シャッター音は、思っていたよりも小さい。それでも、ミラーが動いてシャッターが切れるのが音でわかる。シャッターがシャッターであって、単なる電気スイッチではないことが、うれしく感じる。いや、一眼レフだから当たり前なのだが、つい口元がゆるんでしまう。スポーツモードにして連写をすると、気持ちのよい速度でシャッターが切れるのもうれしい。
初代の銀塩Kissと並べてみると、Kiss Digital Nは、やや高く、幅が狭く、厚みのあるボディなのがわかる。見比べるとずんぐりしているともいえる。並べてみるとまったく違うデザインなのだが、ストロボに向けてペンタ部が絞り込まれているところや、高さを稼ぐためにストロボ部が前のめりになっている感じが似ている。
左が銀塩の初代Kiss、右がKiss Digital N。共通のモチーフはあるが、こんなに違う形をしているとは思わなかった
上から見ると幅の違いがはっきりわかる
2台を交互に構えてみると、銀塩のKissに比べファインダーの倍率が低いことと、グリップ部が柔らかい素材ではないことが、一番の違いだろう。ファインダーについては、構造やコスト上しょうがないと頭では分かっているのだが、銀塩一眼にくらべて、一番負けているところだろう。グリップ部はKissは伝統的に柔らかめの素材が使われていたので、シボがついているとはいえ固いプラスチック素材なのはKissっぽくない。まぁ、これもしょうがないことだ。逆に、Kiss Digital Nのファインダーには視度補正機能が組み込まれており、とてもありがたい。