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トキナー「AT-X 116 PRO DX」
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交換レンズ実写ギャラリー
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Reported by
大浦タケシ
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D300 / 2,848×4,288 / プログラムオート / 1/100秒 / F5 / -2.0EV / ISO200 / WB:晴天 / 14mm
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D300に装着したところ。価格は9万4,500円。発売は2月28日。キヤノン用とニコン用をラインナップする
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開放絞りF2.8という大口径のデジタル専用超広角ズームだ。焦点距離は11~16mm。定価は9万4,500円となる。
トキナーには12mmから24mmをカバーする超広角ズーム「AT-X 124 PRO DX」が以前よりラインナップされている。今回のAT-X 116 PRO DXは、それよりワイド端が焦点距離で1mm分ワイドになっているものの、テレ側が8mmも短く、ズーム倍率は2倍からわずか約1.45倍となるレンズである。
通常、デジタル専用の標準ズームは、ワイド端の焦点距離が16mmから18mm程度である。その結果、同じくデジタル専用の超広角ズームと組み合わせて使用すると、焦点距離のダブるレンジが多い。それはそれで便利なこともあるのだが、無駄のように思えてしまうこともあった。本レンズでは標準ズームとの焦点距離のダブりが抑えるとともに、低いズーム倍率とのトレードオフの結果F2.8の開放絞りが得られ、デジタル専用の超広角ズームとしては貴重な明るいレンズに仕上がっている。
ニコンD300やD80などに装着した場合の画角は、35mm判換算で16.5mmから24mmに相当する(キヤノンの場合では17.6~25.6mmとなる)。前述のとおりのズーム倍率ゆえ、ファインダーを覗いたときの画角の変化にあまり期待しない方がよい。しかし明るい開放絞りのため、ピントの状態を把握しやすく感じることも多い。ズームリングには1mm単位で焦点距離が刻まれている。
フォーカスリングは前後スライドによってAF/MFに切り替わるワンタッチフォーカスクラッチを採用する。シームレスに切り替わるレンズと比較してしまうとやや操作に節度の欠けるところもあるが、カメラを構えたまま素早く切替えられるため何かと重宝しそう。フォーカスリングのMF時のトルク感は適度なものである。ちなみに最短撮影距離は約30cmとなる。
超広角ズームとなるとやはり気になるのはディストーションと画像周辺部の描写だろう。ワイド端ではさすがにタル型のディトーションが現れてしまうが、テレ端では良好に補正。得られる画角を考えるとズーム全域よく頑張っているなぁという印象だ。ズーム倍率を低く抑えた結果でもあろう。開放でわずかに発生する周辺の光量低下も、少し絞ってやれば大きく改善されるし、画像の流れも少ない。ヌケのよいシャープでメリハリのある描写が得られることもこのレンズの特筆すべきポイントだ。
私事ではあるが、ちょうどニコンマウントのデジタル専用超広角ズームを物色していたところだった。このレンズの購入をかなり前向きに検討していることはいうまでもない。
- 作例のリンク先のファイルは、JPEGで撮影した画像をコピーおよびリネームしたものです。
- 作例下の撮影データは、使用ボディ/記録解像度(ピクセル)/露出モード/露出時間/絞り値/露出補正値/ISO感度/ホワイトバランス/実焦点距離を表します。
- 強調のため一部の項目を1行目に抜粋した場合もあります。
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D300 / 2,848×4,288 / プログラムオート / 1/250秒 / F8 / -0.7EV / ISO200 / WB:オート / 11mm
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D300 / 2,848×4,288 / プログラムオート / 1/80秒 / F4.5 / -0.3EV / ISO200 / WB:オート / 11mm
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D300 / 2,848×4,288 / プログラムオート / 1/40秒 / F3.2 / -0.3EV / ISO200 / WB:オート / 11mm
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D300 / 2,848×4,288 / プログラムオート / 1/250秒 / F8 / 0EV / ISO200 / WB:オート / 11mm
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D300 / 4,288×2,848 / プログラムオート / 1/400秒 / F10 / -0.7EV / ISO200 / WB:オート / 16mm
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D300 / 4,288×2,848 / プログラムオート / 1/400秒 / F10 / -0.7EV / ISO200 / WB:オート / 16mm
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D300 / 4,288×2,848 / プログラムオート / 1/800秒 / F14 / 0EV / ISO1600 / WB:オート / 11mm
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D300 / 4,288×2,848 / プログラムオート / 1/250秒 / F8 / 0EV / ISO200 / WB:オート / 11mm
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D300 / 2,848×4,288 / プログラムオート / 1/100秒 / F4 / -1.3EV / ISO200 / WB:オート / 15mm
