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オリンパスμ-mini DIGITAL【第4回】
スーパーマクロでベゴニアを撮る

Reported by 編集部


カーソルボタン左で「マクロモード」、さらに左で「スーパーマクロモード」。慣れればブラインドで操作できる
 μ-mini DIGITALのマクロ機能を試すため、お正月休みは花を撮りにいった。といっても季節は冬。色々歩いた結果、結局植物園でお茶を濁すことになった。場所は三重県桑名市の「なばなの里」。同施設の中でも熱帯植物園の「ベゴニアガーデン」が圧巻だ。整然と並ぶ無数のベゴニアに、普段花に慣れ親しんでいない私には圧力すら感じられたほど。また、屋内なので無風なのがうれしい。厳密には空調が微妙に花を揺らしているケースもあるが、手や体で覆えば何とかなるレベルだ。

 μ-mini DIGITALの最短撮影距離は、通常モード時が50cm、マクロモード時が20cm、スーパーマクロは8cm。ほかのコンパクトデジカメに対して「圧倒的に寄れる」わけではない。また、光学ズームの倍率が2倍と少ないため、最短20cmのマクロモードだと「もう少し近づければ」と感じることも多い。

 それを補うのが最短8cmのスーパーマクロモード。強制的に望遠端固定、ストロボOFFになるため暗い場所や動きのある被写体だと使いづらいが、花ならそれほど問題ない。ピントは液晶モニターで確認するしかないものの、思ったより判別はたやすかった。最短で撮る場合は、AFを作動させてからカメラを前後させてピントの合う距離を確認、その後シャッターを切る方法が使える。直射日光が液晶モニターに当たる屋外だと難しいが、屋内だと比較的楽に行なえた。

 さすがに一眼レフ+マクロレンズの組み合わせのような被写界深度のコントロールは難しい。スーパーマクロモードは望遠端に固定され、たいていの場合は絞り開放になるので、ボケ量に関してはこのカメラで最大の設定になる。とはいえ、開放といっても望遠端はF4.9だし、撮像素子面積も狭いので、明るいマクロレンズで得られるふわっとしたボケはまず無理。背景にも一眼レフ以上に気を使う。

 今回、コンパクトデジカメを使った近接撮影の面白さは、液晶モニターと実物を同時に見ながら構図を考えられることだと気づいた。スーパーマクロモードだとカメラを被写体に近づけるので、自分の眼で被写体と液晶モニターの両方を見渡せる。眼で全体を確認し、モニターで細部を見るのは虫眼鏡を使っているようで楽しく、いろんな発見がある。視野率の影響を受ける一眼レフに比べ、モニターに映った構図がそのまま記録される安心感もあり、撮影コマ数は予想以上の数になった。

※作例のリンク先は、撮影した画像データをそのままコピーし、リネームしたものです。クリックすると撮影した画像が別ウィンドウで表示されます。

※キャプション内の撮影データは、画像解像度(ピクセル)/ISO感度/露出モード/絞り値/露出時間/露出補正値/ホワイトバランス/焦点距離です。


【スーパーマクロ】2,272×1,704 / ISO100 / プログラムAE / F4.9 / 1/100秒 / 0 / オート / 11.52mm 【スーパーマクロ】2,272×1,704 / ISO100 / プログラムAE / F4.9 / 1/125秒 / 0 / オート / 11.52mm

【スーパーマクロ】2,272×1,704 / ISO100 / プログラムAE / F4.9 / 1/25秒 / 0 / オート / 11.52mm 【マクロ】2,272×1,704 / ISO100 / プログラムAE / F4.9 / 1/640秒 / 0 / オート / 11.52mm

 なお接写に出かけたというのに、今回も不精して三脚を持参しなかった。それがたたって手ブレ率は高い。毎日本体だけを携行しているので、本体以外の用品はつい億劫になってしまう。前回の装備で1/30秒なら自信が付いたが、スーパーマクロは望遠端になるため、さらに遅いシャッター速度を強いられることが多い。しかも接写ではブレが目立つ。

 現在わかっているのは、ISO感度を「AUTO」に設定にしても「めったなことではISO64から増感しない」こと。たまにISO80になる程度だ。そのため、ストロボをOFFにするとシャッター速度が1/3~1/6秒になることもある。Exifを見ると、基本的に絞りは開放(広角F3.5、望遠F4.9)で撮り、ストロボを使うとF10まで絞り込むパターンが多い。近距離では「ストロボを使え」ということなのだろう。実質、ISO64で手持ちだと、私の腕では屋外しか使えないため、普段はISO100かISO200に固定している。

 ともあれ、気軽な接写はコンパクトデジカメの特権。もっと寄れる機種は存在するが、常時持ち歩けるμ-mini DIGITALだけに、ふと目にしたものを接写するのに使えるスーパーマクロは、マクロ撮影の面白さを体験するのに効果的な機能だと感じた。



URL
  オリンパス
  http://www.olympus.co.jp/
  製品情報
  http://olympus-imaging.jp/lineup/digicamera/mjuminid/


( 編集部 )
2005/01/07 18:56
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