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ニコン D80【第7回】 |
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Reported by
安孫子 卓郎
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D-ライティングは、シャドー部を持ち上げることで、コントラストが付きすぎて暗くなった部分を救済する機能。主要な被写体があまりにも暗くなってしまうと厳しいが、部分的な救済には役に立つ。モノトーンのセピアやクールは、白黒に対して白茶、白青の画像を作る機能。フィルター効果のカラーカスタマイズは、もとの色の上に様々な色をかぶせていく機能で、セピア調にはできるが、いわゆるモノトーンとは異なる写真になる。 また、画像合成は記録済みのRAWをもとにする。加えて、撮影時に多重露光も可能で、2枚、または3枚の多重露光を行なうことができる。こちらはJPEGでもOKだ。 こうした機能が必要なのか、議論もあるだろう。当然PCで行なう方がはるかに上質な結果になるし、特に合成については、カメラ内とPCとでは圧倒的な差がある。しかし、銀塩からデジタルに移行するベテランカメラマンの中には、PCはどうも苦手という人も多い。そのような方々にもデジタルの良さを味わってもらおうという試みだろう。その意味では、これらの機能を入れておくことも悪い話ではない。 ただそれならば、ソラリゼーションやポスタリゼーションなどの加工機能もあればと思う。ソラリゼーションは有名なテクニックで、興味を持つベテラン諸氏も多いだろう。しかし、銀塩でやると難しく、フイルムでは失敗したら取り返しが付かない。印画紙ではなかなか思うような結果にならない。 それならデジタル加工で、と念願の叶うカメラマンも多いのではないだろうか。またポスタリゼーションは、おそらく銀塩ではできない加工である。むしろセピアや青の調色は銀塩でも簡単にできる加工だから、特別なありがたみは感じない。やりたくてもできなかったソラリゼーションのような加工機能なら、カメラに入れる価値はあると思っている。 ただし不自然なのは、仕上がり設定「白黒」で撮影した場合、モノトーンやフィルター効果、D-ライティングなどの機能が適用できなくなる。フィルター効果はまだカラー画像のものだから理解できるが、白黒で撮影しておいてセピアに調色するなどは、銀塩でいえば当たり前の話。また撮影時に覆い焼きをするのも銀塩ではよくあることだ。それらが白黒に適用できないとなると、銀塩のベテランカメラマンには理解しがたいことだろう。周辺光量を落として焼き込むようなレタッチとか、銀塩での作品づくりをベースに機能を最適化してもらえれば、方向性は悪くないと思っている。
■ ＵＲＬ ニコン http://www.nikon.co.jp/ 製品情報 http://www.nikon-image.com/jpn/products/camera/slr/digital/d80/ レンズ交換式デジタルカメラ機種別記事リンク集(D80) http://dc.watch.impress.co.jp/static/link/dslr.htm#d80 気になるデジカメ長期リアルタイムレポートバックナンバー http://dc.watch.impress.co.jp/static/backno/longterm.htm （ 安孫子 卓郎 ） 2006/10/18 01:37
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