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【CP+】PIXUS PRO-10S/100Sなどプリント関連の新製品

ILFORD、CANSONから新メディアも

CP+2015には、プリント関連の新製品やイベントも見られる。その中からブースで紹介されていた新製品を中心にとりあげたい。

キヤノン

キヤノンブースでは、会期中の2月13日に発売されたプロ/ハイアマチュア向けインクジェットプリンター「PIXUS PRO-10S」「PIXUS PRO-100S」を出品。顔料インクのPRO-10S、染料インクのPRO-100Sとの違いについて、豊富な作例で解説を行っていた。来場者の質問も、インクに関するものが多いという。

顔料インクのPRO-10S、染料インクのPRO-100S。その違いを説明する展示を行っていた
PIXUS PRO-10S
PIXUS PRO-100S

自分の作品データで、その違いを試せるスペースも設けられている。キヤノンブースとは別の場所になるが、中2階DM4ルームでは、持ち込んだ画像データをPRO-10SおよびPRO-100Sの両方でA4サイズにプリントしてもらえるイベントを実施している。

基本的にはWebでの予約が必要。取材時には予約なしでも受け付けていたが、60〜90分待ちとのことだった。

時間は2月12日(木)〜14日(土)が10時〜18時(最終受付は17時まで)。2月15日日は10時〜17時(最終受付は16時まで)。

PRO-10SとPRO-100Sがずらりと並ぶ。ここで自分の画像データをプリントしてもらえる(基本的には予約が必要)

類似のキャンペーンとして、キヤノンでは「Which? 顔料or染料」キャンペーンを実施中。こちらは画像データをキヤノンに送ると、PRO-10SおよびPRO-100Sで同じ画像を出力したプリントが送られてくるというもの。詳しくはこちらのページで。

エプソン

11月にプロ/ハイアマチュア向けインクジェットプリンター「SC-PX5VII」を発売したエプソン。CP+2015のブースでももちろん実機を用意してのプリントデモを行っていた。写真家による作例も豊富に用意されている。

エプソンブースではSC-PX5VIIが活躍

加えてエプソンでは、西野壮平氏の「Diorama Map "Amsterdam"」を展示。大量のフィルムからプリントに仕上げた大判の作品で、出力にはPX-20000を使用している。

さらにその作品をエプソンのスマートグラス「MOVERIO」で観ると、制作時の動画がMOVERIO内で再生されるデモを実施。将来、美術館などで応用できる事例として紹介していた。

スマートグラスMOVERIOを体験できる
MOVERIOで西野壮平氏の作品を見ると、スマートグラス内でメイキング動画が再生開始

ブースの正面には、2月20日からエプソンイメージングギャラリーepsiteで展示が始まる、北島敬三氏写真展「ヘンリー・ダーガーの部屋」の作品が掲出されている。こちらもPX-20000を使った大きな作品で、思わず脚を止める来場者が見られた。

北島敬三氏写真展「ヘンリー・ダーガーの部屋」の大判プリント

ILFORD/ハーネミューレ

ILFORDインクジェット用紙を取り扱うジェットグラフのブースでは、今春に発売するという新製品を予告していた。

プロ向けの「ギャラリープレステージ」に属する用紙で、「SMOOTH COTTON RAG」「TEXURED COTTON RAG」「COTTON ARTIST TEXTURE」「FINE ART SMOOTH 200gsm」の5製品。

ILFORDが新製品を発表。計5製品を春に発売する

「FINE ART SMOOTH...」を除くと、同じくジェットグラフ取り扱いのハーネミューレが得意な路線を想起させる名称。ただしブースにあったサンプルを見ると、新製品それぞれのテクスチャーは繊細で、ハーネミューレほどの質感の強調は感じさせず、上品な雰囲気だ。価格は未定。

そのハーネミューレについても、ILFORDの隣に展示スペースを用意。どちらもプリント体験デモを行い、来場者で賑わっていた。

こちらはハーネミューレのサンプル

CANSON

インクジェット用紙のCANSON INFINITYシリーズを扱うマルマンは、CP+2015初日シリーズ新製品「PHOTO LUSTER PREMIUM・RC」を発表した。2月中旬に発売する。税別での標準価格はA3ノビが1万3,000円、A4が5,000円。いずれも25枚入り。

新製品PHOTO LUSTER PREMIUM・RCのパッケージ
プリントサンプルも用意されている

光の反射を抑えたラスター(微粒面半光沢)仕上げが特徴。傷がつきにくいのもメリットという。長期保存性も謳う。色はブライトホワイト。会場にプリントサンプルを用意し、積極的にアピールしていた。

その他、ほぼすべてラインナップについてもプリント作品を用意。CANSON INFINITYを使用した作品を多数展示し、華やかな構成となっていた。

(本誌:折本幸治)