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オリンパス E-500【最終回】
これからも大活躍しそうな予感アリ

Reported by 安孫子 卓郎


最軽量装備、35mm F3.5 Macroとの組み合わせ
 E-500というカメラを2カ月にわたってレポートしてきたが、全体的な印象としては良くまとまったデジタル一眼レフカメラだといえる。操作性も良く、重量・価格・画質と、バランスの取れた仕上がりだと感じさせる。

 筆者はC-1400L、C-2500Lときて、E-10/20、さらにE-1、E-300とオリンパスを使い続けている。そのため、E-500をきわめて使いやすいと感じている。特に良かったのはOKボタンでダイレクトに項目に入って操作できること。ホワイトバランスやISO感度の変更、さらにカラー仕上がり設定の変更などは頻繁に使用した。話を聞いただけでは便利さがわからないと思うし、筆者もピンとこなかったのだが、実際に使ってみるとメニューから操作するよりも格段に便利である。

 モノクロモードやハイキー、ローキーの設定も面白い。レビューの時だけ使ってその後は使わないような機能もよくあるのだが、これらは今後も機会があれば使っていこうと考えている。

 不満点は相変わらずだが、AFポイントが3カ所しかないこと。低価格の普及機種ではあるが、さすがに見劣りする。最低でも5カ所はほしいし、普及機でも出来れば9カ所くらいほしい。もっとも実際には中央しか使わなかったり、オート選択でばかり撮影している人が多いという話なのだが、筆者としてはもの足りないと感じた部分である。連写や防塵防滴などは上級機でフォローすればよい部分だが、AFだけは普及機でも改善してほしいと思う。

 ライブビューができるE-330が発表されたため、E-500の人気は一段落という所もありそうだ。筆者はE-500に続いてE-330も購入して、併用して行こうと思っている。

 両者を比較した場合、E-500の利点はなんと言っても軽量であること。レンズ数本をいっしょに持って出かけても楽だ。スーパーハイグレードレンズはしきいが高いが、スタンダードにハイグレードレンズを組み合わせれば、他にない楽なシステムを持ち歩くことができるだろう。

 また全体的な操作性はE-500のほうが上である。中でもAFポイントの選択が、専用ボタンで素早くできることが決定的に違う。ライブビューを活かした撮影をするためには、不便があってもE-330を選択するよりないのだが、特にライブビューを必要としない人には、E-500のほうが軽量だし使いやすいだろう。

 ちなみにニッチな情報ではあるが、もし旧ミノルタのMD系レンズをお持ちの方で、MDマウントアダプターで使ってみたいと考えている場合は、E-500のほうがお薦めだ。E-300とおそらくはE-330においても、横開きミラーがMDレンズ後部の絞り連動ピンにぶつかる危険がある。そのため若干ピンを削る改造が必要になるのだが、E-1/E-500ではその必要がない。もちろん保証はできないが、筆者も筆者の周りのMDユーザーも、今のところE-500でピンがぶつかるという話は聞かない。MD以外のマウントアダプターは、E-300とおそらくE-330においても、問題なく使用できるようだ。

 これで明るい単焦点レンズさえ、手ごろな価格で充実してくれば、Eシステムも魅力ある存在となるだろう。

※作例のリンク先は撮影画像をコピーしたJPEGファイルです。

※作例データは、使用レンズ/記録解像度(ピクセル)/露出時間/レンズF値/露出補正値/ISO感度/焦点距離(35mm判換算)を表します。


[フンボルトペンギン]プラス補正をして背景をとばしてみた。560mm相当の超望遠になるので、いくら明るくても増感してシャッタースピードを稼がねばならない
ED 50-200mm F2.8-3.5+EC-14 / 3,264×2,448 / 1/320秒 / F4.9 / 0.7EV / ISO200 / WB:オート / 566mm
[ミナミアフリカオットセイ]のんびり寝ていたかと思ったら、突然二頭で激しくほえ合い始めた。けんかしているわけではなさそうだ。ガラス越しでは作例に不適当なので撮影しなかったが、泳ぐ様子が横から観察できるので、見ていて飽きない
ED 50-200mm F2.8-3.5+EC-14 / 3,264×2,448 / 1/800秒 / F4.5 / -0.3EV / ISO400 / WB:オート / 286mm

[アカカンガルー]飼育員から餌をもらっている。お腹から足が出ており、袋の中に子どもがいることがわかるほほえましいシーンだ
ED 50-200mm F2.8-3.5+EC-14 / 3,264×2,448 / 1/400秒 / F4.5 / -0.3EV / ISO200 / WB:オート / 166mm
[セスジキノボリカンガルー]あまり動きが無く、のんびりしている印象を受けた。カンガルーの仲間だがニューギニアに生息している
ED 50-200mm F2.8-3.5+EC-14 / 3,264×2,448 / 1/80秒 / F4.5 / -0.3EV / ISO200 / WB:オート / 234mm

[ニホンザル]ズーラシアには珍しい猿の仲間がいろいろいるが、檻無しで撮影できるのはこのニホンザルだ。人間に似た仕草がいろいろと見られるので、面白いシーンが撮影できる
ED 50-200mm F2.8-3.5+EC-14 / 3,264×2,448 / 1/500秒 / F4.9 / EV-0.30 / ISO200 / WB:晴れ / 566mm
[ヤブイヌ]珍しい原始的な犬の仲間。見た目は狸に似ている。5頭の赤ちゃんが公開されたというのがここへ出かけたきっかけだ。なおHPでは公開時間の終了15:30と記載されているが、実際には14時ぐらいで室内に入ることも。目当ての方はお早めに
ED 50-200mm F2.8-3.5+EC-14 / 3,264×2,448 / 1/500秒 / F3.5 / EV-0.70 / ISO400 / WB:晴れ / 400mm

[オカピ]こちらもズーラシアの目玉のひとつ。1901年発見の珍獣だが、見ているだけで大変に美しい生き物だ。実際毛皮は素晴らしい手触りだという。日本で見られるのはズーラシアだけ
ED 50-200mmF2.8-3.5 / 3,264×2,448 / 1/200秒 / F3.5 / EV-0.30 / ISO100 / WB:晴れ / 400mm


URL
  オリンパス
  http://www.olympus.co.jp/
  製品情報
  http://olympus-esystem.jp/products/e500/
  E-500関連記事リンク集
  http://dc.watch.impress.co.jp/cda/dslr/2005/10/12/2469.html


( 安孫子 卓郎 )
2006/02/03 01:20
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