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D300 / 2,848×4,288 / プログラムオート / 1/80秒 / F4 / -0.3EV / ISO400 / WB:オート / 11mm
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D300 / 2,848×4,288 / プログラムオート / 1/60秒 / F3.2 / -0.3EV / ISO1600 / WB:オート / 13mm
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D300 / 4,288×2,848 / プログラムオート / 1/60秒 / F3.2 / 0EV / ISO400 / WB:オート / 11mm
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D300 / 4,288×2,848 / 絞り優先AE / 1/100秒 / F8 / -2.3EV / ISO200 / WB:晴天 / 14mm
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D300 / 4,288×2,848 / 絞り優先AE / 2.5秒 / F4 / -2EV / ISO200 / WB:晴天 / 16mm
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D300 / 4,288×2,848 / プログラムオート / 1/100秒 / F5 / -0.3EV / ISO1600 / WB:オート / 11mm
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F2.8
D300 / 4,288×2,848 / 絞り優先AE / 1/30秒 / +0.3EV / ISO200 / WB:オート / 11mm
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F4
D300 / 4,288×2,848 / 絞り優先AE / 1/15秒 / +0.7EV / ISO200 / WB:オート / 11mm
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F5.6
D300 / 4,288×2,848 / 絞り優先AE / 1/8秒 / +0.7EV / ISO200 / WB:オート / 11mm
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F8
D300 / 4,288×2,848 / 絞り優先AE / 1/4秒 / +0.7EV / ISO200 / WB:オート / 11mm
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F11
D300 / 4,288×2,848 / 絞り優先AE / 1/2秒 / +0.7EV / ISO200 / WB:オート / 11mm
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F16
D300 / 4,288×2,848 / 絞り優先AE / 1秒 / +0.7EV / ISO200 / WB:オート / 11mm
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F22
D300 / 4,288×2,848 / 絞り優先AE / 2秒 / +0.7EV / ISO200 / WB:オート / 11mm
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F2.8
D300 / 4,288×2,848 / 絞り優先AE / 1/40秒 / 0EV / ISO200 / WB:オート / 16mm
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F4
D300 / 4,288×2,848 / 絞り優先AE / 1/20秒 / 0EV / ISO200 / WB:オート / 16mm
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F5.6
D300 / 4,288×2,848 / 絞り優先AE / 1/10秒 / 0EV / ISO200 / WB:オート / 16mm
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F8
D300 / 4,288×2,848 / 絞り優先AE / 1/5秒 / 0EV / ISO200 / WB:オート / 16mm
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F11
D300 / 4,288×2,848 / 絞り優先AE / 1/2.5秒 / 0EV / ISO200 / WB:オート / 16mm
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F16
D300 / 4,288×2,848 / 絞り優先AE / 1/1.3秒 / 0EV / ISO200 / WB:オート / 16mm
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F22
D300 / 4,288×2,848 / 絞り優先AE / 1.6秒 / F22 / 0EV / ISO200 / WB:オート / 16mm
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■ URL
トキナー
http://www.tokina.co.jp/
ニュースリリース
http://www.tokina.co.jp/atx/atx116pro-dx.html
■ 関連記事
・ トキナー、大口径超広角ズーム「AT-X 116 PRO DX」を28日に発売(2008/02/07)
・ トキナー、全域F2.8の大口径超広角ズームレンズ(2007/11/16)
大浦タケシ (おおうら・たけし)1965年宮崎県生まれ。日本大学芸術学部写真学科卒業後、二輪雑誌編集部、デザイン企画会社を経てフリーに。コマーシャル撮影の現場でデジタルカメラに接した経験を活かし主に写真雑誌等の記事を執筆する。プライベートでは写真を見ることも好きでギャラリー巡りは大切な日課となっている。カメラグランプリ選考委員。 |
2008/03/03 11:04
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