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【フォトキナ】富士フイルム「GFX 50R」「instax SQUARE SQ20」実機レポート

1億画素GFXや新GF/XFレンズのモックアップ写真も掲載

フォトキナ2018にあわせて発表された富士フイルムの新製品や開発発表製品について、詳細をお届けする。

GFX 50R

約44×33mmフォーマットの中判ミラーレスカメラ。既存モデル「GFX 50S」と同等の画質、スピード、撮影枚数、動画記録といった基本仕様を継承しつつ、X-E3を大きくしたような馴染みのあるスタイルで「スナップ撮影で快適に使える中判カメラ」として訴求する。

日本でも11月にボディ単体で税別56万5,000円前後で発売予定。小型軽量に加えGFX 50Sより10〜15万円ほど手頃な価格は、約44×33mmという大きなフォーマットを身近に感じさせる。スナップ向けとしては、カメラに引っかかりがなく、軽量で縦横に素早く構えられる点が好ましい。

着脱式EVFの省略、背面モニターの動く方向を3ウェイから2ウェイにする、ファインダー倍率を50Sの0.85倍から0.777倍に抑えるなど、ボディの内部構造を見直して795gに軽量化している。GFX 50SはEVF装着時で920gだった。

背面はカーソルを省略し、シンプルな操作部配置となった。X-E3から継承するタッチパネル上での4方向フリックFnを採用している。記録メディアはSDデュアルスロット。Wi-Fi/Bluetooth通信機能も搭載した。USB端子はType-C。

EVFと背面モニターは独立で色味を調節可能。35mmクロップモードも搭載。

同社はレンジファインダースタイルに思い入れがあるといい、Xシリーズの最初のモデルもレンジファインダーカメラ風スタイルの「X100」だった。それがいよいよGFXにも展開されたという位置づけ。

外観はシンプルなスタイリングで存在感と親しみやすさを表現しつつ、レンズが重めのシステムとして、グリップ部は凸量を抑えながら確実に持てる断面形状を研究したという。

GFX 50S(右)と比較。
Capture Oneに対応
バッテリーはGFX 50Sと同じ。
GFX 50SのEVFを外した状態が、ほぼGFX 50Rの高さ。

1億画素のGFXを予告

GFX 100 MEGAPIXELS。今回はケース内展示のみ。

1億画素の「GFX」には、像面位相差AFの搭載が予告されている。AF高速化によりスポーツ撮影に挑戦するフォトグラファーが出てくることにも期待しているという。また、GFX 50Sに寄せられた「これで4K動画が撮れたら最高」の声に対して、4K/30p記録を実現した。

ボディ内手ブレ補正の搭載はカメラのサイズ感に跳ね返るため、例えばAPS-CでもX-T3には非搭載。それでも、ミラーレスカメラの機動性を手持ち撮影で活かしてほしいとして搭載が決まった。

1億画素の画像イメージを示した。拡大時
全体まで引いたところ。
全撮影領域を同社システムでカバーする考え。縦軸は価格帯。

GFX 100 MEGAPIXELSのサイズと重量は、一眼レフカメラのフラッグシップ機と同等レベルを目指すという。本体のスタイリングには、ダイナミックさや、均整の取れた引き締まったイメージを託す。

新GFレンズ/XFレンズの発表も

GFレンズ

最新のロードマップ
望遠ズーム「GF100-200mmF5.6 R LM OIS WR」。小型に仕上がる予定だという。
コンパクトな「GF50mmF3.5 R LM WR」はGFX 50Rに最適だという。インナーフォーカス式。
標準ズーム「GF45-100mmF4 R LM OIS WR」写真館からの要望が多い焦点域だという。

XFレンズ

XF16mmF2.8 R WR(モックアップ)。2019年登場予定
XF16-80mmF4 R OIS WR(モックアップ)。2019年登場予定
XF33mmF1 R WR(モックアップ)。2020年登場予定。

instax SQUARE SQ20

デジタルで撮影し、本体内のプリンターでinstax SQUAREフィルムに出力する“ハイブリッドインスタントカメラ”。2017年5月発売の「SQ10」に続くモデル。日本では11月中旬に税込2万4,300円前後で発売。

カラーは2色。
コラージュ系の撮影と編集をカメラ内で行える。
分割撮影のスタイル選択。
縦3分割の撮影時。1つずつシャッターボタンを押して撮影していく。

動画記録を活かしたフレーム選択機能「モーションモード」や、動きを残像や時間差の4分割として表現するモードなど、より遊び心あるのプリントを得られるようになった。

動画で一連を記録し、任意のコマを抽出できるよう「モーションモード」。
instax SQUAREフィルムを使用。

BtoB向けにプロジェクターを新開発

プロジェクターの市場拡大と、その需要に対応するという製品。屈曲光学系のレンズは任意方向に回転可能で、投影方向を縦横に変えられるほか、本体位置を固定したまま左右35%、上下85%に投影像を動かせる。広いレンズサークルを持つ構造で実現しているという。

本体サイズは470×375×108mm。横置き・縦置きを想定とした端子配置にもなっていた。本体重量は10kgを目安に開発中。

本誌:鈴木誠