【短期集中連載】4人の写真家と「E-410」――ネイチャー

【短期集中連載】4人の写真家と「E-410」――ネイチャー

Reported by 吉住志穂

ED 40-150mm F4-5.6 / 3,648×2,736 / 1/320秒 / F5.6 / +0.7EV / ISO100 / WB:晴れ / 110mm

　自分の見た世界を自分の見た印象で残し、人に見てもらえるのが、写真の面白さのひとつだと思います。私のテーマは自然の「こころ」。どんな自然にも、人工物では出し得ない魅力があります。その魅力を留めるため、1枚の写真に残す。美しいものだけを切り取り、より印象を強める。そのプロセスを意識することで、自分の心が写真に投影される気がします。写真を見て、再び自然への想いを強める。私がネイチャー写真に惹かれ続ける理由です。

　好きな季節は春。春になると花が一斉に咲き誇り、虫たちが元気に動きだし、木々が新緑に覆われます。どの季節も自然に向き合い撮影するわけですが、自然の中でも花を良く撮る私にとって、やはり早春から初夏にかけてが、一番心が弾む時期です。

　そんな春の真っただ中、新しいデジタル一眼レフカメラを買いました。E-410です。今回の写真は、E-410を手にしてから撮り貯めた作品になります。今年の春は例年以上に遠方でのロケが多かったのですが、レンズを含め、E-410のコンパクトさにはさっそく助けられました。以前から使用しているE-330もそれほど大きなカメラだとは思いませんが、比べるとE-330がかわいそうになるくらい、E-410の小ささは際立っています。

作例のリンク先のファイルは、JPEGで撮影した画像をコピーおよびリネームしたものです。
作例下の撮影データは、使用レンズ/記録解像度(ピクセル)/露出時間/絞り値/露出補正値/ISO感度/ホワイトバランス/実焦点距離を表します。


ED 50mm F2 Macro / 3,648×2,736 / 1/80秒 / F2 / +1EV / ISO100 / WB:晴れ / 50mm	ED 50mm F2 Macro / 3,648×2,736 / 1/800秒 / F2 / +1.3EV / ISO100 / WB:晴れ / 50mm


ED 14-42mm F3.5-5.6 / 3,648×2,736 / 1/80秒 / F8 / +1.3EV / ISO100 / WB:晴れ / 14mm	ED 40-150mm F4-5.6 / 3,648×2,736 / 1/20秒 / F5.6 / +1EV / ISO100 / WB:晴れ / 150mm


ED 14-42mm F3.5-5.6 / 3,648×2,736 / 1/4秒 / F16 / +0.7EV / ISO100 / WB:― / 42mm(モノクロ・フィルター:Or・調色:緑)	ED 40-150mm F4-5.6 / 3,648×2,736 / 1.3秒 / F8 / +0.3EV / ISO100 / WB:晴れ / 106mm

ED 14-42mm F3.5-5.6 / 3,648×2,736 / 1/40秒 / F8 / +1EV / ISO100 / WB:晴れ / 35mm

　私の場合、デジタル一眼レフカメラを導入する以前から、三脚＋マニュアルフォーカスでの撮影が基本。そのため、E-410で撮影するときはライブビューを多用しています。E-410にはフォーカス位置を7倍や10倍に拡大してピント合わせを行なう機能がありますが、これが大変便利。手持ちだと難しいのですが、三脚使用が前提の私にはぴったりの機能です。またライブビューには、暗い被写体を自動的に明るく映し出す機能があります。暗い森の中でもピントを合わせやすく、色々なケースで役立っています。

　スーパーコンパネも三脚との相性が抜群です。例えば三脚を高めにセットしたとき、絞り値などの設定をファインダーをのぞかなくても確認できます。スーパーコンパネで特に利用するのが、ホワイトバランスとISO感度の変更。もともとボタンやダイヤルが少ない方が好みなので、スーパーコンパネは私にあった装備だと思っています。あとは自分の好きな機能を組み合わせる、オリジナルスーパーコンパネの作成ができると良いですね。

　そういえば、VIVIDが初期設定だったE-330と違い、E-410はデフォルトがNATURALになりました。それに合わせたわけではないのですが、私もほとんどの撮影をNATURALで行なうようになりました。これまでの機種より花びらのふわっとした色がきれいに出るし、黄色やピンクの色再現が気に入ってます。


