自分の色を表現する。私のColor PENcil
色の違いで写真が変わる、写真が的確になる〜福井麻衣子さん
「その場の空気を感じられるか?」を常に心がけて
2016年7月27日 11:01
クラシカルなフォルムに最新機能をぎゅっと詰め込んだ「OLYMPUS PEN-F」。多彩な機能中でも特に、撮る人の感性を引き出す「カラープロファイルコントロール」「モノクロプロファイルコントロール」が話題になっています。
この連載では、そんなPEN-Fを手にした若手写真家に作品を寄せてもらい、同時に写真家になるきっかけや、写真への想いを語ってもらいました。
今回の写真家は、広告や旅雑誌などの撮影に携わる福井麻衣子さんです。福井さんの心がとらえた色(Color)は、一体どんな色なのでしょうか。(編集部)
写真・キャプション:福井麻衣子
イラスト:ナカムラエコ
現在、どのような写真関連の仕事をされていますか?
雑誌・広告のお仕事をさせていただいております。人物撮影を中心に、自身の好きな旅雑誌やお料理の撮影などもあります。
写真を撮るようになったきっかけは?
アパレルショップに勤めていた頃、カタログや雑誌を見て「わたしもこんな写真をとってみたい」として趣味として小さな一眼レフカメラを手にしたのがきっかけです。
初めての一眼レフカメラで見える世界が楽しくて、夢中でシャッターを切っていた思い出があります。
影響を受けた写真家、写真集、メディアは?
ずっと装苑・雑誌H(エイチ)など、さまざまな雑誌が大好きでした。CDジャケットなどのアートワークもとても好きでした。
ギイ・ブルダン、サラ・ムーン、ティム・ウォーカー、ライアン・マッギンレーなどから刺激を受け、川内倫子、上田義彦、横浪修、などの写真の美しさにうっとりし、ロバート・フランク、奈良原一高、アンリ・カルティエ・ブレッソン、など数多くの素晴らしいスナップ写真に心を打たれております。敬称略が心苦しいです(笑)
ファッション写真からは世界観を作り込んでいく面白さを、またチームで1枚の写真を作り上げる面白さを学びました。
スナップ写真からは世界の様々な見え方、視線のあり方、感じ方をたくさん感じとりました。
その影響は自分の作品のどんなところに現れていると思いますか?
沢山の素晴らしい写真から受けた影響は、細やかにちりばめられていると思います。
作り込んでいくタイプの写真を撮る時は「どんな世界にしたいのか」と自分に問いかけ、チームの間の化学反応を大事にします。
スナップで街に出るときは、心を無にして、自分がどこにどんな風に反応するのか素直に感じ、感じた物を落とし込むベストな方法を考えていると思います。
すべての作品を通して「その場の空気を感じられるか?」ということは常に自身に問いかけています。
写真ではないですが、絵本や本、漫画、音楽、絵画やイラストなども好きで、それらの影響もあると思います。
PEN-Fのカラープロファイルコントロールについて。
とても便利でわくわくする機能だと思いました。
撮影段階で各色の彩度や、ハイライト、シャドウの設定が細かくできればいいのに……とずっと思っていたので、それがある程度まで撮影段階で追い込めるのがとても良いです。
撮影段階でイメージした色を作っておけると、撮影時の気分も盛りあがります。
福井さんにとって色(Color)とは?
もともとカラーネガフィルムが好きだったので、カラー写真の色調はとても大事にしています。
暗室でカラーネガプリントをして覚えた「色の違いで写真がすごく変わる、的確になる」「もっと自由に表現しても良いのだ」という感動を今はデジタルの機能を駆使して表現していると言う感じです。
自分の中で感じる色を的確に表現することは自らの喜びでもありますが、写真の鑑賞者にそのイメージを伝えるためにも、とても重要なことだと考えています。
旅雑誌の写真で大切にしていることは?
その場所の空気を伝えられるような写真を撮ることです。
観光名所だけでなく、見逃しそうな小さな魅力も見つけたい。なるべく本当に旅行に来ているような、わくわくした新鮮な気分で場所とカメラに向き合うことを心がけています。
街の目覚め始めた早朝も、意識的に撮っています。
今後取り組みたいシリーズやテーマは?
1人の人物を長い期間にわたって撮り続ける続けること。
仕事では男性の撮影が多いのですが、作品ではほとんど撮る機会がないので、男性の撮影もしていきたいです。
光を魅力的に使うこと。
気になるいろんな場所にも足を運びたいです。