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カシオ EXILIM Hi-ZOOM EX-V7【第1回】
最強お散歩カメラか? ポケットに入る7倍ズーム

Reported by 本誌:折本 幸治


 2006年の秋から冬にかけてCOOLPIX S10を担当した結果、望遠寄りのコンパクトデジタルカメラに魅せられてしまった。

 都合良く、今春は高倍率ズームコンパクトの新製品が花盛り。CAMEDIA SP-550UZ、LUMIX DMC-TZ3、LUMIX DMC-FZ8、PowerShot TX1、サイバーショットDSC-T100……これらのほかにも、3倍以上のズーム比を持つ機種が目立つ。その中から、EXILIM Hi-ZOOM EX-V7(以下EX-V7)を選んでみた。

 EX-V7は、奥行き25.5mmのボディに光学7倍ズームレンズを内蔵した720万画素モデル。焦点距離は38〜266mm相当(35mm判換算、以下同)なので、従来の薄型スタイリッシュ系モデルとはひと味違う、望遠寄りの製品だ。それでいて、ポケットにスルリと入るコンパクトさが良い。特に、COOLPIX S10を使って「ボディがポケットに入らないと日常的に持ち歩かなくなる」という己の怠惰な性格に気づいたこともあり、「ポケットに入る高倍率ズーム」には多いに惹かれるものがある。2〜3泊の撮影旅行時にサブカメラとして活躍したCOOLPIX S10。これに対し、EX-V7ならコンパクトデジタルカメラらしい、日常スナップカメラ的な使い方ができそうだ。

 といっても、COOLPIX S10の望遠端380mm相当、ズーム全域開放F3.5、手ブレ補正機構搭載といったスペックは、今でも強烈な個性を放っている。画質も良かった。これに比べると、EX-V7の266mm相当、F3.4〜5.3は確かに見劣りする。とりあえず、持ち出しがおっくうになるよりはマシだと考えることにした。

 カシオ初の光学式手ブレ補正にも期待したいところだ。手ブレ補正と高倍率ズームレンズのマッチングの良さは、ここでくどくど述べるまでもないだろう。私もCOOLPIX S10で大変お世話になった。もしEX-V7に手ブレ補正がないとしたら、ここまで興味を惹かれなかったはずだ。上記のレンズの暗さも、手ブレ補正がある程度カバーしてくれるかもしれない。

 さらにEX-V7は、A(絞り優先AE)、S(シャッター速度優先AE)、M(マニュアル)の各露出モードを搭載。COOLPIX S10は徹底したオート/シーン至上主義のカメラだったため、長時間露出をはじめ、細かい使い勝手に難を覚えた。EX-V7のA/S/Mは比較的使いやすそうなので、そのあたりも今後レポートに含めたい。


COOLPIX S10(左)との大きさ比較。EX-V7はずいぶん小さい
ただし、COOLPIX S10は10倍ズームで全域F3.5。EX-V7とは望遠寄りコンパクトとしての格が違う

どちらもレンズ側の側面を撮影。反対側の奥行きはそれほど変わらない 上面。S10のレンズ径は大きいが、スペックを考えると小さい

EX-V7の手ブレ補正メニューは、従来からある「ブレ軽減」に含まれていた
ブレ軽減メニュー。「手ブレDEMO」はデモ用で撮影不可。「オート」や「手ブレ補正」でも、画面で補正具合は確認できる

 そのほか、新しい画像処理系の「EXILIMエンジン2.0」にも期待。さらには被写体の動きを検出して増感する「自動ISOコントロール」、シャッターボタン半押しの間AFを合わせ続ける「自動追尾AF」、劣化のない超望遠撮影を可能にする「HDズーム」、常時被写体を照らす「撮影ライト」(白色LED)など、EXILIMシリーズ最強ともいえる機能のてんこもり状態だ。H.264での動画記録も面白そう。オリジナルBSやモードメモリなどのカスタマイズ機能も強力なので、楽しみながら「日常的望遠スナップカメラ」を堪能したいと思う。

 さっそく実機を使ってみて感じたのは、「思ったより太い」ということ。同じ屈曲光学系の薄型スタイリッシュタイプということで、どうしてもソニー「サイバーショットDSC-T100」や、富士フイルム「FinePix Z5fd」などと比べてしまうからだろう。それでも、クラス最大のズーム比を収めていると思えば、あきらめもつく。3月24日発売のブラックボディなら、また違った印象を受けたのかもしれないが……

