キヤノン、世界初の35倍ズームレンズ搭載機「PowerShot SX30 IS」


PowerShot SX30 IS

 キヤノンは、24-840mm相当の光学35倍ズームレンズを搭載した「PowerShot SX30 IS」を10月上旬に発売する。価格はオープンプライス。店頭予想価格は5万5,000円前後の見込み。

 2009年8月発売の20倍ズーム機「PowerShot SX20 IS」の後継機。焦点距離を広角側、望遠側ともに伸長し、広角端をPowerShot SX20 ISの28mmから24mm相当に、望遠端を560mmから840mm相当にそれぞれ拡大した。光学35倍ズームレンズの搭載は、コンパクトデジタルカメラとしては世界初としている。


 ズームレンズの高倍率化に伴い、手ブレ補正機構「IS」(Image Stabilizer)を強化。最大で約4.5段分の手ブレ補正効果を得られるとした(従来のISは約4段分)。同時発表の「PowerShot G12」や、発売済みの「PowerShot S95」に搭載している「ハイブリッドIS」は非搭載。

 新機能として、望遠撮影時に被写体を見失った際、ズーム位置を一時的に広角側へ戻して被写体を探せる「フレーミングアシスト」を装備した。専用ボタンを押すと引きの絵になり、離すと元のズーム位置に戻る。

 シーン認識機能「こだわりオート」には、新シーンとして「スポットライト」と「顔の一部が暗い時」を追加。被写体の一部が明るく照らされているシーンなどで、適正な露出に制御するとしている。   

 PowerShot SX20 ISと同じく、バリアングル式液晶モニターを採用する。モニターサイズはPowerShot SX20 ISの2.5型から2.7型に大型化した。解像度は約23万ドットで据え置く。EVFは20.2万ドット。このほか、HDMI端子やホットシューも備える。

内蔵ストロボをポップアップさせ、バリアングル液晶をカメラ正面に向けたところスピードライト580EX IIを装着したところ

 撮像素子は有効約1,410万画素の1/2.3CCD。最大記録解像度は4,320×3,240ピクセル。感度はISO80~1600。ローライト時はISO6400まで増感可能。

 レンズの開放F値はF2.7-5.8。レンズ先端からの最短撮影距離は広角端で5cm、望遠端で1.4m。

 最大1,280×720ピクセル、30fpsのHD動画記録機能を有する。音声はステレオ。記録形式はH.264。画面の上下をぼかした「ジオラマ風」動画機能を新搭載した。ぼかす領域の幅と位置を指定できるほか、再生速度を「5倍速」、「10倍速」、「20倍速」から選択可能。

 対応メディアは、SDXCメモリーカード、SDHC/SDメモリーカード、MMCなど。電源は、リチウムイオン充電池「NB-7L」。PowerShot SX20 ISでは単三電池4本に対応していたが、PowerShot SX30 ISで非対応となった。

 本体サイズは122.9×92.4×107.7mm、重量は601g(バッテリーおよび記録メディア含む)、約552g(本体のみ)。オプションとして、花型レンズフード「LH-DC60」やフィルターアダプター「FA-DC67A」を用意する。

レンズフード「LH-DC60」フィルターアダプター「FA-DC67A」


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2010/9/15 13:01