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【1st Shot】富士フイルム FinePix F455 ファーストインプレッション

Reported by 山田 久美夫

FinePix F455(シルバー)
 Photokina 2004で発表された500万画素3.4倍ズーム機「FinePix F455」。本機は今夏発売された「“スクエアミニ”FinePix F450」と同じ基本ユニットを使った姉妹機といえる。

 デザインは今回、スクエアタイプではなく、よりポピュラーな横型スタイルとなった。それにより、安定したホールド感と、やや没個性だが万人受けする落ち着いたデザインを実現している。

 本機は海外向けにPhotokinaで先行発表されたことからもわかるように、基本的に本機は国内よりも海外市場向け。とくに、体格がよく手の大きな欧米人にもホールドしやすいようにデザインされたモデルといえるだろう。

 また、横長デザインになったことで、厚みはスクエアミニとほぼ同じ約22mmという寸法にも関わらず、全体をより薄く見せることに成功している点も見逃せない。外装もヘアライン仕上げになっており、見た目にも、持った感じも、なかなか高級感がある。


 CCDはポピュラーな1/2.5型500万画素タイプ。レンズは35mm判換算38〜130mm相当と、やや望遠寄りの3.4倍ズームを搭載。液晶も2型と、いずれも「F450」と同等のもの。もちろん、内部の画像処理エンジンも「F450」に搭載された新タイプが採用されている。ただし、バッテリーは一回り容量大きなものを採用している。

 操作感はなかなか軽快なもの。起動も十分に速く、AF測距もスピーディーで、シャッターの感触もシャープで心地いい。クレードルが標準で付属することもあって、充電やデータ転送も容易。「F450」発売当初に感じられた液晶モニターの暗さも解消されており、使い勝手もいい。

 また、バッテリー寿命はCIPA基準で約180枚前後で、日常的なスナップでは実用十分なレベル。

 「F450」では約150枚で、持ち歩いていてもやや物足りなさを感じることがあったが、本機はボディが大きくなった分、容量がやや大きめのものを搭載しており、その点はきちんと改良されている。姉妹機といえども、バッテリーまで共通にしなかった点は高く評価できる。

 画質は良好。色再現性は富士写真フイルムの製品らしい、比較的見栄えのするもの。とくに、青空や緑などが記憶色寄りのセッティングになっているため、実物よりもきれいに写る感じだ。

 解像度は必要十分。必要であればA3判プリントにさえ耐えるレベルであり、富士写真フイルムのモデルらしく、モニター画面上で見るよりも、プリントしたときに最適化されている印象がある。

 もちろん、厳密に見ると、レンズ性能の関係で、画面四隅で若干の画質低下が見られるが、通常の撮影で気になるレベルではない。

 むしろ注目したいのは、高感度設定時の画質。とくに、ISO400時での画質は、同種のCCDを搭載しているモデルのなかでもトップレベルであり、ノイズの少なさは特筆に値する。しかし、他社の大半の機種では、ISO400に設定したまま日中撮影すると、絞りやシャッター速度の上限の関係で露出オーバーになるケースが多いが、本機はISO400のままでも通常の撮影ならオーバーにはならない。

 もし、メモ用途で、最終プリントがL判もしくは2L判程度であれば、手ブレや被写体ブレ、ストロボ到達距離などによる失敗を未然に防ぐ意味を含めて、ISO200もしくはISO400に設定し、常用するという手もありそうだ。

 正直なところ、スクエアミニに比べると、印象が薄く、あまりパッとしないモデルに感じられるが、大きな欠点もなく、実用機としてはなかなかのもの。「スクエアデザインはどうも……」というユーザーにも安心してオススメできる実力派モデルだ。


定点観測

 定点観測はFINEモード、それ以外はNORMALで撮影。すべてプログラムAE、ホワイトバランスオートで撮影している(編集部)。

※作例のリンク先は、特に記載がない限り、撮影した画像データそのものです。縦位置のものは、サムネイルのみ回転していますが、拡大画像はあえて回転せずに掲載しています。クリックすると撮影したの画像が別ウィンドウで表示されます。

※キャプション内の撮影データは画像解像度(ピクセル)/露出プログラム/ISO感度/露出時間/絞り/露出補正値/ホワイトバランス/焦点距離です。


【ISO80】2,592×1,944 / プログラムAE / 80 / 1/210(秒) / F7.4 / 0 / 自動 / 6.30(mm) 【ISO100】2,592×1,944 / プログラムAE / 100 / 1/280(秒) / F7.4 / 0 / 自動 / 6.30(mm)

【ISO200】2,592×1,944 / プログラムAE / 200 / 1/550(秒) / F7.4 / 0 / 自動 / 6.30(mm) 【ISO400】2,592×1,944 / プログラムAE / 400 / 1/1100(秒) / F7.4 / 0 / オート / 6.30(mm)

屋外

2,592×1,944 / プログラムAE / 80 / 1/210(秒) / F7.4 / 0 / オート / 6.30(mm) 2,592×1,944 / プログラムAE / 80 / 1/400(秒) / F5.5 / 0 / オート / 21.60(mm)

2,592×1,944 / プログラムAE / 80 / 1/600(秒) / F2.8 / 0 / オート / 6.30(mm) 2,592×1,944 / プログラムAE / 100 / 1/125(秒) / F4.5 / 0 / オート / 15.50(mm)

2,592×1,944 / プログラムAE / 80 / 1/210(秒) / F7.4 / 0 / オート / 6.30(mm) 2,592×1,944 / プログラムAE / 80 / 1/200(秒) / F7.4 / 0 / オート / 6.30(mm)

2,592×1,944 / プログラムAE / 80 / 1/600(秒) / F11.7 / 0 / オート / 15.50(mm)

屋内

2,592×1,944 / プログラムAE / 100 / 1/60(秒) / F2.8 / 0 / オート / 6.30(mm) 2,592×1,944 / プログラムAE / 100 / 1/30(秒) / F2.8 / 0 / オート / 6.30(mm)

2,592×1,944 / プログラムAE / 100 / 1/58(秒) / F2.8 / 0 / オート / 6.30(mm) 2,592×1,944 / プログラムAE / 100 / 1/140(秒) / F2.8 / 0 / オート / 6.30(mm)

2,592×1,944 / プログラムAE / 100 / 1/160(秒) / F3.8 / 0 / オート / 11.70(mm)

マクロ

2,592×1,944 / プログラムAE / 80 / 1/480(秒) / F2.8 / 0 / オート / 6.30(mm) 2,592×1,944 / プログラムAE / 125 / 1/60(秒) / F2.8 / 0 / オート / 6.30(mm)

2,592×1,944 / プログラムAE / 125 / 1/60(秒) / F2.8 / 0 / オート / 6.30(mm) 2,592×1,944 / プログラムAE / 80 / 1/280(秒) / F7.4 / 0 / オート / 6.30(mm)

夜景

2,592×1,944 / プログラムAE / 100 / 1/2(秒) / F2.8 / 0 / オート / 6.30(mm)


URL
  富士写真フイルム
  http://www.fujifilm.co.jp/
  製品情報
  http://www.finepix.com/lineup/f455/

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山田 久美夫
1961年横浜生まれ。1979年よりフリーカメラマンに。1983年よりカメラ専門誌「アサヒカメラ」で執筆開始。日本カメラグランプリ選考委員。「電塾」運営委員(http://www.denjuku.gr.jp/)。作品集「Natural」(1994年)、「ドイツ・色と光」(2000年)などを出版。1999年より「DigitalCamera.jp」(http://www.digitalcamera.jp/)を運営。

2004/10/20 08:31
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