コシナ「Carl Zeiss Distagon T* 2/35 ZF」

コシナ「Carl Zeiss Distagon T* 2/35 ZF」

交換レンズ実写ギャラリー

Reported by 小山伸也

D200 / 3,872×2,592 / 2.5秒 / F4 / 0EV / ISO100 / WB:オート

D200に装着した状態

　Carl Zeissの設計による大口径単焦点レンズ。高級感あふれる外観に加え、開放F2の明るさと描写力も興味深い。明るいレンズは、朝方や夕方などやや暗い時でも比較的速いシャッター速度が使えるばかりでなく、主要被写体を活かすために背景を旨くボカすことができ、作画意図を表現するのにも好都合だ。また、Carl Zeissレンズならではの色再現性、豊富な階調なども期待できる。

　D200に装着した場合は35mm判換算で焦点距離52.5mm相当と同じ画角となるので、広角というよりも標準レンズとして扱うことになる。

　撮影結果は、期待通りであった。日中の順光においてF8で撮るだけならば、このレンズである必要はない。逆光であったり明るい中でのハイライト部分の階調や暗い中でのシャドウ部分の階調を求めたり、点光源が画面の周辺部に散在する場合など、厳しい撮影条件下で良い画像を提供してくれた。ズームレンズの性能が上がり、単焦点でしかも高価なレンズの価値が問われる中、期待に応える性能といえる。金属鏡胴の質感やピントリングの操作感も素晴らしい。

　D2XやD200で使用する場合、レンズ情報手動設定を行なうことで、ほかのニッコールレンズをMFかつ絞り優先AEで使うのと同じ感覚になる。ファインダー倍率が高いD2XやD200なら、フィルムカメラのコンタックスよりもピントを合わせやすいことだろう。

作例のリンク先のファイルは、JPEGで撮影した画像をコピーおよびリネームしたものです。
作例下の撮影データは、使用ボディ / 記録解像度(ピクセル) / 露出時間 / 絞り値 / 露出補正値 / ISO感度 / ホワイトバランスを表します。
強調のため一部の項目を1行目に抜粋した場合もあります。


F2 D200 / 3,872×2,592 / 1/8秒 / 0EV / ISO100 / WB:オート	F2.8 D200 / 3,872×2,592 / 1/5秒 / 0EV / ISO100 / WB:オート	F4 D200 / 3,872×2,592 / 1/3秒 / 0EV / ISO100 / WB:オート


F5.6 D200 / 3,872×2,592 / 1/1.3秒 / 0EV / ISO100 / WB:オート	F8 D200 / 3,872×2,592 / 1.5秒 / 0EV / ISO100 / WB:オート	F11 D200 / 3,872×2,592 / 3秒 / 0EV / ISO100 / WB:オート


D200 / 3,872×2,592 / 1/90秒 / F2 / -0.3EV / ISO100 / WB:オート	D200 / 3,872×2,592 / 1/200秒 / F8 / -0.3EV / ISO100 / WB:オート


D200 / 3,872×2,592 / 1/640秒 / F8 / 0EV / ISO100 / WB:オート	D200 / 3,872×2,592 / 3秒 / F8 / 0EV / ISO100 / WB:オート


D200 / 3,872×2,592 / 1/60秒 / F5.6 / -0.3EV / ISO100 / WB:オート	D200 / 3,872×2,592 / 1/1,000秒 / F4 / -0.7EV / ISO100 / WB:オート

■ ＵＲＬ
　コシナ
　 http://www.cosina.co.jp/
　製品情報
　 http://www.cosina.co.jp/seihin/co/zf-35/

■ 関連記事
・コシナ、ニコンFマウントの「カールツァイスディスタゴンT*」（2006/11/22）

小山伸也
中央大学理工学部卒業後、オーディオメーカー、カメラメーカーを経て2002年春にフリーになる。カメラ雑誌で写真やカメラの解説、鉄道や航空雑誌で車両や航空機の解説など幅広く活躍している。カメラメーカー勤務時には日本カメラショーなどの講師を務めていた。1955年生まれ東京都出身。

2006/12/22 00:08

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