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キヤノン EOS Kiss Digital X 【第1回】
ゲットしました報告

Reported by 北村 智史


買いに行く

 もちろん、発売当日である。カミサンもいっしょである。というのは、カミサン用だからである。

 どうしてカミサン用なのかと言うと、ひとつには、筆者がデジタル一眼レフを使っているからである。ただでさえ、隣の芝生は青く見えるものなのに、カミサン愛用のコンパクト機と、デジタル一眼レフとでは写りが違う。うらやましくないはずがない。

 それに、ムスメが成長したこともある。ハイハイがせいいっぱいだったのが、よちよちと歩くようになって、それが今では走るんである。大人の急ぎ歩きでは追いつかない程度のスピードで、である。カミサン愛用のコンパクト機(いまだにソニーのT1を使っていたりする)のAFやズームが追いつかないぐらいに機敏になってしまっているのである。カミサンいわく「撮ろうと思ってカメラ向けるでしょ? したらテテテテッて走ってくの。ピント合わせてるうちに豆粒になっちゃうの」なのだそうな。

 その横で、筆者がデジタル一眼レフで撮っていたりする。コンパクト機でピントが合うのを待っているあいだに、隣でシャッター音がする。5コマ/秒連写だから音も軽快である。そのうえ、レンズ交換式だから、望遠だって自由自在。口惜しくならないはずがない。

 さらに、筆者がこういう仕事をしている。カメラの使い方、写真の撮り方でわからないことがあれば聞けばすむ。どこをどういじれば何ができるかは熟知しているし、××したいなら○○すればいいというのもすぐにわかる。カミサンからすれば、歩く取り扱い説明書、しゃべる解説書である。自分専用のサポートセンターが、半径3m以内にいるのである。使わずに放っておくなんてことができるはずがない。

 とまあ、そういう次第で、カミサン用にも1台買うことに決まったのが今年の春ごろ。どうせ今年はフォトキナイヤー。となれば、夏には各社の新製品の情報がそろっているはずだし、ひとつふたつは触るぐらいはできるだろう。

 で、発売日にもとの同僚のいる某量販店に買いに行ったというわけである。


いっしょに買ったもの

 買ったのはキヤノンのEOS Kiss Digital X。カミサンの希望で色はシルバーである。

 レンズは純正のEF-S 18-55mm F3.5-5.6 II USMではなく、シグマの18-125mm F3.5-5.6 DCを選んだ。

 以前にブログ(更新……いつになるんでしょうかね)で書いたが、けっこうよく写るレンズである。開放F値が暗いのはおもしろくないが、純正のEF-S 18-55mmと比べれば高倍率な分、許してあげようという気になる。

 だいいち、コンパクト機の3倍ズームに物足りなさを感じているカミサンに、18-55mmではお話にならない。と言って、純正のダブルズームもちょっと違う(レンズ交換の手間もあるし)。「ど」が点く素人に300mm相当のレンズを持たせるのも問題だ。もっとも、200mm相当ならブレないのか、などと突っ込まれると困るけれど。

 忘れちゃいけない予備の充電池。たいていは付属の充電池だけで十分だと思うが、充電を忘れることもあるだろう、撮影中に電池が切れるというおマヌケな目にあわないための保険は必要だし、電池の残量を気にしながら撮影するのも精神衛生上よろしくない(警告マークがピカピカしてるのを見ると、ドキドキしちゃうでしょ?)。それにデジタルなんだから、撮ったら見るし、見せるのが普通。どこかに遊びに行ったら、帰りの電車でスライドショーをやるのがお約束である(長時間座ってるだけというのが大の苦手のムスメでも、スライドショーを見ているうちは、おとなしくしていてくれるのだ)。電池切れで早期終了なんてハメにおちいるのはごめんこうむりたい。

 あと、メディアとカードリーダーも必要になる。が、CFは筆者のを使えばいいし(古い1GBのを渡して、自分用に2GBのを買うわけ。大人ってずるいね)、カードリーダーも余っているのがある。

 お値段は……ご想像におまかせします。なにせ、お友達価格なもんですから。


シルバーなのはカミサンがこっちのがいいと言ったから。レンズがシグマの18-125mmなのは、純正のEF-S 18-55mmより望遠が長くて、お値段が手ごろだから ボディに付けるとこんな感じ。もうちょっと大きいレンズのほうがかっこいいと思う

箱を開ける

 仕事の関係で、すでに借りたり返したりしているものだから、筆者としては、新鮮味なんてまるでない。

 が、カミサンにとっては初のデジタル一眼レフである。うれしくないはずがない。朝から浮かれ気味だったのが、家に帰って化粧箱を開けるときには完璧に浮かれきっていた。鼻歌まで聞こえてくる。まあ、勝手に浮かれててもらおう。と思っていたら、もうお声がかかった。以下、一問一答である。

「ねえ。取り扱い説明書って、読まなきゃダメ?」
「ダメに決まってる。ちゃんと読め」
「どっからどこまで読めばいい?」
「全部だ。ふざけるなっ」

 デジタル一眼レフが初めてな人にとって、何がわからないのかもわからない状態で取り扱い説明書を読めと言われても困るかもしれないが、スタートはやっぱり取り扱い説明書である。どこにどういうことが書いてあるかをざっと眺めておくだけでいい。

 どの道、全部を理解することは不可能だし、暗記できるものでもない。が、ひととおり目を通しておけば、わからないことがあったときに、どのあたりを見ればいいかの見当がつけられる(たぶん)。

 で、今、隣でカメラをいじりながら、取り扱い説明書を読んでいるところである。さっきまで浮かれていた顔が、少しはまじめになっている。いい傾向である。


ファーストインプレッション

パッケージの中身である。充電器がEOS Kiss Digital Nのより小さくなった気がする。シグマのレンズはフード付属。別に買わなきゃいけない純正より親切だと思う
 キヤノン EOS 20D(まだEOS 30Dには買い替えてない)とかニコン D200に慣れているせいもあるが、EOS Kiss Digital Xだとカメラが小さすぎて手があまる。特にグリップを握ったときの右手小指はパーフェクトにはみ出してしまう。まあ、そういうものだと思って持てばどうということはないし、軽いから持ちづらく感じることもない。

 それとやっぱり、ファインダー像が小さい。ニコンD80と見比べると絶望的な気分になれることは請け合える。暗くないのが救いだが。

 とは言え、液晶モニターが大きくなったのはうれしい。カミサンも最初はEOS Kiss Digital Nがいいと言っていたのが、秋には絶対大きくなるってとなだめて待った甲斐があったというものである。

 と思っていたら、「おお~っ」と素っ頓狂な声がする。どうしたのかと思えば、

「だって。遠くのものが大きく見えたんだよ!」

 そりゃあ、望遠側にズームすれば大きく写りますって。そんなに素朴に感動しないでください、って感じである。



URL
  キヤノン
  http://canon.jp/
  製品情報
  http://cweb.canon.jp/camera/eosd/kissdx/
  レンズ交換式デジタルカメラ関連記事リンク集(EOS Kiss Digital X)
  http://dc.watch.impress.co.jp/static/link/dslr.htm#kdigix


( 北村 智史 )
2006/09/08 18:28
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