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カシオ EXILIM ZOOM EX-Z1000【第2回】
軽快な撮り味

Reported by 本誌:伊達 浩二


 EX-Z1000が届いてから2週間目。相変わらず東京の週末は晴れ間が少なく、本格的な撮影ができないでいる。

 とはいえ、カメラ自体は常時携帯しており、取材や散歩の際に活用している。


LUMIXのストラップとケースを愛用。向こう側にあるのがEX-1000付属のストラップ
 ちなみに、付属のストラップは大柄な私には小さすぎるので、松下電器のDMC-FX8に付属していたものを使っている。ストラップはメーカーによって差が大きい付属品で、カシオは伝統的に薄くて輪が小さく、松下は太くて輪も大きい。

 ついでというのも何だが、FX8用のケースはEX-Z1000にピッタリの大きさだったので、これも流用している。EX-Z1000のラウンドしたデザインとステンレスボディの色合いとも合って、よく似合っている。「LUMIX」の文字が入っているのはご愛敬だが、お許しいただきたい。


サクサク撮れる操作性

 カシオのカメラは、サクサク撮れるという印象があるが、EX-Z1000も例外ではない。とくに便利なのは、ワイド液晶に常時表示されているメニューで、撮影時の設定はほとんどこれでできる。

 十字キーの下で設定に入り、上下キーで項目を選択し、左右キーで設定する。決定ボタンをいちいち押さなくて良いので、複数の項目を設定するときも続けて設定できる。

 さらに、特によく使用する項目は十字キーの左右に割り当てて、メニューを使うことなく変更できる。最初はホワイトバランスを割り当てていたが、オートでほぼ問題ないことがわかったので、ISO感度に変えている。まだ、ちゃんとテストできていないのだが、ISO感度による画質の変化は大きいほうだ。

 これ以外では、メニューボタンとシーンセレクト機能であるベストショット機能を呼び出す「BS」ボタンを使うぐらいで、操作体系はシンプルでわかりやすい。


実際よりも晴れて撮れる

 発表会の取材時は、薄暗い会議室でプロジェクターの画像と、人物のバストアップを交互に撮ることが多い。カメラによっては、色温度の変化に追随できない製品もあるのだが、EX-Z1000はオートのままで問題なく撮れる。

 ただし、光学手ブレ補正は搭載されていないので、ISO400か800に上げて、1/80秒ぐらいで撮っている。

 屋外で撮っているときも日向、日陰とも露出は適正。ほとんどオート任せで、シャッターボタンだけ押していれば大丈夫だ。オートブラケットや露出ブラケットの必要性は感じない。

 いまのところちょっと気になっているのは、青空が思っていたよりも強調されることと、広角端にみられるタル型の湾曲ぐらいだ。曇天続きの中では空が青く撮れるのはありがたいのだが、ちょっとだけやり過ぎな気もする。タル型はビルなどを撮っていてもちょっとわかるぐらいで、もうちょっとがんばってほしかった。

 ただ、このカメラの画像はとても素直で好ましい。なんというか、レンズから入った光がそのままCCDに伝えられている感じで、最近のデジカメでときどき感じる画像処理エンジンが出しゃばった感じがあまりないのだ。妙な整形やコントラストの強調がないので、等倍で見ていても不自然な感じがしない。こんなところまで写っていたのか、という気持ちを素直に楽しめる。

 ともかく、快晴のもとで1,000万画素を生かせるような撮影をしたいのだが、今週もずっと天気は悪いという予報になっている。梅雨時なのでしょうがないが、なんとか晴れてくれないものだろうか。


※作例のリンク先ファイルは、JPEGで撮影した画像をコピーおよびリネームしたものです。

※写真下の作例データは、記録解像度(ピクセル)/露出時間/絞り値/ISO感度/露出補正値/ホワイトバランス/実焦点距離を表します。


散歩の途中でみかけたアジサイ。オートマクロなので、こういう写真はスッと撮れる
3,648×2,736ピクセル / 1/125秒 / F2.8 / ISO100 / 0EV / AWB / 38mm
一瞬の晴れ間に見上げる観覧車。空の色が印象的
3,648×2,736ピクセル / 1/1250秒 / F5.6 / ISO50 / 0EV / AWB / 38mm

3,648×2,736ピクセル / 1/320秒 / F5.6 / ISO50 / 0EV / AWB / 38mm 浅草寺。明暗比が大きい被写体だが、なんとか五重塔のてっぺんも写っている
3,648×2,736ピクセル / 1/125秒 / F8.6 / ISO50 / 0EV / AWB / 78mm

浅草寺本堂。こういう赤系統の被写体はおとなしめに写る
3,648×2,736ピクセル / 1/60秒 / F2.8 / ISO50 / 0EV / AWB / 38mm
被官稲荷。三社様の裏にある小さな社。1つ1つの狐の顔がきちんと描写できている
3,648×2,736ピクセル / 1/60秒 / F2.8 / ISO400 / 0EV / AWB / 38mm

うち捨てられたバイク
3,648×2,736ピクセル / 1/80秒 / F2.8 / ISO100 / 0EV / AWB / 38mm
大きく曲がる陸橋
3,648×2,736ピクセル / 1/160秒 / F5.6 / ISO50 / 0EV / AWB / 38mm

工事中の鉄橋。工事中の人々がちゃんと見える
3,648×2,736ピクセル / 1/400秒 / F5.6 / ISO50 / 0EV / AWB / 38mm
吾妻橋周辺のビル群
3,648×2,736ピクセル / 1/500秒 / F5.6 / ISO50 / 0EV / AWB / 38mm

前にテストしたTZ-1とは対照的に、中庸を得たおとなしい描写となる
3,648×2,736ピクセル / 1/400秒 / F5.6 / ISO50 / 0EV / AWB / 38mm
高層ビルからの展望。ビルの形が素直で好ましい描写
3,648×2,736ピクセル / 1/200秒 / F5.6 / ISO50 / 0EV / AWB / 38mm

木造の民家。よく見ると2階の窓の写り込みまできちんと写っている
3,648×2,736ピクセル / 1/200秒 / F5.6 / ISO50 / 0EV / AWB / 38mm
蓮池。緑の葉は実際より強く、花の赤みは実際より弱く写る
3,648×2,736ピクセル / 1/125秒 / F5.4 / ISO50 / 0EV / AWB / 114mm

ツツジ。周囲は良い感じのボケかた
3,648×2,736ピクセル / 1/400秒 / F5.6 / ISO50 / 0EV / AWB / 38mm


URL
  カシオ
  http://www.casio.co.jp/
  製品情報
  http://dc.casio.jp/product/exilim/ex_z1000/

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( 本誌:伊達 浩二 )
2006/06/07 00:59
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