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キヤノンEOS 20D【第8回】
雪景色の撮影に必要なのは…早起き?

Reported by 奥川 浩彦


 今回は信州、諏訪湖周辺の雪景色の撮影をしてみよう。諏訪に住んでいたのは20年ほど前。妻の実家が下諏訪町にあり、年末年始は毎年ここで過ごしている。そんな背景もあり、そこそこ土地勘もある。

 尊敬する愛知県出身の写真家竹内敏信氏によると、雪の撮影は降っている時と降り止んですぐが良いらしい。と、分かってはいたものの、ノンビリ起きたら前日の豪雪が嘘のように晴れ上がっている。それでも名古屋人にとって雪景色は珍しいので、徘徊しながら撮影した。

 最初は諏訪湖。車を走らせていると凧揚げを発見。EF-S18-55mmを付けて車を降りる。連凧が高々と揚がっていたので広角で撮影。地面の雪も入れたいが車が何台も駐車しているので遠くの山だけを入れ、絞り込んで全体にピントをあわせた。

 次に、子どもが小さな凧を持って走り回っているのを、少しズームして追っかける。逆光に加え雪の反射があるので露出が難しい。液晶モニターで確認し-2/3(-0.7)絞りにセットして撮る。動く被写体は難しいが、特に子どもは難しい。F1や新幹線はそれなりに予想通り動くが、子どもの動きは予測できない。加えて車、電車など形の変化しないモノと比べると、人や動物は動くと姿勢が変化する。


諏訪湖のそばで連凧を撮影。F18まで絞り込んで撮影。3,504×2,336 / 絞り優先AE / ISO200 / F18 / 1/200秒 / 0 / オート / 18mm 動く子どもは難しい。3,504×2,336 / 絞り優先AE / ISO200 / F16 / 1/400秒 / -0.7EV / オート / 44mm

諏訪湖の遠く右に富士山も。2,336×3,504 / 絞り優先AE / ISO200 / F16 / 1/250秒 / 0 / オート / 18mm 膝下まで雪に埋れて撮影。3,504×2,336 / 絞り優先AE / ISO200 / F11 / 1/200秒 / 0 / オート / 18mm

 諏訪湖に近付くと桟橋があるので、湖をバックに縦アングルで撮影。誰も歩いていない時に撮影すればベストだったろう。良い写真と早起きは比例するものと感じる。右の山の切れ目に遠く富士山が見えている。

 20年前、早起きしてこの辺りで撮影した時は、朝焼けをバックに凍り付いた諏訪湖で穴釣りをする人を撮ったのを思い出す。当時の諏訪湖は厚い氷で覆われ、軽トラックを乗り入れる人もいたが、最近はなかなか凍らない。

 諏訪湖を後にして霧ヶ峰に登ることにしよう。蓼ノ海を抜ける細い道を上がる。途中1台も対向車が来ない場所で車を降り、森林を撮影する。膝下まで雪に埋れながらの撮影だが、誰も歩いていない新雪が美しい。

 車を走らせ蓼ノ海に到着。諏訪湖よりも標高が高いので8割ほど凍っている。絞りを±2/3ほど調節しながら、眩しく反射する湖面を撮影する。結果は補正なしが一番見た目に近かったが、後から見ると-1/3で撮るのがベストだったかと思う。EOS 20DのAEはかなり信頼できるので、AEBなどで露出を調節する際は1/2EVや1/3EV刻みで細かく振った方が使いやすい。

 霧ヶ峰から車山へ抜ける途中に、富士山を望むスポットがある。到着するとうっすらと富士山が見える。しかし雲がかかってあっと言う間に見えなくなってしまった。待っても撮影できそうにないので更に先に進み、谷向いの森林を200mmの望遠で切り取ってみた。

 普段の街並みとは違う雪景色は新鮮で、多くの被写体が存在する。早起きして出かけたらもっといい絵が撮れるのだが……でも朝は眠い。


蓼ノ海。もう-1/3絞りがベストか。3,504×2,336 / 絞り優先AE / ISO200 / F16 / 1/200秒 / 0 / オート / 18mm 200mmで谷向いの林を撮影。3,504×2,336 / 絞り優先AE / ISO200 / F8 / 1/500秒 / 0 / オート / 200mm


URL
  キヤノン
  http://canon.jp/
  製品情報
  http://cweb.canon.jp/camera/20d/


( 奥川 浩彦 )
2005/02/02 00:53
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