デジカメ Watch

写真で見るオリンパス「E-420」

Reported by 本誌:折本 幸治

E-420。装着レンズはZUIKO DIGITAL 25mm F2.8
 オリンパスから4月中旬発売のデジタル一眼レフカメラ「E-420」を借りることができたので、外観とメニューを中心と記事を掲載する。実写不可能なβ版のため、撮影結果については後日別の記事で紹介したい。

 E-420は、世界最小最軽量のデジタル一眼レフカメラ「E-410」の後継機種。オールド一眼レフカメラを思わせる薄型のボディはそのままに、液晶モニターを2.5型から2.7型に大型化した。さらにライブビュー関連をはじめ、いくつかの新機能を搭載している。

 実機を見て気づくのは、右手側グリップ部の突出部分がより鋭角になったこと。E-410より、指がかりを高めるためだろう。とはいえ、ほかのデジタル一眼レフカメラのグリップに比べると相変わらず控えめで、グリップがない時代の一眼レフカメラに通じるテイストは健在だ。また、コントロールダイヤルとモードダイヤルのデザインが変わり、高級感が増した印象を受ける。背面のスイッチ類も塗装がブラックとなり、より締まりのある見た目になった。

 シャッターフィーリングはE-410とほぼ同じ。ただし、連写性能が3枚/秒から3.5枚/秒に向上している。

※β版のため、製品版とは機能や外観が一部異なる可能性があります。






 


LiveMOSセンサー

シャッターボタン周り


左手側上面 十字ボタンの周囲


左手側の操作ボタン

メディアスロット


バッテリー室とバッテリー

内蔵ストロボ


ハイスピードイメージャAF

ライブビューのAFメニュー
 ライブビュー時のAFのひとつとして、ミラーダウンを伴わない「ハイスピードイメージャAF」(メニューでは「イメージャAF」)が使えるようになった。いわゆるコントラスト検出式のAFで、ファインダーでの撮影時と同様、シャッターボタン半押しで動作する。シャッターボタンを半押したまま、フォーカスロックも可能だ。任意の箇所を拡大してのハイスピードイメージャAFも可能だ。

 ハイスピードイメージャAF以外には、「ハイブリッドAF」と「全押しAF」が選べる。「ZUIKO DIGITAL ED 14-42mm F3.5-5.6」、「ZUIKO DIGITAL ED 40-150mm F4-5.6」、「ZUIKO DIGITAL 25mm F2.8」以外のフォーサーズマウントレンズを装着した場合、ハイスピードイメージャAFから自動的にハイブリッドAFに切り替わる。

 ハイブリッドAFは、シャッターボタン半押しでおおよそのピント合わせを行ない、その後シャッターボタンを全押しすると位相差検出式のAFが作動する。シャッターボタン半押しのまま、フォーカスロックを行なうことはできない。シャッターボタン全押しで、位相差AFが再度合焦するためだ。フォーカスロックを行なうには、従来の位相差AFと同様、背面のAEL/AFLボタンを使用する。

 全押しAFは、従来の位相差AFと同じ方式。シャッターボタン半押しでは何も起こらない。AEL/AFLボタンを押すとミラーダウンしてAFが作動する。フォーカスロックはAEL/AFLボタンで行なう。


ハイスピードイメージャAF 測距エリアは11箇所

ハイブリッドAF。測距点は3点


ライブビュー時の拡大表示(7倍) ライブビュー時の拡大表示(10倍)


顔検出AF/AE

 ハイスピードイメージャAF時には、コンパクトデジタルカメラでおなじみの顔検出AF/AEが行なえる。ただし、顔検出後は自動的に合焦せず、シャッターボタン半押しでハイスピードイメージャAFを作動させる必要がある。なお、ハイブリッドAFや全押しAFでも顔検出AF/AEは利用可能。それらの場合、位相差AFの測距点のうち、一番近いAFターゲットの位置で合焦する。

 顔検出のON/OFFは、スーパーコンパネから、あるいは撮影メニュー内で行なう。また、十字ボタン左のFnボタンに、「フェイス&バック」を設定しておくことで、Fnボタンを押すと顔検出=ON、AF=S-AF、測光=評価測光、階調=オート、測距点=オートへと切り替わる。この場合、顔と背景のバランスを自動的に調整するという「フェイス&バックコントロール」が働く。


顔検出機能のON/OFF設定

検出した顔を白枠で表示する


フェイス&バックコントロールの設定。十字ボタン左(Fnボタン)に割り当てられる

十字ボタン左を押すと、フェイス&バックコントロールで切り替わった項目がハイライトで表示される。写真はONの状態
フェイス&バックコントロールOFF


パーフェクトショットプレビュー

 同じくライブビューでの新機能として、コンパクトデジタルカメラ「μ」シリーズにもある「パーフェクトショットプレビュー」を装備する。露出補正、ホワイトバランスの状態を設定前に事前に確認する機能。


パーフェクトショットプレビュー(露出補正)

パーフェクトショットプレビュー(ホワイトバランス)


全メニューの1階層目

 メニューは上位機種のE-3に近い構成になった。

●撮影メニュー1



●撮影メニュー2



●再生メニュー



●設定メニュー1



●設定メニュー2



●シーンモード(一部)



新機能


仕上がり設定。E-3と同じくPORTRAITを指定可能

階調に「オート」を追加。黒ツブレや白トビを防ぐバランスになるという

画質モード。SHQやHQは廃止。表記はL(ラージ)、F(ファイン)などになった

ダイヤル方向の設定も可能


セルフタイマー/リモコン/連写ボタン設定に、ISO感度やホワイトバランスなどを割り当てられる


ワイヤレスRCフラッシュシステムのON/OFF設定

ONにすると、スーパーコンパネで調光補正などが可能になる


「撮影確認」をオートにすると、撮影直後の確認画像を拡大できる。操作はコントロールダイヤルで行なう モニタ調整。明るさに加え、色温度の調整が可能になった


ZUIKO DIGITAL 25mm F2.8

 E-420と同時発表の新レンズ。Eシリーズユーザーの待望久しい単焦点レンズで、メーカー自ら「パンケーキレンズ」を標榜する。全長は23.5mm。最短撮影距離0.2m、最大撮影倍率は0.19倍。価格は4万9,875円。


付属のレンズキャップ(左)と25mm F2.8

リアキャップを装着しても薄い


マウント側 レンズキャップを装着

●E-420に装着





●E-3に装着



E-420とE-410(右)との比較






E-420とE-3(右)との比較






URL
  オリンパス
  http://www.olympus.co.jp/
  製品情報(E-420)
  http://olympus-imaging.jp/product/dslr/e420/
  製品情報(ZUIKO DIGITAL 25mm F2.8)
  http://olympus-imaging.jp/product/dslr/accessory/lens/25_28/

関連記事
オリンパス、標準パンケーキレンズ「25mm F2.8」(2008/03/05)
オリンパス、コントラストAFや顔検出に対応した「E-420」(2008/03/05)



本誌:折本 幸治

2008/03/13 00:09
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