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ペンタックス *ist DL【第5回】
散歩写真に好適な軽量ボディ

Reported by 安孫子 卓郎


装着レンズはレンズキット付属のDA 18-55mm F3.5-5.6
 暑い。写真を撮るには最悪だ。もちろん、何をどう撮るかで最悪かどうかは決まるが、日差しはあるが空は濁り、暑いけれども青空はなく、しかし影は強い。好きずきあるだろうが、筆者にとっては好ましからざる天候である。

 夏と言えばヒマワリ。青空をバックにヒマワリを撮りに出かけたかったのだが、どんよりした空を見ると意欲が減退する。暑くても、青空なら夏らしい写真になるが、天気予報の晴れと写真の晴れは別物だ。写真を撮らない人はざっくり「晴れている」というが、東京では写真向きのきれいな青空が少ないものである。夏場だと台風の後くらいだが、台風の後ではヒマワリが傷んでいる。なかなかうまくゆかないものだ。

 そんなわけでヒマワリの撮影は断念。代わりに犬の散歩に行くことにした。犬にとってもこの暑さは大敵。というより、犬はもともと寒い地方が原産といわれているおり、寒さには強いが暑さに弱いのが一般的。足裏以外の汗腺の分布が少ないため体温調節も苦手であり、背が低いのでアスファルトの照り返しの影響も強く受ける。そのため夏場は長時間の散歩ができず、*ist DLを持って軽く近所を回ってくる程度になる。

 仮に快適な天候であったとしても、犬の散歩には軽いカメラが一番だ。大抵の場合、歩くコースは決まっているし、そこに何があるのかもわかっている。特別な装備で撮りたい物があれば(近所だから)出直せばよいのであり、持っていくのは軽量ボディと軽いレンズの組み合わせで十分である。

 犬には帰巣本能があり、迷子になっても家に戻って来るという。最近の品種改良が進んだ犬ではどうなのか疑問に思ってはいるものの、一応、帰巣本能を発達させるために、散歩コースは東西南北で変えて、変化のあるコースを歩くようにしている。いつも同じコースばかりだと帰巣本能が発達しないと聞いたためだが、写真を撮るにもこのほうが向いている。いずれにしても何度も通る場所なので新鮮味はないが、多少でも違う場所だと写欲も湧くもの。違う花が咲いていたりもする。

 こんな散歩ついでの撮影でも、撮ろうという気になるのがデジカメのよいところである。軽量な*ist DLとレンズキットのDA 18-55mm F3.5-5.6 ALの組み合わせなら、散歩にもぴったりだろう。

※作例のリンク先は、撮影画像をコピー後、リネームしたものです。
※作例データのキャプションは、使用レンズ/記録解像度(ピクセル)/露出制御モード/露出時間/レンズF値/露出補正値(EV)/ISO感度/ホワイトバランス/35mm判での焦点距離(mm)です。


団地の一角に数本のヒマワリが咲いていた。別の花を背中に入れてみる
DA 18-55mm F3.5-5.6 AL / 3,008×2,000 / プログラムAE / 1/125秒 / 8 / 0 / 200 / 晴天 / 82mm
ヒマワリといえば空。-1に補正して空を出し、ストロボでヒマワリを調光する。頑張ってもこの程度の空なのだが……
DA 18-55mm F3.5-5.6 AL / 3,008×2,000 / プログラムAE / 1/180秒 / 18 / -1 / 200 / 27mm

しべの先端にピントが来ていないのだが、ファインダーにフォーカスフレームが出ないのでやむなし。そういうことにこだわらない人のためのカメラだ
DA 18-55mm F3.5-5.6 AL / 3,008×2,000 / プログラムAE / 1/100秒 / 6.3 / -0.7 / 200 / 晴天 / 82mm
サルスベリの花を、枝をバックにして撮影してみた。絞りの形が出ているが、ボケ味としてはまあまあだろう。
DA 18-55mm F3.5-5.6 AL / 3,008×2,000 / プログラムAE / 1/125秒 / 7.1 / 0 / 200 / 晴天 / 82mm

夏の暑さを表現しようと、柳と太陽の組み合わせ。木の中央部の茂り方が密なので、いまいちか
DA 18-55mm F3.5-5.6 AL / 3,008×2,000 / プログラムAE / 1/2,000秒 / 10 / 0 / 200 / 晴天 / 82mm
こちらは太陽を外してみた。このほうがけだるさが表現できたと思う。ちょうど鳥が飛んでくれたのも、けだるさにつながっているだろう
DA 18-55mm F3.5-5.6 AL / 3,008×2,000 / プログラムAE / 1/1,000秒 / 9 / 0 / 200 / 晴天 / 27mm

日差しのあたる木の茂り。なぜか写真に撮ると平凡になりがちだ。葉の光の表現、ラチチュードなどの問題もあるのが、最近思うのは立体感。木から受ける印象は平面だと表現しきれないのかもしれない
DA 18-55mm F3.5-5.6 AL / 3,008×2,000 / プログラムAE / 1/125秒 / 8 / 0 / 200 / 82mm
バテて日陰でダウンする犬。散歩のお供には一眼レフよりもコンパクトのほうが好ましい。しかしこういうシーンをコンパクトで撮ると簡単に白飛びする。平凡な写真だが、コンパクトではなかなか写らないことも確かである。
DA 18-55mm F3.5-5.6 AL / 3,008×2,000 / プログラムAE / 1/200秒 / 7 / 0 / 200 / 晴天 / 34mm


URL
  ペンタックス
  http://www.pentax.co.jp/
  製品情報
  http://www.digital.pentax.co.jp/ja/35mm/ist-dl/
  レンズ交換式デジタルカメラ機種別記事リンク集(*ist DL)
  http://dc.watch.impress.co.jp/static/link/dslr.htm#istdl


( 安孫子 卓郎 )
2005/09/02 00:07
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