Apple TVの基本機能を一言で説明すると、「iTunesとの同期機能を備えたネットワークメディアプレーヤー」になる。Macintosh、Windows問わず、すでに音楽やPodcastなどで、iTunesを愛用している人も多いだろう。基本装備としては、40GBのHDD、Ethernet端子、IEEE 802.11nドラフト1.0準拠の無線LAN機能などを搭載。テレビへの出力端子は、HDMIおよびコンポーネント端子のみという割り切りも面白い。操作は付属のリモコンで行なう。iTunesとの同期は、Wiondows、Macitoshを問わず可能だ。
Apple TVで扱えるコンテンツは、大きく別けて動画ファイル、音声ファイル、静止画ファイルの3タイプ。このうち動画ファイルと音声ファイルの再生は、PC/Macの任意ファイルとApple TVを同期させる方法と、PC/Macからのストリーミング再生(最大5台まで)のどちらかを選べる。一方静止画は、必ず同期作業を行ない、Apple TVのHDDに取り込む必要がある。一度同期させれば、Apple TV単体での再生が可能になる。
Mac OS Xの場合は、任意のフォルダや画像を指定して同期できるほか、iTunes上でAperture、またはiPhotoのアルバムと同期できる。これらのソフトで画像を管理しているユーザーには大変便利だ。すべてのアルバムを一気に同期させてもいいし、任意のアルバムだけを同期させることも可能。一度アルバム→Apple TVの同期作業を行なっておけば、Mac上でアルバムの内容を変更したとしても、次回のiTunes接続時に自動的に同期が始まり、Apple TVでもその内容が反映される。
ネットワークメディアプレーヤー自体はこれまでもいくつか存在したが、Apple TVの価値はやはりMac/WinのiTunesや、Mac OS X用アプリケーションとの連携にある。また、アップル製品らしい高級感ある外観もポイントだ。今回割愛した動画ファイルや音声ファイル関連の機能も含め、アップルらしいユニークなコンセプトの製品といえるだろう。