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松下電器 DMC-FX8【第6回】
気になる2点
Reported by 本誌:伊達 浩二
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FX8を使い始めて1カ月が過ぎ、だいぶ慣れてきた感じだ。
基本的にはとても気に入っているのだが、それでも1カ月使っていると、いくつか不満が出てくる。今回は、それを2つほど紹介しよう。
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露出補正とオートブラケット
PCでFX8の画像を見ていると、おおむね満足な画像が撮れている。手ブレ補正機能の威力は何度も触れたが、かなり遅いシャッター速度でも、救われている率が高くありがたい。また、以前使っていたFZ1に比べるとオートフォーカスの速度と精度は大幅に向上している。
やや違和感を感じるのが露出で、曇り空や逆光気味の風景で、思っていたよりも少し暗く写っていることが多い。FX8の液晶は明るめに表示されるので、PCに転送して「アレッ」ということが、ときどきある。このところ東京地方の週末は梅雨空のことが多く、曇りがちなことも影響しているかもしれない。だいたい、1/3EVか2/3EVぐらいプラス修正したあたりが、好みであることが多い。
ついでに説明しておくと、FX8の露出補正は、「↑」キーを1回押して、メニューを呼び出し、1/3EV単位で±2EVまで設定できる。また、電源スイッチをオフにしてもFX8は設定値を覚えている。
というわけで、露出補正もよく使うのだが、設定が面倒なときやシャッターチャンスにとらわれず、ちゃんと撮っておきたい物を撮るときは、オートブラケットを使っている。
オートブラケットの設定は「↑」キーの2回押しで、1/3EV単位で±1EVまで設定できる。オートブラケットを使うと、自動的に連写モードも設定され、シャッターボタンを1回押すだけで3枚撮影される。最初は3枚撮り終わるまでシャッターを押し続けていたが、その必要はないようだ。撮影は、標準露出、マイナス補正、プラス補正の順で行なわれる。
オートブラケットの方は、電源スイッチをオフにすると設定が解除される。オートブラケットを使うと、撮影枚数が増えるが、FX8のバッテリーはかなりスタミナがあるので、多用してもほとんど影響しない。メディアも1GBのSDメモリーカードだと約600枚撮影できるので、あまり気にしなくてすんでいる。
露出補正の設定画面
オートブラケットの設定画面
●オートブラケット撮影
※作例のリンク先は、撮影した画像データそのものです(ファイル名のみ変更してあります)。クリックすると撮影した画像が別ウィンドウで表示されます。
※キャプション内の撮影データは、画像解像度(ピクセル)/露出時間/絞り値(F)/露出補正値(EV)/ISO感度/焦点距離(35mm判換算、mm)です。
【オートブラケット / ±0】
2,560×1,920 / 1/125(秒) / 2.8 / 0 / 80 / 35
【オートブラケット / -1/3】
2,560×1,920 / 1/160(秒) / 2.8 / -0.3 / 80 / 35
【オートブラケット / +1/3】
2,560×1,920 / 1/125(秒) / 2.8 / +0.3 / 80 / 35
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重いシャッターボタン
FX8のユーザー同士の雑談で話題に出たのだが、FX8は起動や連写などの動作が速いのだが、なぜか撮影している時に軽快な感じがしない。
その時には、結論が出なかったのだが、自分なりに考えてみた原因の1つは、シャッターボタンの重さとストロークの長さではないかと思う。
手元に設備がないので、原始的な方法ではあるが、上皿式のバネばかりでシャッターボタンの重さを計ってみた。はかりにカメラを載せ、シャッターボタンを上からゆっくりと押していき、シャッターが切れたところの重さを確認するという方法だ。
この方法では、FX8の場合、はかりが約700gを指したあたりでシャッターが切れる。同様の方法で計ると、同じ薄型のカシオの「EXILIM EX-S500」は300g前後、ペンタックス「Optio S5z」では400g前後でシャッターが切れる。また、FX8以外の2機種はストロークも短い。
カメラ自体の重さがあるので、この数字がシャッターボタンの重さそのものではないし、計測精度も低い。それでも、同種のカメラに対してFX8のシャッターボタンが重いことはたしかだ。
シャッターの重さとストロークの長さは、FX8の特徴である手ブレ補正機能の動作のためと思うが、もう少し軽く短く切れるようになると、軽快感が向上すると思う。個人的な好みで言えば、現状でフォーカスロックされる1段目ぐらいの重さとストロークで、シャッターが切れてもいいと思う。
バネばかりでシャッターボタンの重さを計測
700g前後を指したあたりでシャッターが切れる
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URL
松下電器
http://panasonic.co.jp/
製品情報
http://panasonic.jp/dc/fx8/
( 本誌:伊達 浩二 )
2005/07/08 00:51
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