デジカメ Watch

【短期集中連載】4人の写真家と「E-410」――街角写真

Reported by 佐々木啓太

ED 40-150mm F4-5.6 / 3,648×2,736 / 1/320秒 / F7.1 / +0.3EV / ISO100 / WB:晴れ / 150mm




 待望の超軽量デジタル一眼レフカメラ「E-410」を手に持つと、「今日は荷物が重いからコンパクトデジカメにしておくか」という発想がなくなる。

 筆者は一眼レフカメラのシャッターを切った時に動くミラーの心地よさや、気になる瞬間にタイミングよく撮れるリズム感が好きだが、持っていくのに重さや大きさがネックになることもあった。しかし、「E-410」の重さは負担にならないし、カバンに入れても場所をとらないので、積極的に持っていきたくなる。ここまでボディが小さいと、男性ならグリップ感が気になるかもしれない。しかし、微妙な凹凸がちょうど良い引っかかりになるので、意外と安定感は高かった。

 一眼レフカメラを使う時は、カメラとレンズのバランスも重要なチェックポイントだ。コンパクトで軽いカメラに重たいレンズをつけると、バランスが悪くかえって疲れる。E-410には、ともに軽量コンパクトな「Zuiko Digital ED 14-42mm F3.5-5.6」と「Zuiko Digital ED 40-150mm F4-5.6」のWズームセットがベストマッチ。重さから考えて、これ以外で許容できるレンズは、35mm F3.5 Macroぐらいだろう。一眼レフカメラは豊富なレンズシステムの中から、自分の表現意図に合わせてレンズを選ぶのも1つの魅力なので、この点は少し寂しく感じる。しかし、このセットレンズは写りも良く、しっかりしたピントリングも装備。フードも付いている。レンズ3本で35mm換算で焦点距離28~300mm相当の画角と、等倍マクロが揃うので、とりあえずは十分だろう。後はスタンダード版の広角ズームの発売に期待したい。マクロ以外はボディとセットで買うのが断然お買い得なのもチェックポイントだ。

  • 作例のリンク先のファイルは、JPEGで撮影した画像をコピーおよびリネームしたものです。
  • 作例下の撮影データは、使用レンズ/記録解像度(ピクセル)/露出時間/絞り値/露出補正値/ISO感度/ホワイトバランス/実焦点距離を表します。





ED 40-150mm F4-5.6 / 3,648×2,736 / 1/125秒 / F4.5 / +0.3EV / ISO200 / WB:晴れ / 58mm ED 40-150mm F4-5.6 / 3,648×2,736 / 1/400秒 / F8 / 0EV / ISO200 / WB:晴れ / 142mm ED 14-42mm F3.5-5.6 / 3,648×2,736 / 1/125秒 / F8 / 0EV / ISO200 / WB:晴れ / 22mm

ED 14-42mm F3.5-5.6 / 3,648×2,736 / 1/200秒 / F8 / 0EV / ISO100 / WB:晴れ / 14mm ED 14-42mm F3.5-5.6 / 3,648×2,736 / 1/125秒 / F7.1 / -0.3EV / ISO100 / WB:晴れ / 20mm ED 14-42mm F3.5-5.6 / 3,648×2,736 / 1/200秒 / F8 / +0.3EV / ISO100 / WB:晴れ / 14mm

ED 40-150mm F4-5.6 / 3,648×2,736 / 1/320秒 / F7.1 / +0.3EV / ISO200 / WB:晴れ / 137mm ED 40-150mm F4-5.6 / 3,648×2,736 / 1/200秒 / F5 / -0.3EV / ISO100 / WB:晴れ / 86mm ED 40-150mm F4-5.6 / 3,648×2,736 / 1/160秒 / F5.6 / 0EV / ISO200 / WB:晴れ / 40mm

ED 40-150mm F4-5.6 / 3,648×2,736 / 1/250秒 / F6.3 / 0EV / ISO100 / WB:晴れ / 137mm ED 40-150mm F4-5.6 / 3,648×2,736 / 1/50秒 / F5.4 / +0.7EV / ISO200 / WB:晴れ / 132mm ED 40-150mm F4-5.6 / 3,648×2,736 / 1/200秒 / F5.6 / +0.3EV / ISO200 / WB:晴れ / 114mm




