい写真に変化するのはありだろう。RAW現像時、周辺の落ち方や色被りの色まで設定できるようになるとさらに楽しめそうだ。

 以上のようにこのE-P1、一眼レフカメラとコンパクトカメラ、両方の良いところを兼ね備え、アートフィルターでも楽しめる実に面白いカメラに仕上がっている。今後のマイクロフォーサーズシステム規格対応デジタルカメラの動向も含め期待したい。


・仕上り設定


NATURAL

FLAT

PORTRAIT

・アートフィルター

ファンタジックフォーカス

ポップアート

デイドリーム


ライトトーン

トイフォト

ラフモノクローム

actress 小沢えみりaura Agent
photographer 西川和久
オリンパスE-P1
M.ZUIKO DIGITAL 17mm F2.8



西川和久

2009/8/18 00:00


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