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オリンパスμ-mini DIGITAL【最終回】
2カ月使って気付いたことあれこれ

Reported by 編集部


 μ-mini DIGITALを使ってはや2カ月。ほぼ毎週末にどこかへ出かけ、暇を見つけて街中スナップにいそしんでいる。最終回は2カ月使って気付いたことを総括したい。

 まず不満点から。結論としては「最近のコンパクトデジカメとして大きな不満はない」という印象。これまでクドクドと書いた手ブレは別にすると、出てくる不満はせいぜい「十字キーに露出補正を割り当てられれば」、「電池切れと共に鳴る大きな警告音をOFFにできない」、「リモコンがオプションにない」という程度だ。それよりも類を見ないデザインと、常時持ち歩いても気にならないコンパクトさが楽しい。持ち歩いてワクワクするコンパクトデジカメも久しぶりだ。

 光学2倍ズームという仕様も、単焦点が主体のR-D1と併用しているためか気にならない。むしろ開放F3.5~4.9という暗さと基本感度の低さのせいで手ブレに泣かされているのは、これまで述べた通りだ。


μ-mini DIGITALのレンズカットモデル 特徴的な縦回転のモードダイヤル。意外に使いやすい

 ただし、それらのスペックを抑えたためか、最近のコンパクトデジカメにしては周辺が流れが比較的目立たず、たとえば花畑のような、構図全体に細かいものを写す場合でも安心して撮影できるのはありがたい。以前、レンズのカットモデルを見たことがあるが、3群5枚とシンプルながら、5枚すべてが光学ガラス製で、そのうち3枚が非球面とのこと。「レンズにこだわっている」と分かると、所持してうれしくなるのはデジタルも銀塩も同じ。400万画素に付けるレンズとしては申し分ない描写なので、あとは広角側の歪曲収差を目立たない程度にして欲しい。

 起動時間、記録速度、メニューの操作性など、基本的な部分にも不満はない。小さな十字キーと決定ボタンも、慣れれば意外に使いやすいものだ。何度か思わず下を押してしまい、十字キーの下にアサインされているセルフタイマーの表示が出てあせったこともあったが、「セルフタイマーオフ」から起動するのでとりあえずは安心。最近は押し間違いもなくなり、露出補正の変更ならかなり高速にこなせるようになった。2倍ズームの限られた画角も含め、カメラを使いこなす楽しさを改めて知った気がする。本当は良く使う露出補正がメニュー内にあるのは少々面倒なので、上下キーに割り振れるμ-40 DIGITALがうらやましい。

 ただし、電池の残量警告はSHQで80~90枚で出ることが多く、人によっては1日の撮影にバッテリー2個が必要になるだろう。バッテリー自体は小さいので予備を持つのは苦にならないが、定価で1個5,000円の追加投資は迷うところだ。なお、貸出機のカッパーオレンジはボディ表面に傷が付きにくく、また、付いても目立たない。さらに軽い傷なら、こすると消えることもある。触り心地といい、とことん不思議な表面処理だ。

 ともあれ、類を見ないボディスタイル、手堅い画質、中途半端な機能のバランス感覚に、カメラとして愛着を感じるμ-mini DIGITAL。スペック上の数値を追い求める必要性も理解できるが、「カメラの面白さはスペック以外にもある」と感じさせる機種だ。個人的には単焦点35mm F2.0、シーンモードなし、動画なしの機能限定版を期待したいが、そこまでいくと「スペック無視にもほどがある」と、怒られるかもしれない。

※作例のリンク先は、撮影した画像データをそのままコピーし、リネームしたものです。クリックすると撮影した画像が別ウィンドウで表示されます。
※作例データは、記録解像度/露出プログラム/ISO感度/絞り値/露出時間/ホワイトバランス/焦点距離です。


2,272×1,704 / プログラムAE / ISO64 / F4.9 / 1/320秒 / -0.3EV / オート / 11.52mm 2,272×1,704 / プログラムAE / ISO64 / F3.6 / 1/60秒 / 0EV / オート / 6.42mm

2,272×1,704 / プログラムAE / ISO100 / F10 / 1/80秒 / 0EV / オート / 6.15mm 2,272×1,704 / プログラムAE / ISO74 / F10 / 1/80秒 / 0EV / オート / 5.95mm


URL
  オリンパス
  http://www.olympus.co.jp/
  製品情報
  http://olympus-imaging.jp/lineup/digicamera/mjuminid/


( 編集部 )
2005/02/08 01:21
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