 電源連動型のレンズカバーにも不満を覚える。開閉動作に対して反応が良すぎるのだ。例えば、撮影中にMENUボタンや再生ボタンを親指で押そうとすると、いきなり電源がOFFになる。レンズカバーに触れている中指が、わずかに左側(OFF側)へと動くためだ。電源OFFまでの余幅がもう少しあれば良かったのだろう。なるべくレンズバリアを動かさないよう、がんばって慣れようと思う。


本当にポケットに楽々入る。散歩カメラとして最強?
 と、いきなり不満たらたらの出会いとなったEX-V7だが、気休めに桜を撮りにいくと印象が一変。やはり手ブレ補正付きの高倍率ズームレンズは便利だ。ポケットにEX-V7を入れ、ほとんど花見客気分で手ぶらで出かけた割には、結構満足のいく写真が撮れる。つくづくズームレンジの広さと、手ブレ補正の恩恵は大きいと思った。遠景もシャープで、広角側だと花びらもギチギチに描写する。反面、望遠側はちょっとモヤっとしている気が……。もう少し撮影を重ねてみたい。

 また、シャッター速度優先AEやマニュアル露出があるので、揺れる花や夜桜にもスムーズに対応できた。気軽に携帯できるボディサイズに比して、カメラとしてのポテンシャルは大変高い。撮影中、「こりゃいいわ」との独り言を何度もつぶやいてしまった。

 とりわけ、例年人出が激しい東京千代田区の北の丸公園では、EX-V7のコンパクトさが大活躍した。歩くのもままならない混雑の中、堀端に出ることすら辛そうな巨大な装備の一眼レフカメラマンさんたちを尻目に、こちらはポケットに手を突っ込んだままスルスル前に出て撮影、即移動(夜桜だったので三脚は持ってたけど)。これが望遠レンズを付けたデジタル一眼レフカメラだと、根性なしの私は撮る気すら失せてただろう。

 というわけで、期待通りの活躍を見せそうなEX-V7。まだコワゴワと試しながら使っている段階だが、色々なシーンを撮りつつ、魅力を紹介して行きたい。

  • 作例のリンク先のファイルは、撮影した画像をコピーおよびリネームしたものです。
  • 作例下の撮影データは、記録解像度(ピクセル)/露出モード/露出時間/絞り値/露出補正値/ISO感度/ホワイトバランス/35mm判換算の焦点距離を表します。


3,072×2,304 / プログラムAE / 1/400秒 / F6 / 0EV / ISO64 / WB:オート / 143mm 3,072×2,304 / プログラムAE / 1/125秒 / F5.3 / 1EV / ISO64 / WB:オート / 266mm

3,072×2,304 / 絞り優先AE / 1/60秒 / F5.3 / 0.67EV / ISO64 / WB:オート / 266mm
3,072×2,304 / 絞り優先AE / 1/20秒 / F11.8 / 0.67EV / ISO64 / WB:オート / 133mm

3,072×2,304 / 絞り優先AE / 1/160秒 / F5.3 / 0.67EV / ISO64 / WB:オート / 266mm
3,072×2,304 / マニュアル露出 / 3.2秒 / F3.9 / 0EV / ISO64 / WB:オート / 66mm

3,072×2,304 / マニュアル露出 / 4秒 / F5 / 0EV / ISO64 / WB:オート / 50mm 3,072×2,304 / マニュアル露出 / 1秒 / F5 / 0EV / ISO64 / WB:オート / 53mm(彩度+1)

3,072×2,304 / マニュアル露出 / 2秒 / F5.9 / 0EV / ISO64 / WB:オート / 133mm 3,072×2,304 / 絞り優先AE / 1/160秒 / F5.2 / 0EV / ISO64 / WB:オート / 61mm


URL
  カシオ
  http://www.casio.co.jp/
  製品情報
  http://dc.casio.jp/product/exilim/ex_v7/
  気になるデジカメ長期リアルタイムレポートバックナンバー
  http://dc.watch.impress.co.jp/static/backno/longterm.htm

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( 本誌:折本 幸治 )
2007/04/09 00:02
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