35mm F3.5 Macro / 3,648×2,736 / 1/40秒 / F5 / +2EV / ISO100 / WB:晴れ / 35mm	ED 50-200mm F2.8-3.5 / 3,648×2,736 / 1/60秒 / F5 / +0.3EV / ISO100 / WB:晴れ / 200mm


35mm F3.5 Macro / 3,648×2,736 / 1/800秒 / F3.5 / 0EV / ISO100 / WB:晴れ / 35mm	35mm F3.5 Macro / 3,648×2,736 / 1/15秒 / F3.5 / +2EV / ISO100 / WB:晴れ / 35mm


35mm F3.5 Macro / 3,648×2,736 / 0.4秒 / F10 / +2EV / ISO100 / WB:晴れ / 35mm	ED 50mm F2 Macro / 3,648×2,736 / 1/125秒 / F2 / +1EV / ISO100 / WB:晴れ / 50mm


35mm F3.5 Macro / 3,648×2,736 / 1.6秒 / F13 / -0.3EV / ISO100 / WB:晴れ / 35mm	ED 14-42mm F3.5-5.6 / 3,648×2,736 / 2 秒 / F11 / -0.7EV / ISO100 / WB:晴れ / 42mm

　よく使うレンズは、ダブルズームと、50mm F2 Macro、35mm F3.5 Macro。中でも35mmは軽量なので、E-410にお薦めです。開放F3.5と暗めですが、円形絞りなのでボケがキレイ。レンズ交換はもちろん屋外で行ないますが、ゴミで困ったことは全くありません。マクロ撮影は基本的に単焦点なので、レンズ交換を頻繁に行なうことになります。安心してレンズ交換できることも、E-410の強みのひとつでしょう。

　最近、ダイビングに挑戦しました。E-410には水中ハウジングが用意されていますし、シーンモードには水中専用もモードもあります。これらは上位機種のE-510にはありません。まだ潜るだけで精一杯ですが、いずれはE-410と一緒に、南の海に潜って写真を撮りたいと考えています。


ED 40-150mm F4-5.6 / 3,648×2,736 / 1/80秒 / F11 / 0EV / ISO100 / WB:晴れ / 83mm	ED 40-150mm F4-5.6 / 3,648×2,736 / 1/60秒 / F9 / -1EV / ISO100 / WB:日陰 / 119mm


ED 50mm F2 Macro / 3,648×2,736 / 1/400秒 / F2.2 / +1.7EV / ISO100 / WB:晴れ / 50mm	ED 50mm F2 Macro / 3,648×2,736 / 1/1,250秒 / F2 / +0.7EV / ISO100 / WB:晴れ / 50mm


35mm F3.5 Macro / 3,648×2,736 / 1/125秒 / F3.5 / +0.3EV / ISO100 / WB:晴れ / 35mm	ED 50mm F2 Macro / 3,648×2,736 / 1/250秒 / F2 / +0.7EV / ISO100 / WB:晴れ / 50mm


ED 50mm F2 Macro / 3,648×2,736 / 1/250秒 / F6.3 / +0.7EV / ISO100 / WB:オート / 50mm	ED 50-200mm F2.8-3.5 / 3,648×2,736 / 1/400秒 / F3 / +0.3EV / ISO100 / WB:曇り / 123mm

ED 50-200mm F2.8-3.5 / 3,648×2,736 / 1/250秒 / F3.5 / +1EV / ISO100 / WB:日陰 / 200mm

■ ＵＲＬ
　オリンパス
　 http://www.olympus.co.jp/
　製品情報
　 http://olympus-esystem.jp/products/e410/
　レンズ交換式デジタル一眼レフカメラ機種別記事リンク集(E-410)
　 http://dc.watch.impress.co.jp/static/link/dslr.htm#e410
　 4人の写真家と「E-410」――男一人旅
　 http://dc.watch.impress.co.jp/cda/review/2007/06/13/6181.html
　 4人の写真家と「E-410」――ファミリーフォト
　 http://dc.watch.impress.co.jp/cda/review/2007/06/12/6376.html
　 4人の写真家と「E-410」――街角写真
　 http://dc.watch.impress.co.jp/cda/review/2007/06/11/6382.html

吉住志穂
(よしずみしほ)1979年東京生まれ。日本写真芸術専門学校卒業後、竹内敏信事務所に入社。 2005年4月に独立。自然の「こころ」をテーマに、花や風景の作品を撮り続けている。「デジタルフォト」や「日本フォトコンテスト」で連載中。日本自然科学写真協会(SSP)会員。http://www.geocities.jp/shihoyoshizumi/

2007/06/14 09:13

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