以前、筆者がEOS 40Dを衝動買いした一番の理由は、シャッターのレスポンスに惚れたことです。普段仕事でEOS-1D系を使い続けている私には、EOS 40D以前のモデル(EOS D60、EOS 10D、EOS 20D、EOS 30D)のシャッターレスポンスが不満を感じていたのです。でもEOS 40DはEOS-1D系には一歩譲るものの、個人的には不満のない感触でした。そのEOS 40DゆずりのシャッターレスポンスはEOS 50Dでも健在です。
筆者の感覚では、EOS 40DとEOS 50Dとでシャッターレスポンスの差は感じられません。また、連写性能は約6.5コマ/秒のEOS 40Dに対し、EOS 50Dは約6.3コマ/秒とカタログスペック上はちょっと落ちましたが、実際両機を撮り比べても体感上はほとんど差は感じられません。
連続撮影枚数もUDMA対応の高速なCFを使用すれば、結果的にEOS 40Dを凌駕します。さらに「高感度撮影時のノイズ低減」がEOS 50Dから「標準」がデフォルトになり「標準」、「強め」、「弱め」、「しない」の4段階に設定できるようになりました。
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「高感度撮影時のノイズ低減」は、「する」「しない」の2択から4段階に
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EOS 40Dでは「高感度撮影時のノイズ低減」は「する」、「しない」の2設定でしたが、「する」に設定すると、ISO100・RAWでの連続撮影枚数が17枚から6枚に激減してしまうのに対し、EOS 50Dでは「標準」でも「しない」でも16枚のままです。
「高感度撮影時のノイズ低減」機能は、高感度時はもちろん、低感度時でも暗部のノイズに効くこともあり、解像感もほとんど損なうことがないので常に使用したいところでしたが、「標準」でも連続撮影枚数が減らないEOS 50Dは、よりノイズが少ない画質でも存分に連写性能を活かすことができるようになりました。
ちなみにEOS 50Dの「標準」とEOS 40Dも「する」の「高感度撮影時のノイズ低減」効果ですが、キヤノンに問い合わせたところ「標準」の方が「する」よりも若干効き目が強い仕様だそうです。
この「高感度撮影時のノイズ低減」機能についてはEOS 40Dとの対決も含め、次回以降で詳しく報告したいと思います。
第2回目の作例は、家族旅行のお供に連れて行ったときのものです。プロ機を除いた中ではトップクラスのレスポンスと連写性能・連続撮影性能を持つEOS 50Dなら、これらの性能が活躍する日常的な場面で不満を覚えることはないと思います。
例えば今回でかけた鴨川シーワールドでのイルカショーは初めてでしたが、ショーの段取りもイルカの動きも知らないままぶっつけ本番でカメラ任せでシャッターを押すだけでこのくらいは撮れました。
もともと筆者は動きモノは普段全く撮らないので、その技術はアマチュアの方々と大差ありません。(あるいは筆者よりももっと上手な方もいるでしょう)でも、EOS 50Dの性能を持ってすれば誰でも筆者並みには撮れると思います。
以前長期リアルタイムレポートの途中で購入してしまったEOS Kiss X2も健在です。家族旅行などには軽くて小さくよく写るEOS Kiss X2の方が適しているかもしれませんが、EOS 50Dの重さとデカでも筆者には苦になりませんでしたし、わざわざ持って行った甲斐を感じさせてくれる使う楽しさがありました。
- 作例のサムネイルをクリックすると、リサイズなし・補正なしの撮影画像を別ウィンドウで表示します。
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EOS 50D / EF-S 18-200mm F3.5-5.6 IS / 約5.4MB / 3,168×4,752 / 1/400秒 / F10 / 0EV / ISO100 / WB:オート / 60mm
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EOS 50D / EF-S 18-200mm F3.5-5.6 IS / 約3.1MB / 4,752×3,168 / 1/250秒 / F5.6 / 0EV / ISO100 / WB:オート / 160mm
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EOS 50D / EF-S 18-200mm F3.5-5.6 IS / 約5.6MB / 4,752×3,168 / 1/400秒 / F7.1 / 0EV / ISO100 / WB:太陽光 / 150mm
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EOS 50D / EF-S 18-200mm F3.5-5.6 IS / 約5.2MB / 3,168×4,752 / 1/400秒 / F6.3 / 0EV / ISO100 / WB:太陽光 / 170mm
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EOS 50D / EF-S 18-200mm F3.5-5.6 IS / 約5.8MB / 4,752×3,168 / 1/400秒 / F7.1 / 0EV / ISO100 / WB:太陽光 / 170mm
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EOS 50D / EF-S 18-200mm F3.5-5.6 IS / 約7.3MB / 4,752×3,168 / 1/500秒 / F8 / 0EV / ISO100 / WB:太陽光 / 200mm
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EOS 50D / EF-S 18-200mm F3.5-5.6 IS / 約4.4MB / 4,752×3,168 / 1/250秒 / F9 / 0EV / ISO100 / WB:太陽光 / 18mm
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EOS 50D / EF-S 18-200mm F3.5-5.6 IS / 約4.9MB / 4,752×3,168 / 1/320秒 / F6.3 / 0EV / ISO100 / WB:太陽光 / 160mm
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EOS 50D / EF-S 18-200mm F3.5-5.6 IS / 約4.0MB / 4,752×3,168 / 1/320秒 / F5.6 / 0EV / ISO100 / WB:太陽光 / 170mm
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■ 連写性能
共通データ:EOS 50D / EF-S 18-200mm F3.5-5.6 IS / 約5.1~5.7MB / 3,168×4,752 / 1/250秒 / F8 / 0EV / ISO100 / WB:太陽光 / 70mm
共通データ:EOS 50D / EF-S 18-200mm F3.5-5.6 IS / 約4.6~5.9MB / 3,168×4,752 / 1/250秒 / F10 / 0EV / ISO100 / WB:太陽光 / 50mm
■ URL
キヤノン
http://canon.jp/
バックナンバー
http://dc.watch.impress.co.jp/static/backno/longterm2009.htm#eos50d
キヤノンEOS 50D関連記事リンク集
http://dc.watch.impress.co.jp/cda/dslr/2008/09/18/9156.html
野下義光 (のしたよしみつ)熊本県生まれ、千葉県育ち。国立木更津工業高等専門学校機械工学科卒業後、エンジニアとして大手コンピューター会社に5年勤務。その後、夢を捨てきれず写真界へ身を投じる。現在ジュニアアイドルを中心にWeb、DVDジャケ写などで活躍中。フルデジタルの写真集も多数手がけている。趣味はネットオークション(笑) |
2009/02/16 18:30
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