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コダック EasyShare V570【第5回】
カメラ本体だけでできるパノラマ

Reported by 本誌:伊達 浩二


 V570のシーンモードのひとつにパノラマモードがあり、3枚連続で撮影した画像を本体内でステッチ(結合)して、1枚のパノラマ画像として保存できる。これまで、PC上で使うパノラマ作成用のソフトウェアはいくつか使った経験があるが、カメラ内でできるのはちょっと面白い。

 レンズは23mmでもズームでもどちらでも使用できる。とくに23mmを使うとほぼ180度の視野を1枚の画像に入れられるので迫力のある画面となる。

※作例のリンク先は撮影画像をコピーしたファイルです。


39mmレンズでのパノラマ撮影

23mmレンズでのパノラマ撮影

23mmレンズでの撮影(画角比較用)

 パノラマモードは2つ用意されており、左から右に撮るのと、右から左に撮るのが選択できる。たとえば、左から右に撮影していくと、1枚撮影した状態の右端がガイドとして表示され、それに合わせて2枚目が撮影できる。同様に3枚目を撮影するとステッチ作業が行なわれる。

 V570のステッチは、わりと見ている範囲が狭いようで、3回の撮影時に撮る画像の重なり具合が大きすぎると、うまくつながってくれない。PC上のパノラマ作成用のソフトウェアでは、この“のりしろ”の部分を大きめにとっておいたほうがうまくつながることが多いので、最初はついガイドよりも余裕をとりすぎてしまい失敗してしまった。

 なお、保存される画像はステッチ後の画像のみで、個別の画像は保存されない。ステッチをミスると、とりかえしがつかないので、結合後の画像だけではなく、個々の画像も保存しておいてほしいと思う。そうすればPC上のソフトウェアでステッチしなおしたり、3枚の写真に個別に印刷して頭の中でくっつけるなどの救済がとれる。

 また、これはパノラマモードだけではないが、V570のシーンモードの選択画面は小さく選びにくい。もう少し整理するか、メニュー形式を再検討した方がよいと思う。

【3月6日訂正】パノラマ撮影時の撮影時間は、2枚目と3枚目の撮影の際にシャッターボタンを半押しすることで、待ち時間を短縮することができます。ステッチ時間は短縮できませんが、20秒強で撮影は可能です。お詫びして訂正させていただきます。


利根川沿いの長い突堤

狭い境内のパノラマ。実際は左の地蔵堂と右の神木はほぼ向かい合っている

失敗例1:中央と右側のつなぎ目で曲がり角の部分が二重になっている

失敗例2:3枚目の撮影時にガイドからずれてしまった

データによって長さは変化するが、右下のL判に比べると画面の大きさはよくわかる
 コダックは、このパノラマモードにかなり思い入れがあるようで、自社のラボで紙焼きサービスを2月10日に開始している。価格は1枚105円だ。

 試みに何枚かのデータをヨドバシカメラ マルチメディアAkibaに持ち込んでみた。担当者は初めての受付だったようで、コダックからの通知の書類をファイルから引き出して、確認しながら引き受けてくれた。受付が2月14日で仕上がりが17日だったので、仕上がりには中2日かかることになる。

 紙焼きのサイズは89×381mmなので、L版(89mm×127mm)がそのまま長くなった形だ。プリントはフチなしのみ。ちなみに、写真の横幅はデータによって大きく異なる。ステッチののりしろ部分で多少の差が出るのだろう。

 いまのところカメラとセットになった専用プリンタ「プリンタードック シリーズ3」ではパノラマ画像は印刷できないが、こちらも期待したい。



URL
  コダック
  http://wwwjp.kodak.com/
  製品情報
  http://wwwjp.kodak.com/JP/ja/digital/digitalcamera/stylish/v570oe/

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【新製品レビュー】コダック EasyShare V570(2006/01/19)


( 本誌:伊達 浩二 )
2006/03/06 00:02
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