 E-410の大きな特徴であるライブビューは、三脚を使った撮影で構図を固定しても、背面の液晶画面を見ながら任意にピント合わせの位置を選べるので、テンポよく撮影できる。街角写真を撮るときに三脚を持っていくことはほとんどないが、夕方少し暗くなってからの撮影では、両肘を手すりなどについてカメラを固定して手ブレを防ぐようにする。こんなときにライブビューは大活躍だ。

 E-410の最大の特徴は、その軽さにある。いつでも気楽に持ち歩けるカメラで、気になる風景を思いのままに切り撮って、時間にそって並べると、そこに自分自身の心が写っているのに気付く。たくさん撮れば撮るほど、自分でも意識していなかった感情を発見することができる。これが見つかると写真はもっと面白くなる。必要なのは、身近な街へ出てたくさん写真を撮ること。何を撮ればいいか分からない時は、面白いと思ったところをすべて撮り尽くすようにするといい。撮りはじめれば次の被写体も見つかるようになるはずだ。





ED 14-42mm F3.5-5.6 / 3,648×2,736 / 1/125秒 / F6.3 / +0.3EV / ISO100 / WB:晴れ / 14mm ED 14-42mm F3.5-5.6 / 3,648×2,736 / 1/100秒 / F5.6 / +0.3EV / ISO100 / WB:晴れ / 14mm

ED 14-42mm F3.5-5.6 / 3,648×2,736 / 1/60秒 / F4.5 / +1EV / ISO100 / WB:晴れ / 14mm ED 14-42mm F3.5-5.6 / 3,648×2,736 / 1/250秒 / F9 / 0EV / ISO100 / WB:晴れ / 14mm

ED 14-42mm F3.5-5.6 / 3,648×2,736 / 1/400秒 / F11 / 0EV / ISO100 / WB:― / 14mm(モノクロ、フィルター効果Ye、調色セピア) ED 40-150mm F4-5.6 / 3,648×2,736 / 1/400秒 / F8 / +0.3EV / ISO100 / WB:― / 110mm(モノクロ、フィルター効果Ye、調色セピア)

ED 14-42mm F3.5-5.6 / 3,648×2,736 / 1/60秒 / F5 / +0.3EV / ISO100 / WB:― / 19mm(モノクロ、フィルター効果Ye、調色セピア) ED 14-42mm F3.5-5.6 / 3,648×2,736 / 1/80秒 / F5.6 / +0.3EV / ISO100 / WB:― / 21mm(モノクロ、フィルター効果Ye、調色セピア)




ED 14-42mm F3.5-5.6 / 3,648×2,736 / 1/200秒 / F8 / -0.3EV / ISO100 / WB:晴れ / 14mm





URL
  オリンパス
  http://www.olympus.co.jp/
  製品情報
  http://olympus-esystem.jp/products/e410/
  レンズ交換式デジタル一眼レフカメラ機種別記事リンク集(E-410)
  http://dc.watch.impress.co.jp/static/link/dslr.htm#e410
  4人の写真家と「E-410」――男一人旅
  http://dc.watch.impress.co.jp/cda/review/2007/06/13/6181.html
  4人の写真家と「E-410」――ファミリーフォト
  http://dc.watch.impress.co.jp/cda/review/2007/06/12/6376.html
  4人の写真家と「E-410」――ネイチャー
  http://dc.watch.impress.co.jp/cda/review/2007/06/14/6403.html



佐々木啓太
(ささきけいた)1969年兵庫県生まれ。写真専門学校でモノクロオリジナルプリントを見たのがきっかで、写真家への道を志すようになった。スタジオアシスタント、写真家の助手生活を経て独立。現在は「街角写真家」という肩書きで活動中。「街角写真」とは、気になる街の片隅をスナップする写真のこと。デジタルカメラの登場でカラーにシフトしていたが、PX-5500やファインアート紙と出会い、再びモノクロ熱が上昇中。http://homepage.mac.com/st_eight/

2007/06/11 00:00
デジカメ Watch ホームページ
・記事の情報は執筆時または掲載時のものであり、現状では異なる可能性があります。
・記事の内容につき、個別にご回答することはいたしかねます。
・記事、写真、図表などの著作権は著作者に帰属します。無断転用・転載は著作権法違反となります。必要な場合はこのページ自身にリンクをお張りください。業務関係でご利用の場合は別途お問い合わせください。

Copyright (c) 2007 Impress Watch Corporation, an Impress Group company. All rights reserved.