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ペンタックス *ist DL【第4回】
山中湖から赤富士を狙ってみる

Reported by 安孫子 卓郎


装着レンズはレンズキット付属のDA 18-55mm F3.5-5.6
 ファインダー系がペンタプリズムだった*ist Dや*ist DSに対し、*ist DLではコストダウンと軽量化のため、ペンタミラー式のファインダーになった。しかし、見え方としては*ist DSのペンタプリズムとほとんど同じ程度。*ist DSとレンズを付け替えながら見比べてみると、微妙な差はあるものの、基本的にはほぼ変わらないレベルである。

 ちなみに店頭で各機種を見比べる場合でも、付いているレンズの種類には要注意。明るいレンズのほうがきれいに見えるので、数機種を比較する場合は、同程度のレンズがついていることをチェックしてから比較するとよい。

 さて、先週と前後するが、第1回の続きで河口湖から裏を回って西湖へ。一般的に国道139号線で移動するが、たまたま裏道を通ると西湖まで近くなることを発見した。さらに精進湖へ向かうが、途中の野鳥の森公園は、なかなか良さそうな場所だ。この日は富士五湖を一通り回るつもりだったのと、犬を連れていたので、ペット禁止の野鳥の森公園は入り口のみで引き返した。もう少し涼しくなってからまた訪れてみたい。

 精進湖、本栖湖と駆け足で回って、最後に山中湖へ向かう。富士山を山中湖をはさんで見下ろす高台から夕日を撮影するのが目的だ。コンビニで夕食を買い込んだ後、目的地へと向かう。平野から高台に昇って18時30分頃についたが、定番の撮影スポットなので平日にもかかわらずすでに数十人のカメラマンが準備中だった。まずは腹ごしらえをしてから、三脚を持って撮影に向かう。

 この場所から山中湖をはさんで富士に沈む夕日が見られる。日によっては夕日に染まる「赤富士」も期待できる場所だ。カメラマンもそれを狙って集まってくるのだが、この日は普通の夕日に終わってしまった。

※作例のリンク先は、撮影画像をコピー後、リネームしたものです。
※作例データのキャプションは、使用レンズ/記録解像度(ピクセル)/露出制御モード/露出時間/レンズF値/露出補正値(EV)/ISO感度/35mm判での焦点距離(mm) / ノイズリダクション(ON/OFF)です。


本栖湖畔の駐車場から。空で露出を決めてアンダーに撮影。太陽周りの描写にやや気にになる部分もあるが、普及価格帯のズームレンズと考えれば問題ないだろう
DA 18-55mm F3.5-5.6 AL / 3,008×2,000 / プログラムAE / 1/3,200秒 / F10 / 0 / 200 / 27 / ON
沈む夕日を望遠端で。55mmだとやはり物足りない。せめて100mm、できれば200mmくらいまではほしいところだ
DA 18-55mm F3.5-5.6 AL / 3,008×2,000 / 絞り優先AE / 1/500秒 / F11 / 0 / 200 / 82 / ON

こちらは20mm。期待としては富士が真っ赤に染まると良かったのだが、そうは簡単にいかない。普通の夕日にとどまった
DA 18-55mm F3.5-5.6 AL / 3,008×2,000 / 絞り優先AE / 1/160秒 / F11 / 0 / 200 / 30 / ON
山中湖畔に降りて。ややタル型収差が残るのか、左右の水面が盛り上がって見える。地平線や水平線は左右が多少下がり気味になる(地球は丸いから)もので、盛り上がってしまうと不自然に感じるもの。気になる人は高級レンズを買おう
DA 18-55mm F3.5-5.6 AL / 3,008×2,000 / プログラムAE / 1/3.3秒 / F8 / 0 / 200 / 27 / ON

 セットレンズのDA 18-55mm F3.5-5.6 ALは日常のスナップには十分だが、この日の撮影にはやや不足。というのも、広角側はぎりぎり夕日と富士山が入る程度だからだ。普段は日の沈む場所と富士山がもっと接近するが、この日はたぶん一番離れる時期に当たっていたのだろう。もう少し広角側がほしいところである。

 今回のような撮影では、望遠側も200mmくらいあると便利だ。太陽だけを撮るなら超望遠が望ましく、300/500/800mmといった超望遠レンズの出番でもあるが、今回は富士山を絡めての撮影なので、そこまで長くなくてもよい。200mmくらいまであると、作画にもゆとりが持てる。

 結局、夕日がいまいちだったので、粘って暗くなるまで撮影をする。ピントはMFにして三脚で撮影。この日使用したのは中クラスの三脚とボールヘッドの組み合わせなので、長時間露光には不足だが、*ist DLのセルフタイマーを利用してブレを防いだ。

 セルフタイマーはFunc(ファンクション)ボタンのドライブモードから設定が行える。最短で2秒の設定が可能だ。さらに電源を切るまで有効なので、手ブレ防止用として使い勝手がよい。また、*ist DLのノイズリダクションは2度露光するタイプ。実撮影の2倍待たされるのだが、この手の撮影では焦ることはないので十分である。


花の都公園付近から。4秒の露出でノイズリダクション処理あり。三脚が不安定なので、セルフタイマーを使ってブレ軽減を図っている
DA 18-55mm F3.5-5.6 AL / 3,008×2,000 / 絞り優先AE / 4秒 / F8 / 0 / 200 / 82 / ON
富士の山小屋の光が見える。絞り優先AEで撮影していたが、これくらい暗くなると測光ができないようで、コマによってかなり露出にはばらつきがでた。仕方のないところだろう。マニュアル露出で撮るのが本筋である
DA 18-55mm F3.5-5.6 AL / 3,008×2,000 / 絞り優先AE / 4秒 / F8 / 0 / 400 / 82 / ON


URL
  ペンタックス
  http://www.pentax.co.jp/
  製品情報
  http://www.digital.pentax.co.jp/ja/35mm/ist-dl/
  レンズ交換式デジタルカメラ機種別記事リンク集(*ist DL)
  http://dc.watch.impress.co.jp/static/link/dslr.htm#istdl


( 安孫子 卓郎 )
2005/08/26 00:10
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