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松下電器 DMC-TZ1【第1回】
手ブレ補正付き光学10倍ズーム搭載のコンパクトカメラ

Reported by 本誌:伊達 浩二


 松下電器の「DMC-TZ1」は、手ブレ補正機構付きの10倍ズームレンズを搭載したコンパクトデジカメだ。35mm判換算で35〜350mmのレンズを搭載している。

 高倍率ズーム機には、10〜12倍のレンズを搭載した一眼レフ的なデザインの製品と、6〜7倍のレンズを搭載しコンパクトカメラ的なデザインの製品の2つのジャンルがあったが、TZ1は10倍ながらコンパクトカメラ型のデザインを実現したところが新しい。

 そのために、レンズを途中で屈曲させてボディ内に収めている。通常の屈曲型と異なるのは、ボディから飛び出た沈胴部分も持っていることだ。上から見ると、レンズ全体はL字型に曲げられてカメラに収まっている形だ。

 構造はともかく、同じ松下電器のDMC-FZ7などに比べると、レンズ部のはみ出しが小さく、背も低いため、ずっと持ち歩きやすいデザインになっている。松下電器では光学10倍では世界最小の体積としている。ただし、3倍ズームレンズ搭載のDMC-FX9、DMC-FX01などに比べれば、一回り以上大きいのはしかたのないところだろう。

 従来のFZシリーズが「運動会」をターゲットに手軽に望遠撮影を実現するというコンセプトだったのに対し、TZ1では「旅行」をターゲットに高倍率ズーム機を持ち歩くというコンセプトのようだ。

 TZ1にはシルキーシルバー、シャンペンゴールド、コンフォートブルーの3色がある。反射が少なく写り込みしにくい黒っぽいカメラが好みなので、コンフォートブルーを選んだ。価格は44,800円、ポイント還元率は13%だった。


本体正面 本体背面

左側面。起動時の状態 左側面。望遠端にズームした状態

本体丈夫。本体の右手には、しっかりしたグリップがある 底面。グリップ部にSDカードとバッテリを収納する

右後方から。モードダイヤルはわずかに飛び出ていて操作しやすい バッテリー。左のFX8/9/01用に比べると幅が狭く厚みがある

充電はバッテリーを取り出して充電器で行なう。回転式のコンセントを備えた小型のタイプ LUMIXシリーズは春モデルからメニュー項目のデザインが変わった

パッケージ内容一覧。内蔵メモリが13MBあるため、SDメモリーカードは付属しない。バッテリー用のケースがついているのは家電メーカーらしい配慮

バッテリーとSDメモリーカードを入れ、ストラップとレンズカバーをつけて準備完了の状態。パッケージ一覧に入れ忘れたがレンズカバー用の紐も付属している この状態で重量は272g

手元にあったFZ7(左)、FX8(右)との比較写真。FZとは異なった、FXを一回り大きくした形であることがわかる ボディの厚みの違いに注目

 まだ、2日ほどしか使っていないが、最初の印象を記しておこう。良い点は、本体は大柄ながら厚みが薄いため、思っていたよりも持ち歩きやすく、カバンからも出しやすい。バッテリーはかなり持つようで、約200枚撮影して、ようやく3分割されている残量表示が1つ消えた。2泊3日なら充電器なしでもいけそうだ。

 起動が速いのもいい。沈胴式なので起動時にレンズが飛び出す儀式があるだろうと思っていたが、起動直後の広角端の位置ではレンズは動かないので、すぐに撮影可能となる。望遠側にズーミングしていくと、レンズが少しずつ伸びていくが望遠端でも思ったほど飛び出さない。

 気になる点は、いまどきのコンパクトデジカメには珍しくレンズバリアがなく、レンズキャップを使うこと。せっかく起動が速いのに、撮影時にいちいち着脱するのがまだるっこしい。一眼レフやFZシリーズでは当たりまえなのことではあるが、パッと取り出して撮影することの多いコンパクトカメラとしては、なんとかしてほしいところだ。また、十字キーの位置が低く、触れてしまうことがある。

 善し悪しを抜きにして、TZ1はFZシリーズとはかなり異なった性格の製品だということも強く感じた。まずTZ1には、EVFがなく背面の液晶だけである。望遠端での撮影では顔をつけて構えたいときがあった。FZシリーズが望遠端付近で被写体を追うカメラだとすれば、TZ1はもっと気軽で、ずーとズーミングしていったら遠くの物も撮れる、という雰囲気だといえばわかりやすいかもしれない。

 TZ1には、シャッター速度優先や絞り優先のモードがないことも性格を表わしているだろう。基本的に、オートモードやシーンセレクトで撮るカメラなのだ。

 ついでにいえば、松下電器のデジカメは、メニュー選択の決定を「↓」や「→」に割り当てる機種が多かったのだが、TZ1では十字キー中央の「MENU/SET」ボタンに変更されている。これは、他社では多数派なので、それに合わせたのかもしれない。

 発表会場で見たTZ1は、高倍率ズーム機ということもあって、「写真」を意識したマニアックなカメラを想像していたのが、実際に使ってみるともっとリラックスした「記憶」を残すためのカメラのような気がしている。カメラのコンセプトにあるような長い旅行には行けそうもないが、日々の散歩や小旅行を通じて、TZ1というカメラと付き合って行こうと思っている。

※作例のリンク先ファイルは、撮影画像をコピーおよびリネームしたファイルです。
※写真下の作例データは、記録解像度(ピクセル)/露出時間/絞り値/露出補正値/ISO感度/ホワイトバランス/35mm判換算の焦点距離を表します。


広角端。35mm相当。開放のF2.8になっている。風景モードで撮影
2,560×1,920 / 1/640秒 / F2.8 / 0EV / ISO80 / WB:オート / 35mm
望遠端。350mm相当。この焦点距離では開放でもF4.2になる
2,560×1,920 / 1/400秒 / F4.2 / 0EV / ISO80 / WB:オート / 350mm

望遠端。高い位置にある桜の花も撮りやすい。望遠端なら被写界深度の深いコンパクトデジカメでもこれぐらいは背景をぼかせる
2,560×1,920 / 1/640秒 / F4.2 / 0EV / ISO100 / WB:オート / 350mm
広角端。歩道脇のお宅の庭にモクレンがきれいに咲いていた
2,560×1,920 / 1/800秒 / F5 / 0EV / ISO100 / WB:オート / 35mm

広角端。練馬区役所。逆光の割にコントラストは高い。風景モード
2,560×1,920 / 1/500秒 / F2.8 / 0EV / ISO80 / WB:オート / 35mm
広角端。東京都庁。建造物を撮っていると、もうちょっと広角側がほしくなる
2,560×1,920 / 1/640秒 / F2.8 / 0EV / ISO100 / WB:オート / 35mm

夜間の手持ち撮影。靖国通りに面した桜
2,560×1,920 / 1/8秒 / F2.8 / 0EV / ISO200 / WB:オート / 35mm
街中の小社。布袋さんは木槌を振りかざしている。桜はまだ二分咲き
2,560×1,920 / 1/400秒 / F2.8 / 0EV / ISO100 / WB:オート / 35mm

銭湯の門番役を務める狸
2,560×1,920 / 1/800秒 / F3.8 / 0EV / ISO100 / WB:オート / 82mm


URL
  松下電器
  http://panasonic.jp/
  製品情報
  http://panasonic.jp/dc/tz1/

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( 本誌:伊達 浩二 )
2006/03/29 16:44
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